みち たりない
せっせっせの
よいよいよいひくいまくら
まっくらすいみんへ
にっきかいてから
いとでんわしてから
ひやしてひやかし
さかりばあ
足辛ず
かみのけ
とかして
すいて
ゆびゆくピンク
きゅ ....
酒の呑みたい宵は
白木のカウンターの前に座り
白いぐい飲みに熱燗を注ぎ
肴のへしこを小皿からつまんで
口に入れて噛み締めて
ゆっくり熱燗を口に含んで
昨日のことなど思い出しながら
グビリ ....
僕は
ギリシアの神
エロスの
敬虔なる信者である
という信仰告白から
物々しく始まるこの詩
エロスって
エロ本の神だよね?
と言う疑問はさておいて
ゆうこりんと
ほしのあき ....
気付かないで
気付かないで
ただ 貴方の横顔に
恋をしているだけ だから
気付かないで
気付かないで
ただ 貴方の横顔に
夢を見ているだけ だから
気付いてしまえば ....
うすべにいろの水を湛えた浴槽に浮かぶ君の肌から
剥がれ落ちていくはなびらを拾い集めるうろこのない蛇は
白く汚れた脈打つ肌を隠すように染めた恥じらいの色を
閉じた瞼から滲んだ泡のまるいかたちを覚え ....
(檸檬)
哀しみを知りすぎた瞳の奥には波のない水平線がひろがるばかりで
宛てもなく旅をさすらう絵葉書のように
文字は薄れ消え失せてゆきました
わたしはレモンをひとつ皿にのせ
....
ぬいぐるみとさよならができないので
ぼろぼろで汚れた身体を
アクロンで洗って
柔軟剤に浸して
天日で干して乾かして
猫に喰いちぎられた足や頭からビーズが
ポロポロ落ちるのを拾って中に押し込 ....
畦道にむかう足は
ゴワゴワと、カエルのように
ないて、河川敷に沿って走る
白い、マーチを追い越して
目と、髪が戯れている先の
先まで進み、カラスか
はたまた違う鳥か
とらえて、はなし ....
夜が
片方の手に獲られる
片方の手に
片方の手が乗る
夜は
じっとしている
何もない場所にただ建てられた
何にひとつ隔てるもののない壁
霧の舟が ....
柱の光に触れては曲がり
道の入口に立ち 忘れてしまった
ひとつであり 向こうのもの
忘れてしまった
去っていった
また
去っていった
縦の響き
地図の作者
....
この詩はくさい
髪から 鼻先から
うぶ毛から 源までくさい
ああ 君の ふともも を どうやってたたえよう
君はイモの頂点だ
すべてのイモの中でも
君はきわだってイモだ
....
君の頭に
手を乗せて
ガシガシ頭を
撫でるのも…
君の名前を
何度も呼ぶのも…
大好きだ♪と
伝えるのも…
それは君が
『言って』と
言うからじゃ
ないんだよ…。
....
いつかは死ぬのにね
母が言ったからどきりとした
いなくなった恋人を
そろそろまた恨み始めていたから
母は
死ぬということと
家の中のあれこれとを
同じところに平気で並べる
....
どこからともなくやってくる
闇を切り裂いて光のほうへ
太陽が東へ沈みゆく
ときめいた心を壊すため
たんこぶ駱駝がやってくる
空を飛ぶのもいいだろう
野を駆けるのもいいだろう
地中へ潜るの ....
北風が冷たい
夏にセミがいたなんて
すっかり忘れてしまう
すっかり気弱な太陽
それでもマンションの窓に反射して
自分の分身を生み出している
カラカラと枯れ葉が舞っている
吹き溜ま ....
ロサンジェルスの薄ぐもりの海岸
タクシーをおりるとそこには僕だけだ
なん色かの雲の層がよこに延びている
風が水っぽい匂いをさせてほどけていた
エリスはほんとうにいるのだろう ....
・
朝
凍ったような青空の中を一艘の船が
西から東へ進んでゆくのを見た
おそらく西に沈んだ月を
東の定位置へ戻す船なのだろう
さざなみが白く航跡を描いて
航跡はそのまま雲になり
ま ....
思わず産毛が逆立ってしまう真夜中の二時。これから一人で生きていけるかどうか怖い。だから背筋に悪寒が走ったんだ。君は死んでしまったから僕の事は忘れてしまっただろうけど、僕はBUMP OF CHICKEN ....
舐め取ってしまいたかった
肌に忍び込もうとする熱を
流れる川に見える反射を
足元に伸びる影の創造主を
(つまり、光を)
一見しなやかに見えるそれらの正体は
水あめみ ....
夢の中で女に会う。古ぼけたカフェ。窓には青空と田園。流行りのマキシ丈のスカート。腰から足元にかけて伸びるドレープの薄い影。肩よりも長い髪。チャコールグレーの瞳は、湖の底に沈められた文字盤の無い時計の ....
ビニール傘がぶら下がっていた。
レンガ模様の歩道は車道より一段高くなっていて、
車道に面した側に、等間隔に木が植えられている。
そしてその木々を支えるように柵が各々に作られており、
そのう ....
私の世界は曖昧だ。
紫色の朝焼けに家を出る時、
青い夜と赤い朝の暗い光に照らされる。
同じ顔と同じ服の人の中
灰色の箱で機械をいじり
大量生産の一翼を担う。
同じ表情と同じ ....
やすりをかけ
ちりちりと落とした窪みに
たたずめば 格子が黒く
白い障子が ざわざわと打ち寄せる
張り紙に のびた犬歯
月の輝きが あぶりだす獲物
小鳥は眠り
....
ずっと
一緒にいたいと
思っています。
おしゃべりしてると
ずっと。
眺めてると
もっと。
ははっ・・・。
なんだかな、
なんだかね。
こういうのは
危険 ....
夕暮れ直後のホーム
改札口でたところの隅っこ
明るいところからの暗闇
全部やばいぐらいの○○
ひやっとする風が首筋にとびこんで
くしゅん
すくめた肩を
最初に触れるのが君なら ....
好きで
好きで
好きで
でも会えなくて
ずっと欲しくて
満たされなくて
それでもやっぱり好きで
好きで好きすぎて
想う度に
溺れるように泣いてしまう
....
もう1ヵ月
まだ1ヵ月
彼と繋がらないように
思い出さないように
ずっと耐えていた
とあるサイトで
....
ドアをこじ開けて
落ち葉の溜まりに足を下ろし
腰を下ろした
すべては自分の
過ちだった
薄いワイシャツを羽織りながら
私は息を吐いた
明け方
左手に風が沈黙を守り
右手に信号の無 ....
私は今日も終わる
夜明け前の 世界で
寂しい微笑みを浮かべさせられながら
私は 今日も 終わるのだろう
世界は地獄だ
迷路の出口を 走り回らされた
夢が生まれる
希望は だけ ....
死んでも軽やかに横たわる子猫の上に
その兄弟はいつまでも座っていた
擦り寄ったり愛したりせず
ただ、冷たさを感じているようだった
剥いた目は光すらとらえない
傍らに居た祖父は散歩に出かけ ....
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