さみしい人が多いから
インスタントのコーヒーを
淹れて配りましょう
ミルクもつけて

ひとりになってうつむいて
泣きそうな背中に
かける言葉が見つからなくて
迷いそうでも

コーヒ ....
小さな炎が鳥になり
葉の下の土を照らしている
傾く森
灰を数える


瞳に足りずに 瞳を足し
あふれるものは 金の浜になる
打ち寄せるひとつ
手のひらになる


 ....
初めて寝坊した
朝飯抜きで
出かけたが
5分遅刻した

行ったら最悪
ウンコまみれの
おじいさん
風呂に入れる

時間も延長して
言動が乱雑になる
最後に謝る。すると、
「い ....
トンネルが唸る
待って
私はまだそこへは行けないから

書けない
音が湧き出てこない
聞きとれない音を譜面に走らせることは
夢を食べるのと同じこと

ねえ それはおいしいのかしら
 ....
指先は凍えるほど冷たくて
だからストーブの前で解凍しなくてはいけない
笑ったまま冷凍された表情筋をほぐしながら
わたしは新聞に目を通す
なるだけ 幸せな記事だけを選びながら
途中 クジラが座 ....
雲ひとつない空の青が眩しい
どこに太陽があるのかもわからないくらい
水色がひたひたと目に入ってくる
校長先生と呼べる人がいる場所を遠い昔に離れ
気だるい朝「今日は雲ひとつない晴天です」と
快 ....
路地から通りにでると

いや、もう路地から

あたたかな風がほどけていたのである

それがからだをやらかくぶ厚く

バイブレーションさせていた

坂道を明治神宮のほうへあがった
 ....
今夜の
雪は
とても悲しく淡すぎる

あの人が
突然
消えてしまったから

しばらくは
悲しいかも

私は
少し
後悔している

あの時
素直でいたら
素直でさえ
 ....
最近
疲れるなぁ
君に
不満があるわけでないけど
ため息の数が多くなったよ

何だか
このごろ
むなしいんだよね

理由は
何故なのかわからない
君に
恨みがあるわけではない ....
水槽の中の
金魚
何を
思ったのか
ひらり
ひらりと
泳ぎ始めた

まるで
ダンスをするように

大きな円を
描くように
金魚は
泳いでいる

大きな目には
何が見え ....
 
 
少年が電話の凹凸に触れているころ
少女はまだポストの中で
封筒から漏れてくる潮騒を聞いていた

  すべてが終わったら、
  横断歩道をきれいに塗りなおそう。
  町中いたると ....
自分の素顔を忘れそうな日は 
林の中へ吸い込まれ 
木陰に腰を下ろし 
正午の空に輝く太陽を仰ぐ 

まっ青な空に向かって張り巡らせる 
桜の枝先に 
春をずっと待ちながら 
全身にひ ....
今も変わらず君は舞台に立ち、故郷の燃え
たぎる夕陽の耀きを、客席の一人ひとりの 
胸へ、放射する。僕が最も弱っていたあの 
日、濁らぬ瞳できらきらと「君は素晴らし 
い」と言ってぽん! ....
積み木、

ほとんど役にたたなかった王国、
風のつよい日に、旗がゆれている、
夏のおわりのひ、
中央広場の噴水で自害したもの、
おおよそ、比喩的に、
再生したもの、


水耕栽培の ....
世のすべての自覚ある自由なき人々よ
今こそ地下に潜れ
地上では、我々は悪の手先であるしかないのだ
社会的にも、政治的にも、芸術的にも、学問的にも
何もするな
悪の手先の言動はすべて ....
私の母は奇跡を起こした
汚染された体でふたりも子供を残しどちらも大人になった
母は最大の炭坑の町で生まれ育ち
彼女の父は炭坑夫で体中を癌に冒された
彼女のきょうだいもみんな癌に冒された
きょ ....
夜をひとり歩いている

もう1時間はんになる

コンビニの袋がちりちり

さびしくないと言えば嘘になる


電車が音をたてている

町のあかりが点滅している

星が粗雑になっ ....
さかあがりが できないころ
さかあがりのあいまに
けんかした
さかあがりのあいまに
学校へ 行った

おまえんちの家の前の空き地に
むかし なまくびが ならべら ....
にょうろりにょうろり長い紐

トタン屋根またがり

ポストくぐって

にょうろり、にょうろり

どこまでいくのか

酒屋のシャッター錆びの穴

にょうろりにょうろり

中に ....
苦痛の中に感じる快楽
快楽の中に感じる罪悪
罪悪の中に感じる恍惚
恍惚の中に感じる失意
失意の中に感じる優越

頭の中で千匹の回虫が
サラサラ崩れる米の山ように ざわめく
額の汗はきっ ....
わたしのベッドが
まだ、暗い空に
飛んでいきます
頭から夜の続きに
衝突して
夜が砕けていく
「すみません。さむいからおろしてください。」
ささやかな願い事にも
毛布を巻き付けていた
 ....
荒川の河川敷 土手の下に
古ぼけた木造アパート
モルタル塗らしかった壁の
モルタルは剥がれ落ち
グレーの下地に
枯れてしまった
蔦のツルがへばり付いている

空き家のようだが
夕暮れ ....
 草のなかにレールをみつけた
 錆びた鉄の平行な二本線が
 弓なりに
 ここから延びていた
 または
 この草のなかで
 すっぱりと裁断されて尽きていた

 あおぐらい記憶 ....
ゾロリ
色のない
貧血の頬を
滑るカミソリ

ピリリ
痛みのような
微弱電流

プクリ
鼻の左下
盛り上がる
赤い液体

チッ!
煩わしいだけの
日常茶飯

ゾ ....
ほんとはね
で始まる話しは
電車が通過する風にとぎれた

あれって枯れてるのかな
ホームの外側の木を指す

一瞬
春の景色がふたりを包むから
黙って乗り込む

同じむきにゆられて ....
死にたいと泣きながら繰り返す娘に
大丈夫大丈夫と優しく声を掛けながら


「でも今朝、君を殺す夢を見た」




言いたいのを抑えている
ふと真夜中に鏡をのぞきこんだ。

眉間のしわは、わたしはそう思わないの勲章かな。

右にはずし、左へはずれて、ごろんごろん。

蛭にひるを吸われて夜を生きたしるしの肌はエノキダケみたいよれよれ白く ....
17年 生と死の間を行きかいしていた


広い川の岸辺に佇んでいた

花びらに埋もれていた本を手に取った


沈丁花の香りがする

自分という深い湖の底に沈んでいく花

そ ....
それは男が汚れた靴下を脱ぐ時
それは女がきついガードルを脱ぐ時
みじめに軋るベッドの上で
広い背中を白い手指が所在なげに抱く時
愛はそれぞれに
互いを壊し満たそうと足を引きずり
見栄えのし ....
 
 
小豆色のバスに乗る
車体の気配があまりしないバスだった
既に乗っていた人たちは
みんな別々な方向を見ているのに
誰なのかよくわからない
信号待ちをしている間に
道端の枯れた草花 ....
山人さんのおすすめリスト(5784)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
コーヒータイム- 朧月自由詩411-2-27
さかい_ひかり- 木立 悟自由詩1111-2-27
あーしもうた- ペポパン ...自由詩7*11-2-26
トンネルより- 緋月 衣 ...自由詩5*11-2-26
帰宅して- マフラー ...自由詩3*11-2-26
空の青さが眩しくて支えきれずに- 木屋 亞 ...自由詩4*11-2-26
春一番- 吉岡ペペ ...自由詩711-2-25
雪の夜- そよ風さ ...自由詩5*11-2-25
ため息- そよ風さ ...自由詩3*11-2-25
金魚- そよ風さ ...自由詩5*11-2-25
深呼吸- たもつ自由詩711-2-24
春の夢_- 服部 剛自由詩311-2-24
Favorite_Friend_- 服部 剛自由詩311-2-24
積み木、水耕栽培の日- mugi自由詩4*11-2-24
菫色的革命宣言- 内島 菫自由詩211-2-24
[pass:mrKg9osnj]- 凛々椿自由詩1211-2-24
こんなことでこんなところで- 吉岡ペペ ...自由詩511-2-23
そらおそろしい- るるりら自由詩31+*11-2-23
にょうろり- 橘祐介自由詩811-2-23
308号室_/_****'04- 小野 一 ...自由詩5*11-2-23
月のとびらとうそ- ズー自由詩5*11-2-23
殺風景- ……とあ ...自由詩12*11-2-23
ノスタルジックな軽便鉄道の駅頭にて- 石川敬大自由詩20*11-2-23
- nonya自由詩14*11-2-22
春行き列車- 朧月自由詩611-2-22
やさしさ- 一尾自由詩211-2-21
かおの履歴- 阿ト理恵自由詩9*11-2-21
- アヤメ自由詩211-2-21
合一- salco自由詩15*11-2-21
産道- たもつ自由詩311-2-21

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