かすかに聞こえる
闇の向こうの
川の音

降り始めた
雨の中を
渡る 向こう側に

もっと聞こえるはずだ
 その音

霧雨の遠くに
滲む地平と
遠退く雨の

絹のような層 ....
{引用=
唐突な出張でもないのに久しぶりに
夕暮れの新神戸駅に一人
立っていた
こじ開けられたまぶたのような
雲の向こうに
夕陽がぎらり
虹は見えない
天使も見えない

救命器具を ....
水から生まれたのだとおまえは言い
空から来たのだと耳元でささやく声が聞こえ
爆発が終わり
強烈な加速に包まれるその
遙か以前に 長いトンネルをくぐり抜けていた
のだとしても
何故を問うここ ....
私の頭蓋骨の裏側に
バターを塗り
ピンク色の
敷物で飾る

私の頭部が、路地裏の道ばたに
そのように捨てられて

私はあの子を責めて責めてこき下ろす
3つの十字架に
祈りの言葉を
 ....
星くん!
大リーグボール13号が通用しない今
君はもう死んだも同然だ
潔く負けを認めて
そのマウンドを降りるがいい

ふふふ

な、何がおかしい

花形、俺は死んでも負けてもいない ....
がらんどうなサーカステント
沈黙がひしめき合う中
黒いスポットライトの下
素顔のピエロが
裸のまま玉乗りで現れる


張り詰めたテントの裾
漂う緊張感を纏ったまま
まんじりと ....
伊藤くんがなにかべつの存在に入れ代わっていた

双眸にうかんだ青い月影

柔和に引きつれた微笑にそれが凄絶をあたえている

土蔵の板窓が震えているのは僕のふるえでも風で起こったものでもなか ....
部屋のベランダから
深夜の都会に集う
夜光虫のような
光の粒を追った
ぼんやりとかすむ
まばらな光が
居るべき場所を求めて
とりあえずと思って
同じ場所へと向かっていった

皆かろ ....
夜は若く、
ぼくもまだ若かった。
(ウィリアム・アイリッシュ。)

まだ入ったことのない女の子なので、
ぼくがその子のNG客というわけではない。
吉原の人気ソープ嬢なのだけれど、
ブログ ....
古来から、憎い相手に呪術をかける一大メジャーといえば、『丑の刻参り(うしのこくまいり)』

毎晩 毎晩 真夜中 丑の刻
白装束に身を包み、髪を乱し、黒くした歯に櫛をくわえ、
3本のローソク ....
わたしの名は「誠実」、からむ蔦、めしべの棺、花をちらす雨季の停滞、主宰者のひたいにこぼれるしるしのようだった、執事のトルソ、息は茜色をして、椅子にちかづく、わたしの名は「誠実」

 椅子をつくる、 ....
臨海線を越えれば
また一つ忘却の朝が 時計仕掛けのようにやってくる


未だ
ためらいのない無残なライトの明かりを車たちは放ち、


散水車の水のはねる音に
まどろみを破られた
わ ....
私が死んだらどうか
庭には一面青い花を植えてほしい

春にはシラーとアリウムが
夏にはマツムシソウとラベンダーが
秋にはクジャクソウとリンドウが
冬にはミスミソウとヒヤシンスが
それぞれ ....
むかし泊まった
民宿の部屋で
小説を書くことにした

スキーに来たのに
雨が降っていて
しかたなくこの民宿に
もう一泊することにしたのである

窓から雨の雪 ....
こないだパチ屋で四万つっこんだ














休みとか貰ってもやる事なくて










 ....
黒いサングラスをかけて見れば
世の中真っ暗だ
青いサングラスをかけてみれば
太陽さえ病んでいる
だが世の中終わりじゃない。
黄疸の赤ん坊は黄色いミルクをよく飲むし
血まみれの群集は市営プー ....
くっくくるくるくるまの子

るっくくまのこくるまの子

くるまな子

くるまの子

おーい、くまの子くるまな子

おーい、くまの子くるまの子


みんなのおもいでつまってる
 ....
昔 うちの父さんは
カレーライスにソースをかけて
スプーンをグラスに突っ込んで
上から下までぐるぐる混ぜて
それはそれはおいしそうに頬張っていた

ある日 それを友達に
なにげなく話した ....
なにも考えることがないのです
いつになったら呼ばれるかなんて
こうして座ったまま
わからなくていい
十字路に
重ねられる四角い箱
白い壁の染み
隔絶されたハピネス
大脳が歩い ....
寒々しい棘が
いちいち目の端に溶け込もうとする
裸の地面を踏みしめて
遠くで頼りなげで
幽かに揺れる街の灯を見下ろす
生ぬるいそよ風が通り過ぎるたび
背中を抱えて連れていこうとする ....


よくよく考えてみればぶら下げて歩いている
恥ずかしい背負いだ
禿鷲の後頭部
コウノトリのずるむけ
もしかして生まれ変われるなら
名前も姿もいらない
誰もいない湖面に ....
ただいま と思いながら両手を下に広げる
林檎畑は収穫のための作業で忙しい
陽があたるように実の回りの葉を取るため
晴天の日曜日 実家に帰る

草を分ける土の道 人の歩いた道
風にそれる 緑 ....
 「へそ」

夕立とともに雷が落ちる音がして
少年ははっと目覚める
もしかしてへそが盗られていないか
あわててシャツをめくり
お腹にちいさな穴が残っているのを
確認して
ほっとしながら ....
夢にも出てこない日々が続いて
将来だとか希望だとか
とうの昔に自分から消えて
生きるため日銭を稼ぐ仕事に
悔しさを感じることもなく
工業機械が働く日常の
オイルまみれな日々が過ぎて ....
宴もたけなわをぬけだした
ネオン、信号さんも律儀だね
女子のきらびやかで背中を見せるファッション多し
なんてまやかしな

挨拶もそこそこ
引き出物は右手
キマってみえるだろ

あなた ....
泣きじゃくりながら
坂道を登っていた

気がつくと
そこは
深い森

森の中だった

緑 緑 緑の渦
苔むした木々

鳥の声

時折さす
きらめく太陽の光・・・

声 ....
この世のうわずみを
あらかた舐めてしまった

僕は

もう

面白がらなければ
何も面白くないし
欲しがらなければ
何も欲しくない

この世のうわずみは
どれも同じような ....
あなたを一番愛してた

あなたが一番愛してくれた

忘れない忘れられないよ
今でも思い出すよ

大好きだった
愛してた
心から愛してた
繋がってた
ちゃんと繋がってた
いつも、 ....
夜の街角には見知らぬ何者かがいないものだろうかと
ぼんやりと私は一人 非常に古ぼけたアパートの部屋の隅っこで、
ぼんやりと一人で日が暮れるまで立ち尽くしていたのかもしれない
そのラジオから 今日 ....
僕は詩人の仕事を知っている
それは薄汚れた靴下の匂いを残したままそのままを裏返しに吐き直し
美術館でこの絵はどうも臭いと鷲のような鼻で素人にはその説明を拒み
賞味期限に剥がれた壁紙の図柄 ....
山人さんのおすすめリスト(5784)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
その音- フクスケ自由詩210-10-7
夕暮れに似合う歌- 真島正人自由詩4*10-10-7
無限ギア- 夏緑林自由詩210-10-6
バター- ナカツカ ...自由詩410-10-6
大リーグボール14号_くさい魔球- 花形新次自由詩3+*10-10-6
ようこそ- 寒雪自由詩210-10-6
白い白い土蔵のなかで- 吉岡ペペ ...自由詩510-10-6
「べっちょない」- yumekyo自由詩210-10-6
幻の女- はだいろ自由詩210-10-5
『丑の刻参り』は_もう古い!_最近流行の呪いをかける方法_- 北大路京 ...自由詩12*10-10-5
椅子が記号になるために- 乾 加津 ...自由詩7*10-10-5
黎明/sign- 月乃助自由詩14*10-10-5
ブルーガーデン- 未有花自由詩20*10-10-5
- 小川 葉自由詩210-10-5
10月2日・トップワン五条・慶次- TAT自由詩3*10-10-5
大統領- salco自由詩4*10-10-5
あそびうた- 吉岡ペペ ...自由詩110-10-4
カレーライス- 鵜飼千代 ...自由詩20*10-10-4
待合室- アラガイ ...自由詩3+*10-10-4
寂寥- 寒雪自由詩310-10-4
湖の空に浮かぶ隠嚢- アラガイ ...自由詩2*10-10-4
生まれる所- 砂木自由詩17+*10-10-3
へそ- 乱太郎自由詩17*10-10-3
過去の自分- 寒雪自由詩210-10-3
コンビニで値踏み- 乾 加津 ...自由詩6*10-10-2
森だった- 森の猫自由詩7*10-10-2
ぽつり- nonya自由詩23*10-10-2
- 紙喰虫自由詩110-9-29
渋谷の喫茶にて- 番田 自由詩4+*10-9-29
詩人たちの仕事- アラガイ ...自由詩8*10-9-16

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