すべてのおすすめ
まだ夏という季節が
迷いのない子ども
(のよう)だった頃の
残り香だけを頼りにして
つりがね草の
茎の中を歩けば
規則正しい配列の褥で
寝返りをうつ命たち
不完全な器を抱え
危ういバ ....
たまねぎの
ちゃいろの
うすかわを剥く
のり、で
はったわけでもないのに
なかみのかたちに
ぴたりとはりついて
かわいてしまった
うすかわは
もう
うすかわ以外の
何者でもない
 ....
今日は日曜日だから
病院の屋上で
ふんわりかすんだ景色と
ゆったり過ぎていく一日を
眺めていよう

近くを流れる川岸で
竿振る人がいて
逆さになった山の
頂上をめがけて振り降ろし ....
盗聴器に子守唄聴かせている <死の手>
足の先から順に触れてください
のどを最後にして欲しいから
最後に呼びたい名前が
あるものですから

あなたもそうで
あるように

あなたもそうで
ありますように。

 ....
フラフラと
朧月の生温い宵に
プラプラと
妄想の尻尾をぶら下げて
ブラブラと
調子っぱずれの自律神経をナビにして

此岸の縁をそぞろ歩く

フラスコの中の
フラストレーション
 ....
「会社が潰れるかもしれない…」
夫が青白い顔でポツリと言う

「そう。じゃあ、じたばたしても仕方ないわね」
私は、パッションフルーツ入りの
プレミアムヨーグルトを食べながら答える
視線はス ....
一行で何人も殺せるペン先が細い この公園には獣がよく来ます

あの石積みの崩れは
イノシシの仕業
あなたの足下のぼこぼこした土
それは狸の厠
先ほど あなたの踏んだ黒い豆
シカの落とし物ですよ

昼間花見客で賑わう ....
川伝いに伸びる
でこぼこ道の向こうから
菜の花がきれいね、と
懐かしい人が
光をまとってやってくる
どこかで硝子製の呼び鈴に似た
澄んだ鳥の声が響く

あなた、
ずいぶんともう
大 ....
クロレッツを二粒
鼻腔を流線形が疾走する
春よ来いの大合唱
彼女は鼻腔に猫を飼っている

空には翼を持った豚
犬と羊が阿呆面で見上げる
五輪は四輪より速い
すべては風の前の塵に同じ ....
わたい、もやしはきらいや。

病室のベッドのうえで
母がぽつりと言う

六十年も付き合ってきて
母の好き嫌いをひとつも知らなかった
そんな息子だ

お父ちゃんがな、腹切ったときに出て ....
<イーゼル・ベーカリ>

イーゼルを看板代わりにした
街角のベーカリは通勤路
本日のメニューと季節限定
チョークは今日も鮮やかで

意外と個性の出るもので
あの人と彼女と彼と彼
 ....
故あってかどうかわかりませんが
猫に生まれまして
たいへん恐縮している次第でございまして

私が人間なら大変かなあともおもうこと
多々ありすぎて
申し上げることも躊躇いたしますが
あえて ....
みなみの国で生まれたような顔して
じつはとてもさみしい名前だ
だから呼ばない
必要としない

カウチって良い響きね

そうかもしれない
もう大人だから
寒いときは毛布を買おう
 ....
くたびれた町に出て自分より弱そーな奴を見つけては
蹴飛ばそうとした

塀の上から
ジャンピングニードロップキメたい
後頭部を
探しまくった


びびって家に帰り
湯船を洗った
ま ....
突然
中1の長女が私の単身赴任先のアパートに転がり込んできた
つまり家出だ
終業式まで後2日

どうしたんだ?

  洗濯 掃除 ご飯の支度 
  全部やるから ここにいさせて
   ....
【五色の指】

靴下を履かせた
五本の指に それぞれに 五色の靴下

おやゆび        りっぱ
ひとささんゆび     させないよお
なかゆび        めだたないよ
くすり ....
蟄虫啓戸
すごもりのむしとをひらく


ギィっと
闇に穴が開くと
部屋は一瞬で眩しさに満たされた

クラっと
意識が旋回して
しばらく身動きが出来なかった

何の理由も告げ ....
早朝割引の列でお悔やみ申し上げられている 壊れた花がぱらぱらぱら、と舞っている

マヨネーズのチューブを向け、押し出した

その時に思いついた歌

👇

夏休み
透きとおったオレンジ掴んで投げた
おばあ ....
傘折れたまま濡れっぱなしの煩悩 ありがとう
ごめんなさい
あいしています

ともうひとつを呟いて

にくしみや
せつなさや
あのひとを

まっしろたいらにしたら

じぶんもすきで
ぐっすりねれて
世界もや ....
春の柔らかな外套はいらない
寒風をしっかり遮る重いコートが欲しい

凍てついた大地を確実に踏みしめる足と
流れる雲をよみとる眼差しを

桟橋に繋留するための無骨な舫い綱あるいは
海底ふか ....
                    140315

売れ残りのさんけーテレビを売り歩く
早く売り払わないと消費税が8パーセントになってしまうし
4Kテレビの宣伝も激しい今、売れ残ってしまう ....
生と死、幸と不幸を分ける境界線の
なんと曖昧なことか
一体彼らが何をしたというのだ?
彼らと私の違いなど何もないではないか

奪われた二万千五百十名もの尊い命
決して癒えきれぬ悲しみを不意 ....
何事もなかったように光る海
廃線路の先には菜の花が咲く
網棚に取り残された箱を開ける勇気もなく
揺れる電車
ねむりを誘う振動
座ったままのうたたね
かしげてゆく首
透明な重力に引かれる右 ....
テディベア抱いて奈落の底 ふたりの名を入れたジョッキに生ぬるいビール注がれている 22世紀には猫型ロボットできるかなあ、って
そんなありふれた会話でしか思い出せない
きみのことは
一生ものの記憶にしようと思っていたのに
思いだそうとすると、どら焼きのこととか考えちゃうので
 ....
Lucyさんの自由詩おすすめリスト(6058)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
覚醒五分前- 自由詩814-3-24
うすかわ- そらの珊 ...自由詩19*14-3-24
仙人- イナエ自由詩14*14-3-24
盗聴器に子守唄聴かせている- 北大路京 ...自由詩1114-3-24
死の手_など六編- クナリ自由詩11*14-3-23
FR/PR/BR- nonya自由詩19*14-3-23
プレミアムヨーグルトを今日も買いに- 夏美かを ...自由詩30*14-3-23
一行で何人も殺せるペン先が細い- 北大路京 ...自由詩914-3-23
夜は獸- イナエ自由詩10*14-3-22
きつねのよめいり- そらの珊 ...自由詩19*14-3-21
IP- nonya自由詩14*14-3-21
もやし炒め- たま自由詩30+*14-3-21
母と消火器_など四編- クナリ自由詩12*14-3-20
猫の口上- 梅昆布茶自由詩1514-3-20
卒業式のあとで- 平井容子自由詩714-3-20
ふねんしー- 末下りょ ...自由詩1*14-3-20
掛け布団- ichirou自由詩19*14-3-19
ひとあし_おさきに_三部作- るるりら自由詩12*14-3-19
蟄虫啓戸- nonya自由詩17*14-3-18
早朝割引の列でお悔やみ申し上げられている- 北大路京 ...自由詩414-3-17
夏がきた- まきしむ自由詩214-3-17
傘折れたまま濡れっぱなしの煩悩- 北大路京 ...自由詩614-3-16
ポノポノ- フユナ自由詩7*14-3-16
冬のコート- 梅昆布茶自由詩2414-3-16
3Kテレビ- あおば自由詩7*14-3-15
二千十四年三月十一日に- 夏美かを ...自由詩24*14-3-15
- そらの珊 ...自由詩17+*14-3-15
テディベア抱いて奈落の底- 北大路京 ...自由詩414-3-14
ふたりの名を入れたジョッキに生ぬるいビール注がれている- 北大路京 ...自由詩914-3-14
21世紀の恋人- ユッカ自由詩414-3-14

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