西日のざらざらで
描いた影の絵を
なぞる蜜の指
終わろう終わろうと
切っては捨てた
いろいろな物が
日の沈むあたりで
燃え残って鳴っている
世界と水平な心でいて
こまかい こまか ....
毎日ではなかったが
うまい卵焼きをつくって弁当にいれてくれた

君のできる最大限のことをしてくれていて
ぼくもそれは同じだった
お互いずるさはあったけど
ぶつかるとどうしても引けなかった
 ....
この地球もろとも
人間も人間以外も滅びてしまえ
なんてさ
願ったりしたのは
絶望に打ちひしがれたからさ

欲しいものは何も手に入らなくて
いらないものばかり投げつけられてさ
受け止めき ....
生が喉までせり上がって
うるさくなって
苦味とアルコールが手を繋いで踊って馬鹿騒ぎ
ああ
そういうものであれたらなあ
この胃の腑が馬鹿の遣り方を知っていて
薬をアルコールで飲むようなこと
 ....
一人キャンプで火を起こし
網で焼き鳥をする

網目が語りかける

民族という縦割りがあり
男女という横割りがある
能力という密度があって
貧富という奥行がある

目を離すと
焼き ....
飲んだ帰りの電車で漏らしたあなたの吐息が

なにか面白いことないかなとなにげなく呟いたあなたの一言が

ポテトチップスの油にてかる唇から吐いたあなたのゲップが

細くたなびき空に登っていく ....
果樹園農家の娘だった
浅黒くて小さくて
ボーイッシュな可愛い
女の子だった

お似合いのカップルだと
囃されてたけど
そんな学友の言葉を
満更でもなく
聞き流していたっけ

実際 ....
一か月の半分を歌い歩いていた頃
いつも隣町の移動から
「これはっ。」という飲食店に立ち寄り
コーヒーを注文したり
食事を頼んだりして様子を伺い
一息入れてから
「実は、今ツアー中なんですけ ....
時計はいつもいつまでも時間の言いなり
朝からテレビの音声と映像垂れ流しにさせて気にならないのは
その実時間が気になって仕方ないから

水道の垂れ流しは放っておかないし、血の吹き出しに至っては救 ....
子供の頃から夢だった
階段のある家に棲んでいる。

夫婦の寝室は二階にあった。
ある日
娘に言われた、
 お父さんとお母さん夜中にウルサイよ
 二人共いい年してさキモいよ
最初、何の事 ....
末娘が10歳の誕生日を迎えた日
7歳上の長女と妻は
誕生日のプレゼントを
用意していた

ボクはと言えば
実は
すっかり誕生日だったことを
忘れていたのだ

ねぇ。お父さんは
何 ....
先日母方の祖母の妹が亡くなったので、祖母を安置室のある家族葬ホールに連れていった。親族といえども、ごく近い近親者以外の告別式への参列は憚られるという事だった。この時節、どこでも大体そういう段取りなのだ .... 胸のいちばん平らな場所に
風が吹いていた
髪の毛を斜めに分けるような優しさで
朝を迎えたのに
格好つけて整えるから
人はそれぞれの姿になる
過ぎていく時の中で
忘れないでと願っても
僕 ....
時給900円
一日八時間
週五日
一日当たり150円のガソリン代
その他に何もなし
あるのは

半年ごとの契約更新

以上から年金健康保険等など引かれる

私の年収は幾ら何だろう ....
神は死んだ
もうとっくに
世界は空っぽ
空っぽのまま
秋は進んで
やがて冬が
寒い冬がやって来る

世界が私が在ることの
謎は謎のまま浮き上がり
時は静かに過ぎ去って
でろんとあ ....
山あいのさみしい川べりの
物置小屋の青いトタン屋根の上に
紅葉したもみじが
五六枚かかっていた

大町の山間部の秋は
ダム湖の水面に近い方から色付く
楓が黄色く
イロハモミジはわずかに ....
何年かぶりに新聞を読んだ。明治6年創刊の『信濃毎日新聞』一面の左下、敬老の日を報せる日本国国旗の隣に、お題に寄せて写真を投稿できる(こと映え)という名物 .... いずれ俺もたつヒトになる
から
ならざる得ないから

それまでに人生の収支を零にしてから
尚かつ足し算をして
遺したいと家族に宣言したのは
つい昨夜の事だった

先月無事に住宅ローン ....
この世界には
見えるものと
見えないものとに分かれている。

授業と授業の間の休み時間
便所に小便を垂れに行ったら
偶然隣りの便器に立った上級生は札付きの悪だった。
いきなり声をかけてき ....
広大なエレベーターホールはのっぺりと
俺はアミューズメントの5Fへ向かう
堕ちていく最上階から
剥き出しの不安を抱え

徘徊する人人人
無表情が近接しざわめき立ち

伝わらない
伝わ ....
 掃除機をかけていたら

 蜘蛛が突然現れる

 一瞬吸い取ってしまおうかと思うが

 愛嬌のある動きに手が止まる

 午前の蜘蛛は縁起よいなどと聞いたことがあるし

 忘れか ....
線路の脇の赤茶けた砕石の荒野
そこに芽吹いてしまったジシバリ
細長い茎のてっぺんに
ちいさいタンポポに似た花を掲げ

電車が来れば車輛の下に潜り込むほどレールに近いのに
倒れずに
ふらふ ....
ぼやけた眼鏡のひとが
わたしを連れていく
とんかつのお店
ご飯は小盛りで
と言うのでわたしも小盛りにする
遺伝子の特集をとりあげた雑誌をながめる
ばらばらになったいくつかの ....
山寺の宵
庭と向き合い
和尚とふたり並んで
座禅を組む

拍子木が鳴る
鎮まり返った境内
前方の山が霞んでいき
ひっそりと夜の帳が下りる

庭風がなで
蚊が飛んでくる
一匹目  ....
終わったテレビが砂嵐になっても

続いている物語

今日ごはんを噛みました

敗北者の味がしました

必要なのは

それでいいと言ってくれるひと

それとも

それ ....
スナックねね。
その店名から彼は豊臣秀吉の正妻の名前を連想した。それは特別な歴史認識じゃなくて普通だった。
千葉に近くて東京のはずれにあった街。だったが地方出身で山間の土地から上京し就職して一年余 ....
 本を見ていたら、ふと夕焼けの気配が気になった。勝手口から外に身を圧し出してみる。すると、その音に驚いた鳶が畑の近くの草地から、ぶわっと飛び立つ。
 気象現象については詳しくないが、台風が日本 ....
ぼくは昔から人よりいくらか理解力が劣っている所がある。

これは確かなことで、1回言われてもすぐに分からないのは勿論で、3回ぐらい言われても分からないことが結構ある。

例えば仕事においては他 ....
便箋一枚惚れた女の名前書き綴る
封筒に入れて封をして切って貼って
郵便ポストに投函した

惚れた女の住所と名前を表に書いて
裏側の差出人の住所も名前も書かなかった

俺はなんて意気地なし ....
テレビの中の壇蜜さんが言った
「コロナウイルスの影響で
 私たちは人生ゲームの{ルビ双六=すごろく}の
プラスチックの車に乗せられた
エノキみたいに顔の無い人形になった」

元来、僕等はエ ....
山人さんのおすすめリスト(5829)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
西日- はるな自由詩620-10-26
卵焼きの思い出- 道草次郎自由詩3*20-10-26
欲しいものを欲しいだけ- こたきひ ...自由詩420-10-26
火星の動脈- 鳴神夭花自由詩520-10-25
焼き鳥網- イオン自由詩3*20-10-24
気分はもう- 六九郎自由詩2*20-10-23
吉川クン- 板谷みき ...自由詩3*20-10-23
わらしべツアー- 板谷みき ...自由詩2*20-10-23
晴れ曇り雨そして嵐- こたきひ ...自由詩320-10-23
その内全て- こたきひ ...自由詩320-10-22
東苗穂にあるケーキショップあかね- 板谷みき ...自由詩9*20-10-21
安置室の話など- 道草次郎散文(批評 ...120-10-21
エデン- ミナト ...自由詩320-10-20
キスも抱擁もない歴史- こたきひ ...自由詩620-10-20
空っぽ- ひだかた ...自由詩520-10-19
チェーン脱着所にて- 道草次郎自由詩9*20-10-18
一日遅れの敬老の日- 道草次郎散文(批評 ...3*20-10-18
たつヒトも後を濁さない- こたきひ ...自由詩420-10-18
遺伝子- こたきひ ...自由詩420-10-18
アイスクリーム- ひだかた ...自由詩520-10-17
蜘蛛におはよう- 佐白光自由詩1*20-10-17
いつからそこにいたのだろう- Lucy自由詩10*20-10-15
遅いランチタイム- 自由詩12*20-10-14
問答- もちはる自由詩2*20-10-12
シグナル- 自由詩6*20-10-12
不完全に燃焼する罠- こたきひ ...散文(批評 ...220-10-11
残照の中のつまらない対話- 道草次郎散文(批評 ...3*20-10-10
取り立てて書く事でもないこと- 道草次郎散文(批評 ...320-10-10
愚かこそ生きる肥やし- こたきひ ...自由詩820-10-7
Poetry_Road_――ある朗読会の夜に――- 服部 剛自由詩320-10-7

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195