わたしの背に
連綿とつづく原野
そこに暮らしていた
一匹の仔兎が
今夜
死にました
、
という
あざやかな寓話を
包帯にくるんで
玄関の扉に
吊るしておきます
けれども街には
....
いろいろなものを
誰よりも多く掴もうとして
硬くなってしまった
てのひらの
欲張りな力を
少しずつ緩めてみよう
うっかり掴み損ねたものは
そのまま放っておけばいい
本当に必要な ....
快感は
黙ってては来ない
だから自分でするんだよ
1日1こすり
3日で3こすり
3回こすって
2回出す
自慰行為は
パンツ脱いで
汗だくになって
こすろうよ
あなたが果てた
そ ....
しをかいてはいけない
おしりをかいてはいけないのと
いっしょで
かゆいからといって
かいてはいけない
そこにてが
とどいてはいけないのです。
たった一つの言葉が言いたくて
書き始めた詩が
僕の手を離れて宙に浮かぶ
こんな筈では無かったと
何回も書き足して
つなぎ止めようとしたが
ますます詩は僕の部屋中に拡散し
言いたかった ....
黄昏れた真夜中が
雲に紛れてついた
ため息の水蒸気に
ぼんやりと輪郭を滲ませた
水銀灯の下
ぽつんと佇んで
誰かが来るのを待ってる
寂しげで侘しい
心臓の奥底に潜む
....
そざつな草むら駆けだしている
雨の窓辺にピアノをたたいている
薄曇りの鏡にあたしがうつっている
夕べは花芯をそよいだゆび
朝には枕にもたれているの
肉の夢をむさぼりみ ....
忘れた筈の歌を覚えていた
一斉に点滅を始める交差点の信号と
無表情なクラクション
一瞬の浮遊から引き戻されて
ステレオから流れる本当の
魅力なんてない
満たされているこの夜は
....
まつたけきのこ
きのこはちんこ
あのこはおぼこ
ちがでたあそこ
しいたけきのこ
ちんこにまんこ
うんこにしっこ
ひらいたあそこ
おおたけゆうこ
きのこのう ....
どこにでも行けるんだよ
お金はあまりないけれど
どこにでも行けるんだよ
足はちゃんとついてんだ
どこにでも行けるんだよ
あんまりばかにするなよ
なんだって出来るんだよ
お金はあまりないけ ....
いそぎあしに みちをゆきすぎる
すべてのひとに はなたばをおくりたい
やまあいからこぼれでるあさひの
まっさらなきらめきを
くたびれてすわりこんだきみにも
あかく あかく
さしのべられるひ ....
春のそざつな光たち
ハナミズキが揺れている
思い思いの願いごと
そいつを書いた白い紙
それが枝という枝に
くくりつけられている
風車のようだ
その白が揺れてい ....
ガスがががが、出た
君の文字が切り立って飛び込んできた
十八日ぶりに風呂に入る
と踊っていた
君は風呂場でどれほどのものを
洗い流すのだろう
毎日言っていた
三時間ほど入 ....
大きなマットの上
仰向けに寝かされ
まずはリラックスさせる
やさしいプレイ
気がつくと
おねえさんは
既にランジェリー姿
股間から背筋を抜けて
あの快感が鋭く走った
出会 ....
むかし
むかし
あるところに
それはそれはたくさんの
こどもをかかえたおうちがありました
おじいさんと
おばあさんと
おとうさんと
おかあさ ....
)誰もいない磯辺で釣りをしている老人がいる
餌は野菜の切れ端だったがクーラーの中はいっぱいだった 。
( なにか釣れますか ?) 」ガードレールを跨ぎ岩場に近づいてゆくと、クーラーのひと ....
「南瓜の煮物ってほっとする味ですよね」と言った女が居たんだけど、よく考えてみるとこの発言はとても嫌な感じがした。
小市民的な健全さとバランス感覚をアピール、しかし自分に不利益な振る舞いはせ ....
{画像=110327223341.jpg}
薬を整理するだけで大変だぞ、と言う
手には赤や黄色、白色の
錠剤が20個ほどばらばらあって
手で握っている
色々分けて、朝昼晩の3回分にす ....
笑われたから
撃つ
ゴムで
ひとさしゆびを
前につきだして
おやゆびを
ひきがねにすると
とぶから
撃ったら
頭部が爆裂して
吹き飛んで
四散して
しぬから
龍因果さ ....
空はあたらしくてあかるかった
すがすがしくって淡くって
ほのぼのとしてあたたかだった
あなたの匂いがとけていた
まんなかにつらなる街路樹が
もこもこと夕日を浴びていた ....
恋人の片隅で私は
命を紡いでいたのだろうか
知らぬ間に
さみしいとはまた違う所に
引っ越してきてしまった
「マイルドセブン、1カート下さい」
ツタヤへ行って旧作を1週間 ....
この星は太陽にとっての駅なのだろうか
疑わず
次の便を待っている
何かの手違いで
一日ほど遅延しても文句は言えまい
夜風と目が合った
....
TENGA
おまえの愛の吸引力はまだ続いているかい
寒い夜だった孤独で寂しい
ひとり悶々とする長い夜だった
股間へ伸びる手は
俺のチンポにとって
いつもと同じつまらないもの
そんなと ....
*
〜学校も夏休みが近くなって
(海沿いの地区にはもう住めないのです)と
三日まえ隣の「老夫婦」が自宅を売って引っ越した。
(何処)へ引っ越したのかは、 誰も知らない 。
*
....
深夜一時すぎ
スタンドの灯の下に
原稿用紙を広げ
私は夢の言葉を刻んでいる
傍らの布団に
聖母の面影で
幸せそうに瞳を閉じる
身ごもった妻よ
バッヘルベルのカノ ....
やがて腑分けされてゆく
光と
それ以外と
座っているのか
立っているのか不確かになり
俯くが
皆目わからない
また一つ
....
手ができて間もない頃
ゆびを動かすのが苦手だった
骨がぷにぷにのお肉に邪魔されて
うまく曲がらない
ゆびとゆびの仲もよくなかった
ちょうちょむすびは絆が大事
右手と左手
息をあわせて ....
都会の森林公園には
鳩たちが、いっぱい。
ごめんね…。
森や山を
たくさん
壊してしまって、…。
都会の森林公園には
本来の住み処を失った
鳩たちが、いっぱい。
24日が給料日なのだけれど、
もし、まったく残業がなければ、
やっと生活できるくらいの、
給料だということは、
もちろん贅沢をいえばきりがないけれど、
だいたい、やっとと言っても、
ほ ....
採石場に行った
一面が雪に覆われて、水星みたいだった
使われなくなったプレハブの鍵を
壊そうとして指を切った
「絆創膏ならあるよ」と自分で言った
雪はまだ降っていて
すり鉢の底から ....
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