エスカレーターで小さくなっていく顔の大きな女   透明な鍵盤に置くかのように
  あなたの指が宙にとどまる
  噎せ返るほどに暑い八月
  そんな形で朝は始まる



  夢のなかでそれは確かに
  風靡く草原を鳴り渡って ....
腕がある
脚がある
カラダがあって
心臓はこの辺だろうか
洗濯物を干しながら
幸福感に包まれる

よれてしまった襟だとか
落ちきれてない染みだとか
ゴムの伸びたパンツだとか
新品で ....
01433/01433 YIB01036 萌木碧水 くるんとまるく(FPO同掲)/ 萌木碧水
( 1) 97/10/27 15:13





       
         ....
足をつけ
渡ってみたら
浅いせせらぎだった
キラキラ
光を浮かべてた


攀じ登ってみたら
低い壁だった
何一つ遮ることなどできないような


飛び越えてみたら
小さな亀裂に ....
ミニカーみたいな自動車のうごきが気色悪いので、思想をちぎってはなげふるえている。
これは、(こんな)くもり空いちめんのま下に、ビルを行き交うわたしの愚直としてどうぞ。
半とうめいに透き通ってい ....
  バーガー・ショップの狭いテラス
  台風のあとで椅子が倒れている
  ケチャップでよごれた君の唇
  文脈を外れた一行のごとく
  包み紙はテーブルをこぼれて落ちる
  恐怖
 ....
年老いた母を負って山へ入ったその帰りの道で、
ショーウィンドウに映った、自分の姿を認める。
酷く痩せていて、泥と垢と涙にまみれているが、
母のずっと掴まっていた前頭部の髪の毛だけは、
オールバ ....
ゼラチンをふやかしとろかし
またかためてとろかした指ごと
腐るだろう
ほら、がんばりなさい

「膝に生えたきのこを毟って食べたら
おとこおんなになったよ」
と、手紙に書いた

あらゆ ....
朝、

悲しみが よごれちまっていることに

気づいた


夜、

ショックで 泣いてしまった



そしたら 悲しみは だいぶ


きれいになった



涙が ....
葉月の昼下がりのどうしようもなくもてあました窓の
したで、たったいま、わたしにできることをすべて思
い浮かべてみても、ただ、雨の日の猫のように四つ足
を投げだして眠ることしかできなかった。
 ....
     ゆっくりと目覚めた休日の朝
     起きるとテーブルにはもう目玉焼きができていた
     おはようを交わしたまではよかったのだ
          
     目玉焼きの ....
陽が照らしつけるバス停の 屋根の下で涼む僕の
隣に座っていたどこかの会社員さんは
今 自販機の側に立って得意げに煙草なんか咥えている
吐き出す煙が空の雲に溶けてすぐ見えなくなる様は
この空を何 ....
ひとりごとを聴いている耳がある あたらしい妻とあたらしい夫、
あたらしい家とあたらしい隣人たち
愚かで口うるさい奴らは死んだ
そして煩く吠える犬もいなくなった

穴の開いた靴下はもう履かない
寝苦しい夏の夜に鼾を聞くこと ....
飛び降り自殺に失敗した
病室の僕 白い四肢
君は何も言わず 手のひらで
僕の頬を 打ちました

僕が生きている事実に
罪を感じたのは いつからだっけ
価値のない命 繋ぐために
他の命を ....
陽はいつも温かくきみから射してくる
風はいつも穏やかにきみから吹いてくる

それは いつも答えだった
それは いつもYESだった

雨はいつも柔らかくきみから降ってくる
鳥はいつも囀りな ....
力、強すぎませんか?


































 ....
俺が死ぬと生態系が崩れる 憂いでも
蔑むな

笑っても
嘲るな

怒っても
憎悪を飼うな

泣いても
己ばかりを憐れむな

楽しめ存分に
できることなら誰かと一緒に

叫べ
耳は塞がずに
 ....
土曜日の午後
コーヒーショップに子象が入ろうとしたが
ドアに胴体がはさまって
そのまま動けなくなってしまった
店の外から象使いの少年と通行人が
しっぽを掴んでエイヤッと引っ張っている
 ....
  まぶしすぎる朝に
  ポテチの袋をすてる



  ケンタの箱をすてる
  底のほうに液のたまった
  わけのわからないビンをすてる
  まるで夢みたいだ
  車のキーが ....
こどもが
しょくばにやってきた

こんにちはといって
やってきた

このくつのひといますかと
しょくばのひとにきいた

おこさんきてるよと
しょくばのひとがいった

 ....
 
向日葵がすっくと一本

お天道さまにごあいさつ

わたしも真似てごあいさつ



 
きょう美術館でシャガール展は観なかった

美しい青が踊り

悲しくなって微笑んだ

僕は僕の人生とミスマッチしている

一人の時にだけ呼吸する

奇妙な半魚人だ

夏に生まれな ....
君は何故

詩を書くのだ

誰かに褒められたいからか それとも

誰かを絶望に叩き落としたいからか

例えば、政府や政治や世の中の連中に不満があって

それを言葉に書き写して

 ....
どの道も
少し進んだところでたち消える
草原の三叉路
生い茂る草は風の方角に
倒れては起き上がる波

恋慕い
探し求めたものを見失い
(つまり触れ得た事のないものの喪失のあげく)

 ....
  マフィンはいらないよ
  くたびれた風のように
  もうここを出ていくから



  皺のとれぬシャツのために
  ハーモニカを吹いてくれよ
  冷めたコーヒーをすするよう ....
僕は一応古書店主だが店舗はまだない これからできるかどうかも不明だ
でもどうせ店舗を構えるのだったら 居酒屋かコーヒーハウス ライブハウスとか併設したいもんだ

古道具屋もいいかな 俺に似合って ....
  ぼくはいつも
  見当違いのことばかりする
  マンボウ、
  鉛筆の先がじょじょに尖る
  マンボウ、
  ポロシャツの赤が褪せて落ちる
  思い出と花の色は白い
  ビニ ....
まーつんさんのおすすめリスト(3347)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
エスカレーターで小さくなっていく顔の大きな女- 北大路京 ...自由詩613-8-7
天籟- 草野春心自由詩7+*13-8-4
【ベランダに吹く風】詩人サークル「群青」七月のお題「風」から- そらの珊 ...自由詩18*13-8-4
くるんとまるく- 鵜飼千代 ...自由詩9*13-8-4
思い切って- Lucy自由詩18*13-8-3
ドライ- はるな自由詩313-8-3
恐怖- 草野春心自由詩513-8-3
姥捨て山- 小猫峰  ...自由詩4*13-8-2
空気- 平井容子自由詩713-8-2
まだ- Wasabi 自由詩313-8-1
雨の日の猫は眠りたい_2013- たま自由詩29*13-8-1
目玉焼きの皿がからになったらキスをする- 石田とわ自由詩14*13-8-1
劣等感のミント感- Neutral自由詩18*13-7-29
ひとりごとを聴いている耳がある- 北大路京 ...自由詩1013-7-29
ニュータウン- atsuchan69自由詩7*13-7-28
アンハッピードナーマン- 愛心自由詩113-7-27
Answer- HAL自由詩11*13-7-26
痕跡(のこりもの)- 世江自由詩213-7-25
俺が死ぬと生態系が崩れる- 北大路京 ...自由詩1513-7-25
政治家にはなりたくない- ただのみ ...自由詩18*13-7-23
あんた誰?- 壮佑自由詩25*13-7-23
ポテチ- 草野春心自由詩513-7-20
- 小川 葉自由詩1213-7-20
ごあいさつ- 殿上 童自由詩22*13-7-14
きょう美術館で- ただのみ ...自由詩28*13-7-14
貫いて- yamadahifumi自由詩313-7-14
旅の終わり____渡らない鳥に- Lucy自由詩23*13-7-13
マフィン- 草野春心自由詩813-7-13
古書店日記- 梅昆布茶散文(批評 ...13*13-7-13
マンボウ- 草野春心自由詩413-7-12

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