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{引用=朝は容赦しない}
朝は砕け散ったガラス
遺言すら打ち明ける{ルビ暇=いとま}もなく
連行される
整列した諦念の倒れ伏した影が
みな時を等しく示す頃
目を閉じて 夜を
再び{ルビ紐 ....
風のつよい朝は
こころの傷が浮かびあがる
神聖な朝日に触れられて
恥ずかしげに
うずうずと傷がうごきだす

傷は
しんぞうから流れる
からだのなかの
赤い悲しみの出口で
 ....
水たまりに映った
くもり空見ていたら
雲の上を歩いて
いるように思えたのです

独りきりで歩くのは
ちっとも
寂しくなんかないけれど
かじかんでる
この指を
誰かと絡めたいのです
 ....
少しばかりいい気になったので
ちょいとばかし言葉を放ってみる
蝙蝠の羽はあくまでも灰色
カモノハシのくちばしはあくまでもやくたたず

うん そういう問題はさておいて
モノクロの映像のフラス ....
変なおじさんは変なおじさんの
同一性をなくさないでいてほしい


公共放送でアーカイブ化されるより
押入れのなかのビデオライブラリとなれ
新年度って事で新しい粘土をこねこねしてみる。
冬の間に凝り固まった心身を解きほぐすみたいに。
話し合いをしたいけれど 眠ってしまったリス
明日の入園式の準備をと 慣れないパンプスにティッシュを詰め
デジタルにならない書類をトントン鳴らし 一呼吸

 肌寒いリビングに月明かりを想像しカー ....
焼豚のおもてに
5月の文字がある
だいぶ明るくなった
夕方のひかりが
ずっと閉めきっている
カーテンの端から
こぼれている
町内放送のピンポン
子供たちは
晴れた日は外で遊ぶように
 ....
お言葉ですが、と言った男
確かに言葉に違いない
うまく喋る
来年の言葉も昨年のように喋る
言葉は耳で聞くものではなく目で見るもの
肉体だからね、目で見る
 山下君、山下君だったね
 はい ....
おかしな時間に目が覚めて
それからずっと眠れない
閉じ込められた寝床で
脱出計画を練っている
きちがいは耳を澄まし
こそこそと覗いている
晴れるという話だが
夜明けまではなにもわからない ....
変なおじさんがいた
国じゅうの人たちが指差して笑った
眉をひそめる者もいた
変なおじさん
変なおじさん
その頃世界では
奇妙な出来事がたくさんおこった
変なせんそう
変なさいがい
変 ....
世界の無数の先端にある
歴史の新芽を摘みとってきて
言語の無数の先端にある
事実を手際よく料理して
一束の作品が今日もポストに届く
新聞は根底的に潤っている
どんなに乾いた悪意が記されてい ....
猫が
さわがしくて
あたし
朝っぱらから
ざわざわする
あたし
窓を開けて
空を見上げる

はだかの感性が
ひらひらと
すきとおる赤色で舞っている
空気がびりびりして緊 ....
本能だけで生きている
あられもない自分のこと以外知る由もない
けれど真ん中に込み上げる淋しさについて
幾度も躓く

単細胞は一つであるということ以外何も持たない
【自分でいる、自分がある! ....
雨が
木の幹を濡らしていく
緑の木立は微かに揺れて
時の狭間に佇んでいる

この四月馬鹿の一日に
優しく優しく照り映えながら
雨は
間断なく降り続け
やがて
街を静かに濡らしていく ....
無理して
硬いものから
尖ったものまで
皿にあるすべてを
のみこんでいた

ある時
喉を通らなくなった
我慢をやめよう
選ぶこと忘れている
いったい何を欲しいのか
勇気を奮い立た ....
今年は桜前線、
 という言葉をあまり聞かない。
桜の散るころには、
 すべてが終わってしまっているのだろう。
そんなことをなんとなく感じながら、
 世の中すべてのことが厭わしくなってしまって ....
詩病を患って久しい
いったい誰の詩を読んで伝染してしまったのか
今となってはわからない

いくどか再発と自殺未遂をループするが
扁形動物のように死なない

書かれた詩はそれを ....
{引用=旅行者}
その人は鶫のように帰って往く
旅行者だった
ほぼ全身が包帯でぐるぐる巻きになり
血と膿が染みている
新しいものに代えようと包帯を解けば
汚れた包帯は延々と続いて
やがて ....
偽物のイマジンが街を闊歩している
俺はガイガーカウンターを海馬に埋め込んで
徹底的に感染を拒否する
ヒステリックな世間の声
真剣さこそが真実だと
信じて疑いもしなかったやつら

パリコレ ....
要らぬ物が部屋の片隅で圧迫し

果てしない程の膿が溢れて噴火した

要らぬ家具の類に家賃なんて払えない

要らぬ物 要ると聞かれ要ると答えたリス

トラは要らぬと云ったのに 

意 ....
忘れた人は
裏切者
そんな不文律の薫る口約束

春、音もなくみだれる
風のまにまに

結んだ蕾、桜色の唇
震えるように綻んで
ころしてやる

忘れたことも
居合わせたことも
 ....
スペースコロニーとかで
コロナウイルスなんか
流行っちゃったら流星だろうね…

一雨ごとに冷たい風が流れて
冷たい肩越しを
冷たい春の日がすぎてゆく

たるい気分でいられりゃい ....
風が強いから洗濯物を追いかけて
綿毛が背中を撫でていく、さよなら
踏みぬいてしまいそうな青い草地を
蛙が春へと飛んでしまったから

ひとりきりで立ってます

スイカズラの甘い蜜を分けあっ ....
アルコールに沈んだ
世界がきらめいて
眩しさに
目を閉じてみる

ふわふわ夢の中で
遊んでいるみたいな
楽しい気持ちで
今から帰るよ
君の寝顔とか
そういう幸せが
僕には待ってい ....
深夜
歯ぎしりの隙間で生まれた妖精が
空気清浄機に吸い込まれた


部屋全域に稀釈されたそれは
朝の炊事により換気される


空気中の排気ガスは
確実に基準値を下回っている
 ....
 
 
ニュージーランド、アイルランド、ポーランド、フィンランド
すべてのランドが良い所ならいいなあ
世界中の船乗りがそう思っているころ、光雄も例外ではなかった
光雄は数えで十五歳
まだ ....
欲しかった
黒の楽茶碗が一万円
形良く 手に馴染みそう
オークションの画像を
あちこちから見入る

さあ 開始
値がカチカチ
一万五千円 一万八千円 二万円
「まだ上げられますか?」 ....
元日に歌番組見て笑った男が
2月発症して傷害で拘束
3月には物言わぬ骸に
嬉しげに報じる記者と
嘲り溜飲を下げる視聴者らが
彼に支払う対価は幾らだ


2月節分の豆を撒き
3月雛祭り ....
 
 
電柱を数えていると
母にはしたないと叱られた
数える以外、電柱の用途など知らないから
何で、と聞いてしまった
何で、と二回聞いてしまった
風景の端っこを小型犬を連れて婦人が横切る ....
Lucyさんの自由詩おすすめリスト(6077)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
壊疽した旅行者_三- ただのみ ...自由詩3*20-4-5
風の鳴る未来- 秋葉竹自由詩1020-4-5
Daydream- まいこプ ...自由詩320-4-5
鉈を振り下ろす- 佐々宝砂自由詩420-4-5
ビデオライブラリ- ナンモナ ...自由詩9*20-4-4
粘土- クーヘン自由詩3*20-4-4
天井から見たトラとリスの茶番- 朝焼彩茜 ...自由詩520-4-4
夕方- フユナ自由詩5*20-4-2
明滅- たもつ自由詩1520-4-2
白紙のページを信じる- ホロウ・ ...自由詩5*20-4-2
変なおじさん- やまうち ...自由詩220-4-2
新聞- 葉leaf自由詩220-4-2
朝焼けの猫- 秋葉竹自由詩920-4-2
単細胞- 為平 澪自由詩320-4-1
四月馬鹿の雨- ひだかた ...自由詩920-4-1
ろ過- もちはる自由詩2*20-3-31
葉桜が揺れる- 朧月夜自由詩4*20-3-31
病者詩覚書- ナンモナ ...自由詩3*20-3-30
壊疽した旅行者_ニ- ただのみ ...自由詩2*20-3-29
満足できない- ホロウ・ ...自由詩4*20-3-29
トラの断捨離を知らないリス- 朝焼彩茜 ...自由詩7*20-3-28
開花- 両性具有自由詩420-3-28
極楽へ- ナンモナ ...自由詩4*20-3-28
春景に立ち- 帆場蔵人自由詩7*20-3-28
愛おしい帰り道- 卯月とわ ...自由詩220-3-28
歯ぎしり- TwoRivers自由詩4*20-3-28
憧憬- たもつ自由詩420-3-26
嵌まる- もちはる自由詩3*20-3-26
Exchange- 大村 浩 ...自由詩620-3-25
日向- たもつ自由詩2*20-3-25

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