ひからびたせと
よどんだふち

ながれないみずは
ふはいしゅうをはっし

もはやかわのていを
なしていない

きみはなにが
ほしいのか

みずか
ながれか

 ....
その人には顔がなかった

ゆっくりと動く喉仏
見なくても分かる 嗤っている
高い位置から嗤っている
私の苦手な目をして
私の苦手な言葉を紡いでいる

その人には顔がなかった

 ....
ぽつり、ぽつり降りそそぐ

傘は、まだいらない。

雨の粒がひとつ、ひとつ、舞い落ちる。

掌に舞い落ちた、小さな粒。

こんにちわ、あなたたちは何処から来たの?

山のほうから来 ....
 一

 ピチピチピチピチピ翳ピチピチピチピチピ
 ピチピチピチピチピ翳ピチピチピチピチピ
 ピチピチピチピチピ翳ピチピチピチピチピ
 ピチピチピチピチ翳蕾翳チピチピチピチピ
 翳チピチピ ....
鍋を割る

三和土に打ち付けて
引き戸を閉めて

でたらめに跳ねる鍋
鍋はでたらめに跳ねる
跳ねる鍋はでたらめ


悪いのはぜんぶ俺


何者かの妻の握り締めた鍋は孤独なもの ....
 
 
雨戸の隙間から草の根、その蔓延る音
脊髄に住む父親の手紙には、咳の匂いが染み付いている
大文字と小文字が事細かに交差する場所の夜明け、わたしの血液中の鉄分はすべて磁石で盗まれてしまった ....
さよならからはじまる物語は全部つまらない
無言と有言の境界線を綱渡りのように泳いでいく
沖縄、という地名があって
沖縄、という場所があった
そこで世界の一番はじっこは
青い、ということを知っ ....
高校生活のころ
湿気高い、と書く癖で
わたしの詩だと読みあてた人は
乾というキザなネームが合わなくておかしいと笑う

 貴方には才能があります
 がんばってください

一晩中ふるえてか ....
積もり積もって壁に
わだちが残されている。
破裂したタイヤは
ツナギを着た若い作業員が運んで行った。
躊躇いがちに灰が落とされる。
それと一緒に砂埃を含んだ風が
ショウウィンドウについた手 ....
しろい紙のうえで、
こごえている、
星や、銀河はここからはみえず、
きのう脱捨てた靴下のように、
夜がくたびれている、
出勤途中 視界のはじっこに なにか映る
それが なんなのか確認した
たんぽぽに似た花をつけてはいるが もっと野性的な草
その生まれたばかりの やわらかそうな きみどりいろの若葉でもって
僕に道 ....
未来はきっと明るいと信じている
明日がどこから来るとしても
太陽はきっと東から
音もなく昇ってくる
まだ眠っている人を起こさないように
少しずつその光を強めて
朝を告げる

過去はとて ....
 ちょっと団子っ鼻
 でも美人
 詩人だし
 ちょい太め
 テレビで観ると
 太め
 太め
 汗っ掻き
 自著の紹介
 腋が開く
 カメラに向かって
 両手添え
 それ立てる時 ....
 野に咲いていた
 赤い花を
 むしんにむしっていた娘に
 わたしは言った

 かわいそう
 花さん、いたいいたい
 白い花さん、いたいいたい
 赤い花さんも、いたいいたい
 ....
きうわおじいちやんと
いつしよにつりにいた
いぱいつれたのれ
よかた
たのしかた

きうわおかーさんとおねいちやんとしらないしとれ
らどんせんたーにいた
きもちよかた
またいくよ
 ....
神様を信じない

だけど道がふたつあったとして
救いのある方へ
ふりわけられたとき
感謝してしまう

私にも
なにかできるということかな

神様いるのなら
今日はありがとう

 ....
雪がこんこんと降り続いた次の日は
まだ夜が明け切らない早朝から
トラクターのエンジン音が響く
凍てついた大気では
空に昇る煙も、どこか力無い
そんな極寒の中で
現役を引退した男たちが
除 ....
メールをうつ
さみしいから
オンラインになる
さみしいから
パソコンをつける
さみしいから
死にたいという
さみしいから
オナニーする
さみしいから

君のこ ....
いまさらオーネットコールマン

意味不明の言葉の羅列が
たくさんの誤解を招き
バイト先の立ち食い蕎麦屋のカウンターのように
汁にまみれRu

言葉の羅列に色はないが
汁にまみれていたの ....
朝、一番最初に知ったことが同僚の死の知らせだった
自殺か他殺か事故死か病死か
自室で死体が見つかった
ペットボトルから水を飲むとき
クイっと手を添えて顔を上向けるクセのある人だった
死ぬ理由 ....
雨の降っている朝だった
雷が近くでうなっていた
ときどき地がふるえ
木がゆるゆる揺れ
小学生が嬉しそうに道をいく
わたしはゆううつだったが
彼らを真似て
ステップを踏みながら歩いてみた
 ....
ゆうひかとおもったら
もうあさひだ

しずかなときが
ここにある

いきている
いまもどこかで

たいようの
ゆめをみてるひとが
           風
    ビ      ニ      ル

苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗
    熱             暑
苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗苗 ....
 

意識を下方修正する
受け止めきれない諦めを海に投げ捨てて
優しさのような白波を蹴破った


どんなに叫んでも
摘み取られたらお仕舞いね
見苦しいから、見てみぬふり決め込んで
 ....
砂浜になぜか
まるのまま打ち上げられたりんご
いつからあるのか
りんごはなかば透き通っている


食べたらひどくだめそうなのに
僕はそれを舌にのせる
のを逐一 想像する ....
そこは海
きっと海。
仮分数の真下で立ち尽くしている

わたしのしらない重力
砂地は生きもののように足を奪う
サークル、
サークル。
終わりと始まりの区別が消えて
星たち
しずかに ....
{画像=110425205426.jpg}

*

あの日

とおく過ぎ去ったあの日

想い出はいまもあるのかな

あなたの胸に

*

あの日

苦しくなるくらいまで ....
開け放たれた 窓を 飛び出せば
どれみふあ空のかなたどちらさまでしょうか
わすれがたみということの
わずかないたみを もつものです

聞きかじりのリアリティに
意義をとなえる あたしと
 ....
二次元の向こうから

ひたひたと
伝わってくるものを
感じる

4月のはじめ

毎月更新される
華やかな写真の中より
客船と共に

モノクロの横顔と
長身のスーツ姿が
一致 ....
母が買ってきた食器を
祖母は押し入れにしまう
母はそれに気づいて
いるがなにも言わない

祖母はかちゃりとも音を
させずに食器を移動させる
祖母の顔は真っ白で
太陽の匂いもしない

 ....
山人さんのおすすめリスト(5784)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 小川 葉自由詩411-4-29
顔のないひと- 三奈自由詩20*11-4-29
- 藤村 遼 ...自由詩211-4-28
習作- 藪木二郎自由詩1*11-4-28
鍋を割る- 茶殻自由詩1*11-4-28
夜明け- たもつ自由詩411-4-28
さよなら- ピッピ自由詩411-4-28
乾く- 乾 加津 ...自由詩21*11-4-27
[:weight]- プテラノ ...自由詩411-4-27
- mugi自由詩5*11-4-27
雑草の指南2- くさいき ...自由詩111-4-27
あかるいみらい- 木屋 亞 ...自由詩2*11-4-27
- 藪木二郎自由詩1*11-4-27
つくりものめいた、花- 石川敬大自由詩15*11-4-26
2年竹組・正くん- ズー自由詩2*11-4-26
不信心- 朧月自由詩211-4-26
年寄りの住む村- 見崎 光自由詩8*11-4-26
うつっぽくするくせがなおらない- ki自由詩4*11-4-26
何を今さらオーネット- ……とあ ...自由詩12*11-4-26
訃報- アキヨシ自由詩311-4-26
雨の日の朝- マフラー ...自由詩5*11-4-26
太陽の夢- 小川 葉自由詩411-4-26
苗、ビニル、暑- 白昼夢自由詩1*11-4-25
素肌に依拠する- 笹子ゆら自由詩3*11-4-25
殺伐にいたる病- フユナ自由詩10*11-4-25
引き潮- アオゾラ ...自由詩211-4-25
あなたを映す世界_/_木漏れ日に揺れる想い出- beebee自由詩1611-4-25
あまがみ- るるりら自由詩21*11-4-25
二次元の向こうから- 森の猫自由詩10*11-4-24
たそがれ- 朧月自由詩511-4-24

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