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手乗り文鳥が
籠から
彼の手に飛んで来た
しかし手が
あまりに冷たくて
肩へと移動した
そこで
すぐ上にある
彼の耳をひっぱる
痛い!
注射をされたみたいに
痛い

 ....


春の庭に
寝そべって
一本の骨を
しゃぶっている犬が
横目で人を見ている
何だあいつは
というように




山吹が咲いた
湿った黒土の片隅に
一輪の山吹が咲いた
星が墜ちてきて
そのまま化石になったように
静かに揺るがぬ形を取って
冷たく黄光っている
そのくせこの世のもののように ....
吊るした鮟鱇の、ひとところに包丁を
入れると、ばさりとまとまって肉の落
ちる箇所がある。
「これで大分軽くなっただろう、あん
こうさん」
魚屋は、そう声をかけるようにしてい
る。
「 ....
草原に、親鶏を中心にして、

黄色い雛がちょこまかと駆けている。

これ以上、親鶏から離れて行かない

境界というものがあって、

雛は親鶏という恒星の

衛星になっている ....
波打ち際で、
旅人はイルカと話す少女を見た。
少女は前の日も、その前の日も、
イルカと向かい合っていた。
「イルカと何を話していたの?」
旅人は訊いた。

少女は強く頭を振って、 ....
岩場の陰で

ひとりの少女が

ドルフィンの頭を撫ぜていた

頭を撫ぜて貰ったドルフィンは

後ろにのけぞるような

反転をして

海に帰って行った

明朝もやって ....
 
 森の入口には、狐が腹這いになって寝そべっていた。
 私が森に入ると同時に、狐は見えなくなったが、行く
先々で、炎のようなものが、私の周辺を漂っていた。
 淡い狐色が、橙に染まっていったり ....
詩というのは

作るもんじゃなく

生まれるもんなんだな

ぽこっ ぽこっと

卵みたいに


たしかに

卵を産む鶏は

息んで呻吟してるさ

だが卵は

 ....
 児童公園に入っていくと、女の子がブランコに腰掛けていて、
「コイで」
 と言った。
「ボートとか、自転車じゃないんだから、オシて、って言うんだよ」
 そうは言ったが、コグとも言う気がして ....
Lucyさんのオキさんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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