2022.01.28(金)
さて、禁煙をはじめようと思った。考えた。
おそらく、もっとはやく煙草はやめるべきであった。私は脳に障害を負っているのだが、煙草はその薬のとりこみを阻害するのであっ ....
白く切り取られた窓枠を
鋭角の冷たさで打ちつける
無数の横顔が
冬の静脈に溶け込んでゆく
*
血の色をした道標を
ひとつ、ひとつ
指で辿りながら
埋葬した言葉を
ひとつ、ひと ....
海の鉱石は
どこにあるのだろう
潮水
浜辺の砂の中
海底の岩窟
松毬魚の眼球?
独りぼっちのエメラルドグリーン
ずっと見惚れていたいけど
視線は波にさらわれて
浮島の両脚のように ....
わたしがまだ幸せの形をしていた頃、恋人と暮らしていた
春の夕暮れの匂いのする水槽の底で、わちゃわちゃと低砂をつつくコリドラスの口許にある二対のヒゲのように仲良く暮らしていた
彼は時おり水面から顔を ....
仮寓の蝸牛には
やり残したことがいっぱいあるのだが
奇遇という気球に乗って
無音の空の旅をしてみたかった
修羅場という修羅場がなくて
絵になる風景も知らずに
雑踏に紛れて遺伝子 ....
「かかったらかかったで
その時に考えましょうよ」
いちいち不安がっていては
心が持ちません
感染拡大のテレビは
見すぎないように気をつけましょう
不安も拡大していきます
「正しく恐れる」 ....
僕は無を感じ取る
僕は窓の外を見て 立っていることで
僕は一本のタバコの煙を吐き出そうとしていることで
僕は冬の布団に潜り込むときに
僕は寂しげな音楽を思い浮かべている
光の午後は渦巻いて
わたしの心は虚脱して
青い青い大空を
のっそりのそり渡っていく
残りの時間の切迫に
わたしはやがて覚悟決め
断崖を滑落する自分を見る
(人生の椅子は失われ
....
若く美しいモデルもまた画家をみつめている
背景は色彩を分割する役割しか与えられず
一つの静物も足されない
窓からの景色はいつまでもあらわれることなく
....
いつつけたかわからない傷口が急に、
息をするように濁濁とさせた
特に痛みは感じないのに
意識が揺らいでいくのを、当然のように身を任せて
宵闇に細君は竹林と透かして、
永遠の処女に咥え ....
嫌いなことで身を滅ぼした人は
聞かないが
好きなことで身を滅ぼした人は
数知れず
好きな酒で
好きなタバコで
好きな賭け事で
好きなスポーツで
好きなゲームで
好きな食べ物で
好き ....
当時、カレーライスという料理はそれほど有名ではなかった。カムパネラが初めてそれを食べたのは海の上だ。それは「沈まない要塞」と呼ばれ、バロック調の広間や食堂を備えたとても戦艦とは思えないくらい豪華でお洒 ....
2022.01.22(土)
今朝は六時半に妻に起こされた。
大寒の朝である。窓開け放てば青空、春をおもえば、現状に溜息ばかり。
ともかく去年の年末から、自由律俳句を書き落としつ ....
何の解決にもならないことは
分かっているのに
また紙巻タバコを買ってきた
今、一時、良ければそれでいいと
問題を先送りにしているだけだ
これでは現政権がやっている事と
同じじゃないかと思う ....
まったくお前みたいな可愛い夕焼けにつま先で挨拶すると深海みたいな鱗が踝に貼り付いてプラタナス並木が裸で震えてら
俺は嘘つきでインチキな星座だプラネタリウムの秘密を暴かなきゃならないし何処までもプラス ....
なんにもしらない明日が
瞳を
ゆっくりと
あけるとき
朝が
ざんこくな産声をあげる。
最近やたら難しい漢字を使った詩が多い。いちいち検索するのも面倒なので
、そんなものはスキップする。いったいこれらの詩の作者たちは何様なのだ
ろうか。有名な詩人のものなら、そんな手間をかけても読む価 ....
今日も、妻の体調が優れず、コンビニエンスストアで妻におそば、私はカップラーメンと、夕食を買ってきた。
こづかいを食費にあてるのも心配なので、はやく妻には全快してほしいものだが、心因性の病気な ....
石油になっていく鳩の群れをみていた
盗み見られることで失われるものなどなに一つなく
ウォールストリートジャーナルと朝日の波間で
水鉄砲を撃ちあう月曜の子供たちが
迎えの車を ....
冬の曇天が続き部屋の中は寒い
セラミックヒーターから出る温風だけが温かい
背中で詫びながら
16本390円のフォルテをまた買ってきた
1本149円のコカ・コーラも止められない
赤字覚悟の確信 ....
2022.01.16(日)
昨晩は疲労していて、それは病院での診察で長く待ったことを理由にして、早々眠ったのだが、七時起床といつもより遅い目覚めだった。
加えて、昨晩は煙草をやめようと ....
何回
風や雨に身も心も
晒され削られただろう
何回
壁や木に火花散らし
気絶し殴られただろう
何回
靴や石にギリギリ
踏み潰され続けただろう
無限ではない
数えられない ....
青空にぽっかりと
雲が浮かんでいる
どこを見るともなしに
宙をぼんやり 見つめていると
空っぽの自分のこころに気付く時がある
空っぽだ
けれど こころに
何も無い時というのは
かえ ....
年始から、尖っていた妻が落ち着いてきており、昨晩の妻は上機嫌だったので良かった。
昨晩、いけないとわかりつつアイス・コーヒーを飲んでしまって、目覚めはあまり良くなかった。それでも朝食、 ....
ハロー、ハロー
青い旗が揺れている
燦々と降り注ぐ光のなか
どてら姿のおじいさんが過ぎ
わたしはイートインでコーヒーを啜る
長閑な午後の一時です
雪の吹雪く北の国
寒風吹き荒ぶ東の国 ....
林檎が声を殺して
泣いている
想像ですが
ずっと信じていたことが
裏切られたのでしょう
聞き飽きた励ましの言葉では
林檎は泣き止みません
境界面に滲み出ている
涙みたいな光 ....
日々は坦々と過ぎてゆくようにみえても
沢山のトラップの集積なのかもしれない
科学は未だ心を捉えられないまま
運命の神にすべてをゆだねている
誰も閉塞してはいけないと思う
誰をも不幸に ....
今、明日のしごとのプレッシャーからか、心が不安、安定していないので、ともかく日記を書いて、頭を整理して、次いで副産物として、心が安定すればいいと考えた。私は相当の臆病者なのである。そして、不安か ....
荒れた大地を掘り起こせ
大地に刻まれたその痕跡を
黄色い犬が吠え立てる
此処は腐った野ばらの戦場だ
無数無数の狂人たち
戦い吠える瞳が美しい
いずれ沃野に帰るだろう
異次元 ....
雨が降り続ける
冷たい雨が
決して止むことはないと思われるほど
ずっと降り続いている
空から地面へと直線を描きながら
ただただまっすぐに
雨が降り続ける
誰かの悲しみの涙のように
誰か ....
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