すべてのおすすめ
風は奏で
光は描く
ハリエンジュのさざめきに
まなざしは戸惑い
優雅に失速する
水面に解ける止まり木
鳥は魚を続けた
裏腹に
なめらかに
時間には抜け道がある
探しても見つからな ....
誰かの考えが誰かを変える。
誰かが変わることで考える。
君が何かを考えることで何かが変わってほしい。
僕の言葉が変わることで何かが変わればいいな。
言葉について、考えることで変わって、言葉 ....
男がため息をついている
背中はどんどん小さくなって
いつのまにかそこには
泣きそうな男の子がいるだけになる
男はせきばらいをひとつして
たちあがって歩いて行った
その背中はまだ少年だっ ....
一夜でカフェオレを
1リットル飲んだりする
大丈夫か、おれ
OLのおやつみたいな
物足りないチョコを
つまんで この
小さき物体にも所狭しと
書かれている
文字は
原稿用紙何枚分 ....
檸檬のまわりを、笑い声が歩いている
ちいさいね。
そして可愛らしいね。
酸っぱくて。
わたしあの子好きよ。
くすくす、くすくす
天鵞絨の大地の真ん中に
オーデコロンの風に晒されて ....
最後に故郷に帰った日
灯台に座って
風に舞うとんびを
いつまでも見ていた
神様の木のてっぺんに
命を抱えるとんびたちは
巣に近づくと魔法の笛を吹く
目が回るほど
螺旋に ....
満月 あなたはひどく怒って
穴だらけの夜を叩いた
道路や橋は
眠ったふりをした
夜は
しゃがらんしゃがらん
叩かれるたびに
穴を埋めていく
みんな起きていた
あなたがかなしそうに怒っ ....
一緒に途方に暮れないか
店は閉まっていた
冷やし中華が食べたかったな
シャツは買わなかった
いいのが見つからなかったな
きっとどうにもならないだろう
誰にも相談できないだろう
ぼくの病気 ....
私はこころの中で寝ています
いびきが何度も聴こえてくるのです
私はこころに布団を掛けています
寝返りするたびもう乱れて自分でも恥ずかしい
それでもやはり寝ていたいのです
夢枕がもう手 ....
次郎さんの家は、火の山峠へとつづく
坂道の途中にあって、そのちいさな車
は、登るときも下るときも、まるで不
機嫌な家畜のように、激しく四肢を踏
み鳴らすのだった。
直径八キロ余りの島の真ん中 ....
この気持ちの悪さを
医師に伝えられる自信がなくて
今日も病院からは足が遠ざかる
左側の肩甲骨の少し内側、背中寄りが
熱を持っている
そんなことを言って信じてもらえるのだろうか
....
おちない眠りが揺らす
あなたにわけたのではなく 重ねたのです
星の明かり 電燈の灯り あなたの言葉
偽りが入り込む隙はない 一心
偽りを燃やし尽くし 開ける朝
普通の人のように
屈託なく笑おう
普通の人のように
チャーハンを食べよう
普通の人のように
洗車をしよう
普通の人のように
スポーツを楽しもう
普通の人のように
善いことをしよう
....
わたしはこれから
目を覚ますから
あなたはカップを出しておいて
コーヒー豆は冷蔵庫、
ナッツ・ケーキは戸棚のうえに
泣いてるうさぎにベッドを貸して
手をつないで坂を下ろう
....
あなたのそのひかりさえも数にされてしまう
あなたのそのこどくさえも数にされてしまう
あなたのそのえがおさえも数にされてしまう
あなたのそのことばさえも数にされてしまう
あなたのそのこころさえも ....
朝 丘珠空港へ迎えに行く
プロペラ機は八月の空をけたたましく滑り降り
ゲートをくぐる人々は無事届けられた
天からのギフトのように
トランクとリュックを下げた若者を見つけ
片言みたいに 荷物を ....
昨日百万円を拾った
この百万円で自分の人生が少し変わると思ったら
少し怖くなった
そのお金がうにょうにょ動いて絡みついてくる蛇のように見えて
とっさに投げ捨ててしまった
....
ゆめからさめて
手を伸ばす
爪にとまった蜉蝣
掃除機をかける音 かすか遠く
木馬が揺れて
ベビーベッドに霜がおりる
目の前で
硝子のつぶが揺れる揺れる
「あ」と「 ....
海辺に打ち上げられたクラゲを見ましたね
巨人のコンタクトレンズと言うので
笑いました
疲れて適当に入った居酒屋で
出てきた器がどれも美しいので
しばらくおとなしくなった私たち
でした
....
うんざりする程のルールには
もう疲れたわ
今夜はこれでおしまい
ノイズのベッドに
レタスとトマトを乗せて下さい
ほっといて
探さないで
アタシを
検索しないで
hamburg ....
この世でいちばん明るいのは
夜の屋根の
いなびかり
そのあとを
追いかけてくる音は
おそろしいけど、と
小さな人がいう
ならば耳をふさいでごらん
あてがえば
柔らかな手の ....
カーテンの向こう暑くなると告げて
にわかに泣きだすそら
も
すぐに澄み
そこなしの青の静けさへ
置き忘れられた幾筋かの羽毛は
朝へと生まれ落ちた夢たちの骸
季節の手妻は継目も見せず
ゆ ....
五線譜にのらない音楽
数学的解決を持たない生命
リズムもない詠唱
楽器を持たない自由
空から降りてくる精霊にキッスをして
それでも抒情は余ってしまって腐る
どこにも幸運な人間な ....
私は中古品
でも 走れたらいい
ライトもLEDじゃなく 豆電球の橙色
それでも 三メートル先 見えたらいい
けれど五メートル先の人に
私の足は切り刻まれ もう走れなくなりました ....
ノイズが大好きです
古びたアルミ鍋の底とかを
フォークでひっ掻くと
眼球に
剃刀で筋を入れられたような
感触がキッチン中に響き渡るの
きいぃぃぃぃぃぃぃぃ
っての
好きなんです ....
いつのまにか夜だけがふけてゆくが
僕の朝はいつまでたっても来ない
時間の止まったままの時計をぼんやりと眺め
時系列のなかの無限の選択肢に思いを馳せる
ものごとを整理するには基準が必要だ ....
人形も関節から
壊れてゆく、ら
しい。継ぎ目は
いつだって弱い
場所だからね。
かつてあなたが
若かった頃、肘
も、膝も、首も
指の中に取り付
けられた小さな
関節たちも、み
な ....
引き寄せて歌の精よ耳元に
オンとイのほつれ目
楼蘭の砂から掘り起こされた女の髪のよう
忘れられたイトが絡まった
黴臭い沈黙から ふと
夜は陽炎のようにゆらめき立って
歪み捻じれたこの道を筆 ....
聴こえる
プレス機が上下する度
ボルトとナットで繋ぐために
穴を空けられる度に
聴こえる
ごおん
ごおん
ぐぉり
ぐぉり
きゅるるるるるるる
換気の行き届いていない
暗く狭い工場 ....
爆笑動画botみたいなとこで駅で暴れた男の人を駅員5,6人で押さえ込む映像が貼られていた
笑えなかった
おっさんがなぜ叫んでいたかの文脈は途切れていてわからないし
ともかく屈強なホモ ....
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