詩を書く人たちは様々だ。だが、一部の詩人たちは何を書いても金太郎飴であり、そこに詩人独自の書法は見えこそすれ、詩の世界の深まりや人間洞察の深まり、思想の強度が見いだせないことがよくある。確かにそうい .... 人々が果実のように生っている
呼ぶ声が開く匂いの輝きに
寄り添うように開きだす応える声
こんなにも血が発酵した生き者同士
互いの表皮には場違いな分電盤が
静かに接続されている
 ....
重力を連れて散歩に出る
途中で箱に捨てられた電卓を見た
すでに衰弱して鳴く気力もない
可哀想だったが液晶は嫌いだ
電圧に媚びを売る様が正視できず
家に連れて帰ることができないのだ
ポケット ....
彼女は広くて一面真白の部屋で暮らしていました。それは、慎ましやかで、とてもおだやかな生活で、彼女はその部屋での暮らしを大変気に入っていました。それに、なんといっても彼女には愛すべき同居人がい ....  
 
秋田に来てはや二年。気がつけば、すっかり美人慣れしてしまった私がいる。逆に言えば、美人慣れするには、二年も要するということである。これはたいへんな試練である。
美人を見ても動じない。読者 ....
我が家の桃畑の道路向かいに、周囲の田んぼに囲まれながら土が高く盛ってある場所がある。そこには一本の小ぶりな古い柿の木が中心を占め、右手に数本のアジサイが植わってあり、左手にドラム缶が置いて .... 日光がけたたましく叫んでいる
俺が異端だと激しくなじっている
俺は河川敷を散歩しながら
昨日の家族との団欒を思い返している
家族には異端の概念がない
俺は一人でありながら圧倒的多 ....
 まあどうでもいい遍歴ですが、ちょっとHN変え過ぎていくつかのHNを同時進行させているのでのでここらで整理しないと自分でも混乱して仕舞いそうなので、遍歴を語るのは自分の為でもあります。

私のここ ....
膝 様様。

私の日に日に重くなる体重を支えて頂き感謝申し上げます
妊婦が一番感謝しているのは 膝 様様です

よっこらせが呼吸なのです
それでも努力は怠っていませんよ 

毎日きちん ....
さざなみに心を許して
軽い手荷物すらもういらない
石の原野に泉をみつけた
だから
もう何もいらない
青い花たちが
みえない風に踊っている
啜り泣きは石っころたちの
いつもの癖
地図を ....
 枯色の空洞をのぞく
 と、もうひとつ空洞があって
 にげてゆく
 母国には顔がない
 まぼろしの、川がない


 オルガンの音がひびく鍵盤の荒野でこごえた兵隊が
 身をよせあ ....
ボールペンの黒色で
君がいなくなるまでぐちゃぐちゃにした

罫線もないまっしろなこころだったので
血もあの海もぐちゃぐちゃにした

まっしろなわたしは帰ってこなかった
まっくろなわたしが ....
夏の夕方に訪れるあの湿った憂鬱は何なのだろう。世界がいつもと異なった網の目に組み替えられるような、あの憂鬱は。目を楽しませてくれていた植物も奇怪で滑稽なものに思えるし、耳を楽しませてくれていた蝉の .... スーパーで並んでいたときのこと

小学校一年くらいの男の子が
母親とおぼしき人に
何やら言いに行ったかとおもうやいなや
ばしっと音が響きわたるほどの勢いで
頭をはたかれた

理由はわか ....
私は十三年間
薄暗い工場の中で
機械の一部になって働いてきました
小さな子どもを連れて離婚した
若くもない女には3Kの仕事しかなかった
子どもを保育園に預けて働いた

毎日々
ベルトコ ....
Vの発音 Vの発音 Vの発音 Vの発音
言語聴覚士に何度も発音を矯正される
だけどまだできない
標準的なVの発音

ボールを投げて キャッチして
ボールを投げて キャッチして
作業療法士 ....
父は今日
返事をしなかった
話しかけても

目だけはじっと
私をみていた

まゆみだよ
わかる?

といっても
黙っていた

聞こえる?
と聞くと
うなずいた

声は ....
金属の目録に眼を通した
あらゆる色彩がひび割れる時刻に
百万年かけて落下する思考の速度で

澱んだ大気の底に広がる地衣類のような
無数の金属の結晶が犇めく都市の上空から
走査電子顕微鏡 ....
ある日窓から花を投げた
あのひとが受け取ってくちびるに寄せてから
あのひとが好きになった 恋をした
みずいろの花 むらさきの花 そしてあかい花
あのひとはすべて受け取ってそっと胸にしまった
 ....
アナウンスが流れる

線路内に鹿が入り込んだため
列車は3分遅れて隣の駅を発車しました


その鹿はどうなったのだろう

寒いホームに
誰もが無言で
同じ方向をむいて並んでいる
 ....
花が草が虫が獣が 生国を知っている 
潤いがたちこめて 生き物たちを通わせるのです。

人間のしでかす すべてのことは隙間だらけ
人の皮膚の隙間という隙間を ふるふると震わせる霧

穴ぼこ ....
まず、膝を使わないこと

都のお姫様になったように

地を這うように摺り足で進むこと

けれど、決して出すぎずに

つまさきに少し力を込めながら

出る杭が打たれないようにすること ....
本物ばかりが欲しいのに
みんな真似して生きている

言葉の意味を探しては
結局辞書見て名作読んで

でも本当の本物が
みんな見つからないはずなのに

明日の近道を探しては
み ....
濡れた暗闇を放射する
硬くて厚い椿の葉群
静かな時間になって
森の奥へと僕を誘う

ポトリポトリ
夜の壁から剥がれる様に
甘い紅白の花が落ちる
落ち続けて
踏まれ続けた花は
乱れる ....
目は開くが光が差さない
肩は動くが負うべき荷がない
節くれ立つ指はしなるが絡めるべき手がない

そのように漠々と日々は吹き過ぎ
引きずった片足は轍を伸ばす
山頂を目指す人々は皆
片足 ....
見晴らしの良い青い野原に
中身をなくした弁当箱が転がり
子供たちは それぞれに
昆虫採集を続けている
カマキリが
キリギリスが
モンシロチョウが
それぞれのやり方で息をし ....
 虹の空を歩いて跳ねた
 
 遠くでは
 雨粒が水たまりに幾度となく指紋をつけている
 
 灰色の朝、続くまどろみ、
 曇天の間を隠れ現れ 隠れ現れして
 
 時は止ま ....
夕闇がやってくる気配
それは決まって
南向きの玄関の隅から生まれた
冷えていく板張りに寝転がって
図書室で借りてきた本を読んでいると
ふいに呼ばれる
声、
のようなものに

夜が
 ....
(心配、しないで)


手を絡める
舌が這う
異質が触覚を支配する
追いかける
余韻
雨の匂いがするんだ
朝から
曇っていて
ずっと


帰りのバスの道途中に
空き地に放 ....
  線路のレールのうえを、落っこちないように両手でバランスを取りながら、歩いている。

 そのまま振り返って、「どう、上手いでしょ?」なんて誰かに言ってみたいが、あいにく私

 はひとりだ。私 ....
山人さんのおすすめリスト(5716)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
詩の文脈化- 葉leaf散文(批評 ...814-4-5
分電盤- 葉leaf自由詩914-4-5
重力を連れて散歩に出る- 自由詩1614-4-1
ほねのみるゆめ- itsuki散文(批評 ...414-3-18
美人慣れ- 小川 葉散文(批評 ...1014-3-16
装飾- 葉leaf自由詩714-3-16
詠唱- 葉leaf自由詩214-3-13
私の詩的遍歴- 間村長散文(批評 ...214-3-12
膝_様様。- 朝焼彩茜 ...自由詩21+*14-3-12
最後のパンケーキ- もっぷ自由詩714-3-12
亡国の指先- 石川敬大自由詩614-3-6
ボールペン- かの自由詩3*14-3-4
- 葉leaf自由詩514-2-25
ただそれだけのこと- そらの珊 ...自由詩20*14-2-22
【_私の履歴書_】- 泡沫恋歌自由詩37*14-2-21
矯正- 夏美かを ...自由詩31*14-2-21
父は今日- Lucy自由詩22+*14-2-20
金属の目録- 壮佑自由詩27*14-2-20
花ぬすびと- 石瀬琳々自由詩12*14-2-19
鹿- Lucy自由詩27*14-2-16
【霧】生国______- るるりら自由詩20*14-2-12
雪道の歩き方- フユナ自由詩9*14-2-7
みんなダサくて嘘くさい- かの自由詩1+*14-2-4
散歩- 和田カマ ...自由詩7*14-2-3
同伴者- 由木名緒 ...自由詩11*14-2-1
小さな生き物- 自由詩3*14-1-30
指が動く- ヨルノテ ...自由詩4*14-1-22
夕闇- そらの珊 ...自由詩2514-1-16
雨糸- 凛々椿自由詩714-1-8
二十代- 岩下こず ...散文(批評 ...414-1-3

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