すべてのおすすめ
まともな奴って
どんな奴だか
定義できねえし
多かれ少なかれ
どいつも
どっかおかしいと
考えれば
どこにいたって
おまえの周りには
危うさが
滅多やたら
潜んでいるって ....
人の心に 響く言葉は
なかなか 生み出せない
獣のように もだえながら
引き寄せられるように 同じようなことを書いた
爪も眉も顔すらも 変わっていくから
同じように 言葉も変わってい ....
つかまるまで
なんどもなんども連絡した
やすらかなぽつぽつとした
やわらかな声
それで安心してしまう
それで安らかになれてしまう
地球に隕石が降っている
....
人生は足りないものばかりだが
僕はどこで誰に足りなくなるのだろう
人生は余るものもあるのだが
誰があまるんだろう
あまるものなんて無いはずなのに
軟体動物が線虫がそして僕が
....
風に舞うビニールを見て
詩が思い浮かぶなんて
詩人のすることじゃない
自分らしい言葉を
いつも持ち歩くなんて
詩人のすることじゃない
夕陽を見ても
何も感じないのが
詩人のするべき ....
地球の平和を守るんだ
隕石から
愛から
病気から
うまくいかないことから
他人の幸せから
地球の平和を守るんだ
学校の帰り道
うごかないものなんて
....
ポケット一杯に
詰め込んだなかから
僕に冷たくした
あなたに
ひとつプレゼントする
色とりどり
とっておき
一番お似合いの
ヒラヒラがついた
ピンクを
あなたに投下する
....
嫉妬なんかしてない
さびしくて
心配なだけだ
鼻血をだしたり
しつこくしたりするのは
隕石のせいかも知れない
氷川きよしの
新曲のせいかも知れない
....
でもよ
でもよ
いつもの店で
でもよが口癖のおじさんが また
でもよ とつぶやく
おじさんの
でもよ は
たまに逆接で
ほとんどが順接だ
あることを言うために
ほんの少しのためらい ....
子規は三十五で死に
二万句を書き
どれもが粒ぞろいだったという
病苦を記した散文を読むと
いたたまれなく 苦しく そして
生きる には濃度が 密度があり
濃淡があると思い知る
僕の思案は ....
何もないところから生まれて
ふりそそぐ雪片
その結晶の
ひとつひとつを確かめたい
純粋で
静かな構成に
私は憧れる
かつて卵だったころ
なにも知らなかった
幸せも、不幸も
ただ ....
道ばたの石ころでした
春になるとかたらわに
青い花が咲きました
今も道ばたの石ころです
冷たく固く凍っています
....
雨で濡れた制服を物干しにかけると
お気に入りのセーターと
向かい合ってゆらゆらとダンスを踊った
優しい雨のなか
口ずさんだのはジーン・ケリーの“雨に唄えば”
これは何処からきた雨 ....
肩を叩かれた
振り返ってひとりきり
だれもが傘をさし
早足で家路にいそぐ
見上げれば顔に降りかかる雨
....
担任の先生
支援学級の先生
児童心理学の先生
作業療法士の先生
言語療法士の先生
そうそうたる先生達に囲まれて
亀ちゃんについてのミーティング
亀ちゃんのテストの結果
チノウノハッ ....
ピアノでショパン弾いていたおねーさんがわって立ち上がったあと防音壁にへばりついて穴だらけの壁肌を撫ぜながら急に使命感に打たれたようにあー埋めなきゃ埋めなきゃこれ埋めなきゃーって言い出したとき
....
私の亡骸は
私にとってさえ
特別なものではないから
海に捨ててくれなんて
言ったって
しょうがない
今のうちに
自分の皮膚に
触れておきたいと思っても
私には安っぽい
付属物が ....
帰る家があって蹴れる石ころ
いつものように鍼を打ってもらった
冷たさが首の後ろから忍び寄って
私の頭を痛ませるんだそうだ
肺を弱らせて
肌を凍みつかせ
私の心にまで風邪をひかせる
たくさんの鍼を体に刺されると ....
潅木を編んで作った毬に
緑色の毛糸が絡まっている
そいつが風に遊ばれて
砂埃を上げながら
僕の景色の中を転がって行く
「どんな人間も不幸なのだ。」
ほんとうに
あの人も
あの人 ....
君は透き通り始める
すべての色に
染まり終えたあとで
それは
詩の終わりでもある
私は君に
世界を見る
ガラス越しに出会う 朝のように
....
私は小学校の校庭を思い出す
雨に煙るその校庭を・・・
その光景に、私は写っていない
その光景に初恋のあの子は写っていない
その光景に、一番怖かったあの先生 ....
小学校のとき春のことを
春の感じを
ぱっぷくどんって呼ぶのだと知った
理科じゃなくて国語で
国語の教科書にのってる詩のことばだった
だからこのみずみずしい不安や
ぽ ....
都会の人々が
いっせいに蝋燭に
明かりを灯したその夜
ひとつの灯が
消えた
わたし…
それっきり
くちびるは動こうとは
しなかった
友人の一人は
彼女の瞳は笑っていたと ....
賽の目に
切りながら
豆腐一丁ぶんの
愛がほしいと
てのひらで
哀しみが
揺れる夜
....
玄関に山頭火のサインボールがある
たまには自分の信仰について書いてみる
そいつはキャッチボールみたいなもの
この友はいつだって良い球を投げてくるのだ
「愛」とか「希望」とか「信仰」とかね
おれもそれなりに返すの ....
人を責めるなんてきもちわるい
なのに時々夢中になってしまう
きもちわるがりながら
おぼれてしまう
自分をも責めながら
だれかのせいにせずにはいられない
きっと理由がいるのだ
生き ....
静かな寝息を立てる
緑の大地の上を
少年の影が横切る
手元に押すのは 星の赤ん坊
草の上を 雪だるまのように転がして
地面から伝わってくるのは
全ての命が見ている夢 ....
とても残念なことだけど
過去に戻れるタイム・マシンも
人生をやりなおすリセット・ボタンもない
ただ慰めにしかならないだろうけど
もしかしたら敗者復活戦はあるかもしれない
もしなかった ....
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