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とたんにきみはきみが綱のうえにいるのをしる
そういうのを
場面暗転というんだ

ヒマラヤのてっぺんに打ちつけられた杭があり
その杭からとおく伸びる綱の一閃
その綱はオリンポス山の頂に穿たれ ....
きみの背後にはたくさんのごみの山がみえる
そのごみの山について
ぼくはいくらか考えてもいいだろうか
すずめが初夏のこずえにとまって
世界が軽やかにバウンドする
そんな果てなき午後の池のほとり ....


生きていることを楽しもうと、生きてみる。
すると呼吸がよそ行きの顔をする。夕飯が腸のなかで踊りをおどる。心臓がメトロノームになる。
段々、生きているだけで満たされていく自分が浮き彫りにな ....
落ち続けている
ささえる力がある

死のことだ
意味のことだ

さなかに
生がある
まばたきもある

落下
お前が出会う地面は
風の麓

なんぴとも見たことの無い
レベル5
滞在時間は30分以内
館内閲覧は禁止
貸出のみ可

図書館員をつかまえ
いつも知識をひけらかす
白髪の男の姿もない

紙の城はいつになく平和というわけだ

薄暗い森のよ ....
どうやら
うつ状態らしい
見かねて
モスバーガーを奢ってあげた
これが
今のぼくにできる
精一杯だ
オニオンリングは
案の定
バラバラになり
だけど
食べてる間
ずっと
ポロ ....
「耳」

音楽の
靴裏には
かなしみの泥
音楽には
色彩があり
いろはない
雪がまう
いろがほしい


「早計」

この詩は
誰かを嫌な気分にさせることだろう
その事 ....
遠い遠い場所
過去とも未来ともつかない時
銀のロケットは宇宙を渡った
ゆく先々には
驚くべき光景の数々があった
じつに多彩な星の世界が
めくるめくように展開していった
銀のロケットは
 ....
ここは

いや

ココも

遺跡なんだヨって

たくさんの詩が

歌っている

世界には

あんまり多くの発表会がある

けれども

孤独はいっこう

うまりそ ....
雨粒がポタリポタリと落ちるのを
ショッピングモールの四階の暗い駐車場で
一緒に見ていた
やわらかい君の太ももはあたたかかった
じっと雨粒を見つめているその長めの睫毛は
ぼくにとてもよく似てい ....
*

まず、赤いフタの大きなアルミ鍋に七分目まで水を入れ、中火と強火の間ぐらいの火加減で湯を沸かす。五分ほどすると、プツプツした細かい気泡が上昇し始め、水の表面が微かなプルプルに満たされるようにな ....
あの日、ぼくは死期の近い人のそばにいた。基督教系のホスピスへ出入りし、ただその人の横に座っていた。モルヒネのせいで朦朧としたその人にとっての今は、50年前の初夏の昼下がりだった。そして、ホスピスは何十 .... 森の痛む肋膜は

記憶とともにアンモナイトだ

春をこじらせ

また

すみれ草を踏む
かつて健康だった時、責任も余り無かった時、自分の中のどろどろした感情を殆ど感じずに済んでいられた時、ぼくはよくピクニックへ出掛けたものだ。天気が良く、気持ちのいい風が踵を掠めるような土曜の朝などはとく .... 水族館へいきたかった。動物園へいきたかった。映画館へいきたかった。プラネタリウムへいきたかった。遊園地へいきたかった。じつはぼく自身、それ程好きじゃなかったのだけど、一緒に行った人が「わぁー」って喜ん .... 体をつくる一個一個の原子はつねに入れ替わっているらしい。
一ヶ月経つと人間はまったく別の原子からできた別の人間になるんだというから驚きだ。

だから、「お変わりないですか?ええ。あなたもお変わり ....
プールの底からみえる
陽にゆれる水面
一篇の詩さえ
書けないってどういう事だろう
浮上とは何です、この場合
ミューズよ
空から釘が降って来ます
かなしい月夜の破片のように

眼のない森に歯形を付けて
ひとり眠りにつくとしよう
信濃毎日新聞という故郷の新聞に、むかし、俳句を投稿していた時期がありました。何度も投稿したものの全部没で、一度も俳句欄に載ることはありませんでした。一度でも自分の書いた俳句が新聞に載っていたら、ど .... 「石か水たまりか」

放物線を描いて水たまりに落ちる小石が起こす波紋が言葉だとしたら、その言葉は石の言葉か、それとも水たまりの言葉か。


「謎」

数年前知らない街で車を運転していて道 ....
鏡は水製がいい
こどものあしおとで
目を覚まし
こまやかにブレては
すっかり世界を
ちがった風にもできるだろう

海はポジティブでいい
波のフーガに
くじらの歌に
鮫の鰭やら珊 ....
{引用=響きわたる
主語
空砲

フレーズは
野兎となり
雪原を転げてゆく

ナナカマド
直喩への赤い奉仕

雪駄の声に
あごを引く文節

風と橇
イタリック体

お ....
とおく、とほうもなく、微笑して、口をわらない何かがあって。カーテン留めを はずす事にさえ、充分満足できる何かがあって。そういうものをずっとさがしてきた気がする。そしてずっと見つからなかった気がする。
 ....
ポイントを
どこかで期待している
たくさんポイントが入ると
過信する
ポイントが入らないと
無視された気になり
時に落ち込む
ポイントを
期待していても
バカバカしい
そんなバカバ ....
{引用=わたしはスリランカです
南伝の経の屋根で眠る苔です

わたしは牛乳屋です
あなたが銀河鉄道の天鵞絨だとしたら

わたしは感じよくありたい
そういう色相にとどまる草です

時に ....
今日、ユキヤナギの枝の剪定をした。毎年、毎年、よくもこんなにも次から次へと、出てくるものだと半ばあきれながら手を動かした。知らぬ間に至る所絡まっていた蔓植物の頑丈さは凄まじく、綱引きをするみたいに息を .... 赤信号で停止していると、ふと路肩の花壇に咲いているアリッサムに目がとまった。

アリッサムという花は、冬季にも寄せ植えなどで楽しまれる花で、その時見えたのは白色のと白とピンクとが混同している、二種 ....
誰にともなく
プレゼントを贈りたい

できればシロツメクサの首飾りと
夏の朝の匂いを添えて

箱の中には
あなたの希望に一番近い
停車駅を入れておく

中が空っぽなら
それもまた ....
それは
あずき色の革張りで
しっかりと綴じられており
少し重い

一ページ目の
なめらかな白い砂浜には
控えめな海藻が
いくつか打ち上げられている

完璧な塩のフォントと
滲まな ....
「また銀河ポットを買う」

町外れの
ディスカウントショップで
銀河ポットを買った
星や生命で
また遊んだみたくなったのだ
少し萎れてたので
肥料をやって水もくれた
新しい生命が芽吹 ....
山人さんの道草次郎さんおすすめリスト(74)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
気が付いたら綱渡りをしていたことを思いだした、ひとりで- 道草次郎自由詩921-6-7
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4.23メモ- 道草次郎散文(批評 ...8*21-4-23
無題1- 道草次郎自由詩4*21-4-18
県立図書館は水を打ったように静まり返り- 道草次郎自由詩621-4-9
窓越しの桜- 道草次郎自由詩13*21-3-29
ついーと小詩集6- 道草次郎自由詩421-3-23
銀のロケット- 道草次郎自由詩8*21-3-23
生きてあり- 道草次郎自由詩321-3-21
笑顔- 道草次郎自由詩10*21-3-21
スパゲティのための試論- 道草次郎自由詩6*21-3-18
夕焼けの記憶- 道草次郎散文(批評 ...5*21-3-11
地層と人- 道草次郎自由詩5*21-3-10
ピクニックへの餞- 道草次郎散文(批評 ...3*21-3-2
カナリヤ- 道草次郎散文(批評 ...2*21-2-27
ペンギンの赤ちゃんのふわふわなお尻- 道草次郎散文(批評 ...3*21-2-20
問い- 道草次郎自由詩6*21-2-6
釘降りの夜- 道草次郎自由詩8*21-1-31
俳句の良さについて- 道草次郎散文(批評 ...6*21-1-28
あぶくみたいに湧いてきた謎のものたち- 道草次郎自由詩6*21-1-25
創世- 道草次郎自由詩6*21-1-17
氷海と成語- 道草次郎自由詩3*21-1-12
疾走する砂礫へ- 道草次郎自由詩4*21-1-11
感度へ- 道草次郎自由詩2*20-12-29
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刈り込みと冬- 道草次郎散文(批評 ...120-12-13
雪の予感- 道草次郎散文(批評 ...320-12-12
- 道草次郎自由詩4*20-11-28
本を、泳ぐ。- 道草次郎自由詩8*20-11-25
また銀河ポットを買う___他- 道草次郎自由詩320-11-23

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