腐った樹木に自転車が腰掛けていた

秋の日差しは柔らかく土を暖めている

君の空には手が届かない



遠くに踏み切りの音が響いては、消えていく

その旅に置き去りにさ ....
韓国旅行のお土産でもらったタレ

何につけても美味しい

とにかくごはんがすすむ

タレだけでもごはんが食べれる

もういっそのことタレだけでよくなる

四六時中タレを舐めてばかり ....
  ぽっかりと口をあけて
  君はねむっている
  愛さずにいられない
  その唇が
  ときに嘲ることもあるというのに



  睫毛をしんとさせて
  ねむっている
  ....
 

ほむらだまりに蝶が来て

口をのばしてほむら呑む

青く輝く羽色は

ほむら呑むほど ほむらに染まる


ほむらだまりが巻き上げる

風にほむらを羽ばたかせ

蝶は ....
哀愁のコートを纏い

感傷の中を走り抜けて

憂鬱の煙を吸い

恍惚のため息を吐き


嘲りのヒールを鳴らすと

マゾヒックな水溜りが弾けた




煩わし ....
表と裏から
挟み込んで サンドイッチ
そんなゲームが 有ったような

手つなぎ鬼は
一人じゃあ 出来ないの

缶蹴りの 準備くらいなら
あの 自動販売機の前で

カランと音させてか ....
夕暮れに
帰りたいような
帰りたくないような

大人の顔で過ぎてゆく
あれはどこ行きの電車なのだろう

オレンジ色のバスの灯に
すいよせられて明日へ行く

斜めの頂点
十二時の山 ....
  川沿いを
  髪のながい
  女が一人
  頭骨によく似た
  薄赤い花を
  五つ
  のせて
  乳母車を押してゆく
  女がひとり


  *


  ( ....
季節感のない親父にも

たまには愁いの時がある

無神経を絵にかいたような

ステレオタイプな日々の

粉を吹いてしまった五感が

たまには疼くのだ


無駄に過ごしてしまっ ....
サツマイモ工場で火災が起きて
町中が秋の香りに包まれた
一週間、焼き芋祭りが繰り広げられた工場前の大通りには
今も皮や食べ残しが転がっていて
野良猫がその取り分を巡って抗争を繰り広げた
僕は ....
体中の細胞ひとつひとつに爽やかな風がみちあふれてくるような朝
どこまでも青い空が広がっていた。

浜中朱理(あかり)は、今年、城西大学医学部を卒業して研修医になる。
将来は、脳神経外科医をめざ ....
今年になってやっと
我が家の底冷えのする土間に
ウミガラスが営巣した
すでに蓄えは底をついた
ぎりぎりのタイミング

かつては家族全員
障害者認定だったから
近所の一部マスコミからは
 ....
「むせないように、ゆっくり吸い込んで。そう、深く。目一杯吸い込んだら、そこで息を止める。出来る限り長くね。堪えきれなくなったら、注意深く鼻から細く出してみて。少しずつね。一編に吐き出して、咳こまないよ .... いまや フィルターは染みがつき
一滴一滴が
嫌だ 嫌だと呟いて
ドリッパーから墜ちてゆく
レギュラーコーヒーのしずく達
次第に近ずくカップの満杯
もう熱湯は入れられない
じっとみつめてい ....
ひとりぼっちの女の子
机に前髪が落ちそうだ
あともう少し
針先ほどで届かないあなたの言葉のように
寂しさが髪の先に
しずくをつくっている

秋の薄日が 山の稜線にも
乗り捨てられた車の ....
この世に過不足を感じないおやじにも

憂鬱はある


いまさら存在の不条理を

問い続ける姿勢も無い今


何だか自分の隙間を見つけられなくて

ウロウロしている


金 ....
野には蜜酒が香り
冷蔵庫の中で
飲み残しのアルミ缶が
虹色の水蒸気を吐き出す

木漏れ日のタペストリー模様に
数学者が美しい定理を発見する
詩人は新しい詩を見いだす

空を行く雲が
 ....
南国の旅の夜
ホテルの部屋ひとり
時に人恋しく
ポコチンに触れさせもせず
帰した女いずこ
だって好みじゃないから
熱きポコチン爆発寸前
代わりの女
早くおいでよ
ああ胸はそんなにデカ ....
草原をバトルフィールドに見立て
匍匐前進が一時間以上続いている
周囲から仲間たちの気配も薄まり
冷たい月と数えきれない星々の下

体重の半分近い装備を背負い
身長ほどの銃身を両腕で抱え
 ....
そう

これが人生

空白の中で ぽつんと立ち尽くしている

前も後ろもない

あるのはただ 紙切れのように破れやすい

自分という存在

かさかさと音を立てて 私は首をめぐら ....
むらさき色に
宇宙がのびていくのを
見た

小さな
わたしの夕暮れ


家々の窓には
サーモンピンクが
反射して

遡上の川を
わたしは想う


街灯がともるには
 ....
生きる為と
趣味の為にお金が必要だから
バイトをしている

接客業だから
働いてて客に
「何だこいつは?」って感じたり
理不尽な事があったり
腹が立ったりして
思ったことをそのまま客 ....
御茶を飲むか
ここで御仕舞さね。
くもり空のすきまが、きらめいている
物事には、知らないほうがいい事もある
けれど、
知る事が、出来なければ、かなしい事もある
わたしはしか ....
長い時間を 
かけて
傷つき
破壊された肉体が

捻じ曲げられ
かしいで
柔らかな樹木となり

夏の
窓の外の
埃の浮かぶ
光の中を
静謐に往く

浮き草を揺らし
水霊 ....
雨がよろいをとかす
ぴしり 心がひび割れる

雨の中歩いているのは
まるで自分ひとりみたいに

傘は
シェルターのように隠す
それぞれの顔を
背景を

雨はどこからきたんだろう
 ....
Noniは1回笑った
Noniは2回笑った
いや、実は1回半だったのだ
0・5とは、淋しい内省なのだった
こうして人は気安い笑いの1つ毎にも
小さな頭蓋の中の
千数百グラムの己が脳みその
 ....
怖い夢を見たような気がして 
飛び起きたけれど
何の夢を見ていたかまでは 
思いだせなくて
ぬくもりが欲しいと思ったけれど 
誰もいなくて
もう一度 
眠り直そうとしたときに
のどがカ ....
今夜も、仕事から帰った家で 
待っていてくれた嫁さんの 
台所で、とんとん
野菜を刻む音がする  

僕の安月給でやりくりする 
我家の食卓 
  
昨日炒めた野菜の残りでつくった
 ....
 
 
朝の涼しい職員室で
担任の先生が亡くなっていた
若い女の先生だった
青白い横顔が見えた
海のように
とてもきれいだった
話は変わって
雲には感情がないと思う
感情があったら ....
最近自分の影を投げ捨てる人が多いと聞きます

一度投げたら最後、もう死ぬまで影はなくなるそうです

自分の体全体がぺりぺりかさぶたをとるような感覚であり

それはもう快感を越えたものである ....
山人さんのおすすめリスト(5784)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
秋は遠く、近く- うめぜき自由詩211-10-19
魔法のタレ- 灰泥軽茶自由詩2*11-10-18
寝顔- 草野春心自由詩6*11-10-18
ほむらだまりに蝶が来て- mortalis自由詩111-10-18
道化- faik自由詩7*11-10-18
孤独なサンドイッチ- 藤鈴呼自由詩7+*11-10-17
十二時の山- 朧月自由詩311-10-17
花を連れて- 草野春心自由詩611-10-17
哀愁の親父- 梅昆布茶自由詩411-10-17
埋葬- haniwa自由詩511-10-16
大、大、大、だぁ〜い好きー1- 草野大悟自由詩2*11-10-16
ウミガラス- シリ・カ ...自由詩311-10-16
ちぽっけな世界- 蒲生万寿自由詩1*11-10-16
ひび割れのフレーム(六)- 信天翁自由詩3*11-10-16
ひとりぼっちの女の子- オイタル自由詩8*11-10-15
親父の憂鬱- 梅昆布茶自由詩511-10-15
春の断層- まんぼう ...自由詩611-10-15
熱きポコチン- 花形新次自由詩3*11-10-15
星月夜- カワグチ ...自由詩411-10-14
紙人形- さすらい ...自由詩4*11-10-14
わたしの夕暮れ- 千波 一 ...自由詩8*11-10-14
はたらく- 一 二自由詩511-10-14
自動信号の- こしごえ自由詩5*11-10-14
- まんぼう ...自由詩311-10-14
- 朧月自由詩711-10-14
_Noni- salco自由詩7*11-10-14
非日常- 凪 ちひ ...自由詩411-10-13
残りもの家族_- 服部 剛自由詩1211-10-13
雲の話- たもつ自由詩811-10-13
影を投げ捨てる人- 灰泥軽茶自由詩8*11-10-13

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