書かなければいけない、と決められたことには
ギリギリまで、おれは、手を着けることはしない
いよいよ時間がなくなって、おまけに
だらしないあくびが出る頃になって、ようやく、手 ....
日焼けした砂浜に
(いるはずもない恋石亀
)うぶ毛でも覗いてやろうか
(そんなことできはしない
わかっているだろう)
【秘密の基地を造る】
親亀がゆく 雌亀その「直感的交換」 ....
夏暑く

汗があふれて

パンツの中

黄金のタマも

ムレムレ

若人よ

いざ

股間に涼しげな風

当ててやろう

可能な限り

ああインキンが

君 ....
残響だけがひびきわたる

詩人の内面で
何が起こっているか
誰か知らないのか

蒼き草原を
ただ疾駆する獣となって
君は走れるか
骨まで砕こうとする敵に
ただ反撃できるか


 ....
もう一度飢狼のように血に飢えて
青春という広野を疾駆したい
しかし私は一匹の弱い羊
牙もなければ爪もない
泣きながら帰る夕焼け
一人ぼっちの夜
もう戻れないあの日
ジョルジョ・デ・キリコの静止画
大量に発汗する

焦るぜ

外気温 摂氏三六度三分

平熱だと医者は言う

医者の持つ寒暖計はデジタルだが、
モノクロのため眼がしょぼつく

熱 ....
カラのコップに残る
冷ました 後の氷

気体になって 闇になり
朝方から 光に変わっていく

眼から光は入り
指先から 出ては
小さな声で笑う

寝癖で まとまらない髪の中
 ....
寡黙なものは寡黙なままだ
高齢になってしまった
爺様と婆様
薪ストーブの時代を思い出している
かじかんだ思考が
チーズの溶ける仕草を真似ながら
五感の隅々へと広がっていく
懐かしい冬 ....
雨の一粒ひとつぶは
空気を孕んでいて
引力にひきよせられて落ちるときに
真ん中に窪みができる

屋根から
下がる糸の鏡に
することもない子どものものおもいが
写しとられる

傘から ....
それはなぜなのだろうと思う。誰にも見えない言葉を人に伝えようと思う。それは俺の言葉が悪いせいなのかと思った。だがなかなか伝わらなかった。風が吹いたけれどよくわからないし眠かった。家に帰りたいと思う .... 東京は小金井市に生まれて
横浜で育った
浅草寺を知らずに
僕等は育った
おとなになって
銀座線に乗っても
別に降りる理由もなかったから
僕等の名前を
覚えてほしい
浅草寺を知らない
 ....
用意

出来ました

丈夫な紐と
足を乗せる台と
遺書を書くための
紙とペン

紐を
電球の傘にくくり
丸いわっかを
下の方で作る

準備万端

そして
遺書 と言 ....
土曜日のお昼ゴロ
テレビの前でゴロゴロ

珍しくないから
昆虫図鑑にも載せてもらえず
面白くないから
観察日記にも書いてもらえず

疲れやすいお年ゴロ
リモコン片手にゴロゴロ
 ....
貴方が

例えば
呼吸の仕方を忘れて
足りない酸素に息苦しくなって、

若しくは
泳ぎ方を忘れて
沈むように光のにじむ水面を見上げて、

あるいは
行きずりの人と会って
口 ....
汚物は腐敗しない

腐敗しないどころか

浄化されてゆく

浄化されたものは腐敗してゆく

浄化されればされるほど

腐敗は目につき鼻につく


肉体とはなんだろう

百 ....
枯れた空 桜花舞う
散る花びらを辿れば
行き着く 儚き生命(いのち)

目を閉じれば 浮かぶあなたの青空
常夜に変わっても 待っている

澄んだ月に 希う
”どうか無事でいてくださいと ....
院長夫婦に預けられてぼくは病院に住んでいた

病室がぼくの部屋だった

おっとりして真面目ないい子だとおばさんはよくぼくをほめてくれた

その夏、病院に大量の小虫が発生した

ちょうど ....
今日も街には
愛のうたがあふれ
恋人たちは
夜のホテルへ急ぐ

阿部さんの提唱した美しい国は
愛国の印刷物を過剰に生産し
鳩山さんの友愛も
この国を
みごとに迷走させ

隣のねー ....
  西向きの窓から
  斜光が射す



  食器が並べられ
  煙草に火が点けられ
  いくつかの詩が書かれ



  最後に僕が
  玄関から入ってくる


 ....
 
 
誰もいない夜明けの街を
少年が黙って自転車をこぐ
真面目に呼吸を続けながら

サルは今も進化と退化の中を
死にそうになりながら
生きているころだろう

エロい身体をした僕は ....
それから、わたしたちは
たわいもない話をした
例えば
太陽熱の行方であったり
入道雲の裏側についてだったり
陽炎みたいな
曖昧な、話ばかり選んで


窓から顔は出さない
直線的に切 ....
手をあわせていたときだろうか

ホテルにいきたいと言ったときだろうか

それともずっとそうだったのだろうか


手をあわせて並んですわってお喋りをした

ホテルにいきたかった

 ....
せみが
ものをいっている

ぎえ
ぎいぎぎぎい

いったい
どんないみなのだ

いみをしって
どうするというのだ
せみのことばには
あいうえおも
かきくけこもありません

さしすせそも
たちつてとさえ
いみはありません

ただ、ぎぎぎとか
ぎゃっぎゃっとか
なきながらとびながら
 ....
夢の中に美人女優が現れたので 
ふら〜りと吸い寄せられていったら 
ぱっと姿が消えて、目が覚めた。  

隣には、妻が小さい{ルビ鼾=いびき}をかいていた。 

起き上がって、ソファに腰を ....
遠く渚の白波が
さよなら告げるよにさざめいて
町の子どもの線香花火
夏を焦がして昇る思い出

古里は離れて尚もここにあり
暗い微熱に慕情が火照り
振り向けば妖しき街灯
誘う別れの一夜露 ....
僕は草むらの中を

一人で走っていた

時々、転んで夜虫と出会い

「やあ」と声をかけて立ち上がった

あれきり夜虫は追ってこない・・・

あの日出会ったのが最後だったのか・・・
 ....
あまりにも
咲き過ぎているから、と
たんぽぽを抜く

紫いろの可愛い花や
可憐にしろい小花の群れは
そのままにして
たんぽぽを抜く


 たんぽぽは
 花、という肩書きを剥が ....
森の小道の野いちご
朝露の髪飾り銀の櫛

草原に寝ころんで草笛を空に流せば

ひばりの駆け上がる雲の高みさえも
見えそうな気がして

遠い日々の
はずんだ夢を
映して

小川の ....
案山子になりたい
畑の真ん中に
片足で立ってみる
結構いい感じで
鳥たちと仲良くなる
農家の人は優しく
話を聞いてくれて
夜は立ったまま眠り
五年は帰らない
山人さんのおすすめリスト(5905)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
書かなければいけない、ということについては- ホロウ・ ...自由詩4*11-8-15
猛暑と亀- アラガイ ...自由詩5*11-8-15
人知れず彼らはもうひとつの戦いを繰り広げている- 花形新次自由詩1*11-8-15
断片- 渡辺亘自由詩311-8-15
無題- 渡辺亘自由詩411-8-15
キリコ- ……とあ ...自由詩5*11-8-15
夏の実- 砂木自由詩9*11-8-15
- 花キリン自由詩4*11-8-15
雨の溜め息- 殿岡秀秋自由詩711-8-15
教えてくれない- 番田 自由詩211-8-15
浅草寺を知らない子供たち- 花形新次自由詩2*11-8-14
日曜朝、七色カフェにて- ぶるーび ...自由詩411-8-14
ゴロゴロ- nonya自由詩13*11-8-13
咽喉の激情- 自由詩111-8-13
腐敗しない汚物- 吉岡ペペ ...自由詩311-8-13
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腐った弁当箱- 吉岡ペペ ...自由詩611-8-12
愛の国 - 梅昆布茶自由詩511-8-12
斜光- 草野春心自由詩11*11-8-12
夜明けの深呼吸- たもつ自由詩511-8-12
休息- あ。自由詩6*11-8-12
現精- 吉岡ペペ ...自由詩111-8-11
蝉の言い訳- 小川 葉自由詩211-8-11
蝉の言葉- 小川 葉自由詩211-8-11
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暗夜行- 飯沼ふる ...自由詩211-8-11
___歯磨き- yamadahifumi自由詩111-8-11
たんぽぽ日和- 千波 一 ...自由詩6*11-8-11
野いちご- 梅昆布茶自由詩211-8-11
案山子- 春日線香自由詩511-8-11

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