すべてのおすすめ
130128
5年前に簡単に解けたなぞなぞが
今では難しくてなかなか解けなくなった
謎が謎を生み複雑性が増したのだろう
と考えていたら
引き出しの奥から子供の頃
....
気づけば内定していた印刷会社で
ぼんやりと ひたすら ローテーションワークする
詩をひたすらにノートに書くように
目を刺す 昼の強烈な日差しだけは 二月の初旬は貴重だった
だけど ....
クロールの腕は
背泳ぎの腕は
すでに必要な分の
空間をかきとっている
その直径の
中で泳げばいい
ぜんぶというなの
私のせかいで
て何だ
ガソリンスタンドはこればっか
客に手を汚せというのかしら
石油の匂いは嫌いじゃないけど
まどっちかゆーと愛してるけど
可燃性危険物がボタボタ垂れるレバーハンドルを
何で金払ってまで ....
路上に駐車する中型の窓に『敗走中』とある
ああ逃げているのね、フムンと見送る
崩れてゆく戦線に溶けていく{ルビ生命=いのち}、黄昏に沈む国
傾いた客船は船首から浸水し一気に沈む、折れ ....
ちっこいよ ちっこいよ
ぼくのおちんちんじゃなくて
ひととしてのこころのうつわ
でっかいよ でっかいよ
ぼくのたいどじゃなくて
ぼくがずっともっているゆめ
愛の鞭は必要か
そもそも愛する者を
鞭打つような愛があるのだろうか?
それを愛と呼べるか?
暴力は
最も原始的な言語だ
だからそれを用いる者達は
獣のようだと ののしられる
....
夫の茶碗で朝餉を食す
手に余る大ぶりな器に
炊きたてご飯が湯気をたて
バターが溶けて醤油がかおる
虚ろに思えた ....
押して駄目なら引いてみる
荒んだ心を晒してみる
思い切って日本の冬に
剥き出しの神経を晒してみる
ひりひりとして
顔が歪み
泣きそうになっても
晒し続ける
木々の重なりまでくっ ....
月は 水底から仰ぐ小舟
雲の向こうをかろやかに滑り
だが本当は流されているのは雲の方
月は自分の道を行くだけだ
きみは 月のように生きるのか
風に流されることもなく
....
誰を護るか鬼子母神
いつからなった鬼子母神
子供を喰らうか鬼子母神
ああ鬼子母神
とても淋しい名前
執着することでかろうじて神である貴方は
とても愛しい何かを喰らいながら
生きる ....
あなたは
とても綺麗に微笑みながら
水のような滑らかさで話をつなぐ
わたしは
そんなあなたに見惚れながら
あなたの綻びを探してしまう
あなたは
笑っていないほうの目でわたしの ....
潮だまりに
奇っ怪な紫色の物体をみつけた
グロテスクな
おせじにも美しいとは思えない
そいつから
私は目を離せずにいた
素通りできない塊に
捉えられてしまった
学名 アプリシア ....
女は最後は開き直るいきものであること
不細工さや子供はときに油断をさそうこと
詐欺師は必ずしも独り身の美人とは限らない
子供はときに同情という囮に使われる
詐欺は慇懃無礼の最上 ....
愛を語ってもいいじゃない
知ったふりしてもいいじゃない
修羅場をくぐって
書物に浸って
山の禅寺で胡坐をかいて
ひとかどの人になりました
そんな振りしてもいいじゃない
たまに ....
昼には昼の顔をして
月など知らない振る舞いを
夜には夜の服を着て
海にさからう泳ぎかた
明日には明日の「今日」が来て
なかったことなど無いように
青々とした朝が降る
道を歩いていて嫌になるのは
いつも いつも 枝分かれしていくこと
その中から ひとつを選ばなきゃならない
一番素敵な景色を見せてくれるのが
どの一本かも わからないのに
僕はそれに疲 ....
河口の雨
割れた水門
岩に触れると
聞こえる音
土の上の
午後の重なり
終わりまで歩いたのに終わりは無く
また同じ氷を引き返す
どの脚を使うか尋ねられ
む ....
霧の村のむこうに
霧の村がある
耳の奥の音のように
白い
小さな花の生えた機械に
水をやりにくる鳥
機械はいつも
眠ったふりをする
いきどまりの ....
栗みたいに
いがいがをだした夜
ひっこみきれずに
あなたもさしてしまった
ごめんなさいが
なぜか言えずに栗のままで
いがいがを
いっぽんいっぽんぬく
いっしょうけんめいにぬ ....
鳩子よ
おまえが生まれたのは寒さの残る
春と呼ぶにはまだ早い季節だった
忙しさにかまけ、放置していたベランダで
気づいたときに ....
年の瀬の上野公園は
家族づれの人々で賑わい
僕等は3人で
枯れた葦の間に煌く
不忍池の周囲を歩いた
ゆくあてもないような僕等の歩みは
本郷へと進み
詩友Fの朗らかな顔に ....
余った春巻を
翌日甘辛い出汁で
サッと煮て
溶き玉子でとじて
熱々ご飯にのせて
最後に
三つ葉かなんかを
散らせば
これが
世界が終わるんじゃないかと
思うぐらい
美味でさ
壁の向こう側に
白球を落としてしまった
顔をもたない父との
キャッチボールの途中
孫悟空のような
星飛雄馬のような
仮面ライダーのような
....
冬の落ち葉は屋根ですね
虫は春の夢をみる
柱も窓もないけれど
いのちが育つ
そのために
必要なものはそろってる
無用なものは何もない
あなたに家があるように
わたしに家があるように ....
私は神の顔をしらない
そもそも顔なんてあっただろうか
腕があったのは覚えてる
私達がいたずらできないよう
光を装って抱え込んでしまう
あとは背中があったこと
繋ぎあわせの日常に ....
娘と一緒にドラッグストアーに行って
「好きなものをひとつだけ買ってあげるよ」
と言ったら
「ホチキスが欲しい」と言う
「ホチキスならうちに二つもあるでしょ。
塗り絵の本とか色マジックのセ ....
ハライタマエ キヨメタマエ
この深くて狭い川は何を流す川だろう
いや、川ですらないこの闇の濃さ
私は落ちていく 落ちているのだ
剃刀を舐める時のように
私の背中を恐怖が焼きつづける
....
トヨさんが死んだ
あの
トヨさんが死んだ
よろこびも
かなしみも
気持ちが波にさらわれる日々
こんな時間を
百年も永らえ
言葉を紡ぎ
僕たちに残し ....
りんごをむいた
よっつに切った
ひとつは おとうさん
ひとつは おかあさん
ひとつは おとうと
ひとつは わたし
ペットのハムスターは
りんごの皮をむしゃむしゃ
だいじに
....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195 196 197 198 199 200 201 202 203