優しいね けれどあなたも男なら 私に「好きよ」と言わせてごらん 音は雪に食べられてしまい
部屋は
かえって生きものの息づかいでみちている

台所の戸棚のなかで
じゃがいもの芽が伸びてゆく
張りつめた胸の皮膚のしたを
薄くなった血がめぐっている

 ....
言葉の針に意図を通すのは難しい
何を繕うでもなく
きれいなシシュウを夢見ては
チクリチクリと傷つける日々


   《針子のトラ:2014年2月11日》
語弊があるような言い回しは避けて
誤解を生むような表現は消して

本当に伝えたいことだけを

傷つけないように
耳を傾けてもらえるように

心を開いてもらえるように

気分を損ねな ....
私達の生活はいつからか映像化され

その細部の細部まで

いつの間にか、演劇的なものになっている

私達は日夜、自分と他人に

「そのような見かけ」を与える為に奮闘し

 ....
あなたがむかし
わたしにつけた縄を
こんどはわたしが
あのひとに結びます

雪は屋根のうえでだらしなくなって
白がすこし疲れたようす

毎朝 沸騰する
わたしの身体を知らないでし ....
わたしのとういところをみぞれがながれていった
かこがかこらしいままかせきになり
結晶とわたしが
まったくおんなじそんざいになった

いつかひかるものとしてあつかわれる
幻の火にてらされ ....
腐る。
ギリギリのところで
なんとか持ちこたえている
としたら
死がとても怖い
かくれんぼしていて
うっかり見つけてしまった
小鳥の死骸にうごめいていたうじむし
その卵が
この空気中 ....
夜中
息をひそめて
折りたたんだ気持をひろげていく
広げきったら折りたたみ
わたしが
きのうのまま
朝を迎える
1000日まえに
あなたがはじいた額のうぶ毛が
わたしの下腹であわい振動となって
いまではすっかり花のよう

つぼみとも種ともつかぬ時間が
おいしい毒になって
いつかあなたにも届くと ....
おにさんこちらてのなるほうへ
追いかけても
誰も捕まえられなかった
嫌になって
薄目をあけると
どうやら
周りに誰もいない
口惜しくて
やみくもに走ったら
迷子になった


何 ....
  きみの手を握ったとき
  カモメたちが空の低いところを横切った
  それから 二人で歩き出したとき
  潮風が鼻をつんとついた



  沈んでいく夕日のせいなのか
  き ....
『時』が『時間』になるまで

僕達は一体、いくら待てばいいのか

僕の言葉を解釈したとして

その解釈にも言葉そのものにも

多分、何一つ確かな意味は含まれていないのだろう

もし ....
夜に
徐々に黒は
春に犯されている
そうと知りながら
花を賛美した
泣いているひとを知りながら

眠たい酒樽たちに
よごれた指を一本ずつ沈めていく
抱きしめてなおやさしいために
 ....
  不確かな骨だけを残して
  夕暮れの時間は風に流されていった



  きみの膝の上に載せられた 白いパナマ帽
  それは何の前触れもなく ただそこにあった
  それはまるで ....
  見知らぬ男が一人
  バッターボックスに立って
  枯れ葉のような色をした 外套のボタンをはずした
  上から三番目、ひどくほつれて、取れかかったボタンだ



  透き通っ ....
あゝ薔薇が咲きました
昨日までは蕾であったのに

馬鹿だね 何もこんな寒い日を
選んで咲くことないのに

小学校から知っている息子の友達は自衛隊に入隊するといいます
有事の際には戦うので ....
私が死ぬ時

あなたは側にいない

あなたが死ぬ時

私は側にいない


あなたが一人の時

私は大勢の仲間と

実に楽しそうにしているかもしれない

そして ....
昨晩
ひとつの恋を失った
ミセス ミスティは
男の不実を責めるでもなく
ピアノの蓋を閉めた

ミとファ
シとドの間に
黒鍵がない理由は
おそらく
その間に
幻想があるからだと
 ....
良いこと言って聞かれてなかった 雪は降り止み
風も途絶えた
満天の星空は
きりきりと冴えわたる
放射冷却の夜

氷のランタン
雪の壁
立ち止まり
眺める
子どもの頬
母親の手のひら
蝋燭の炎は揺れながら
あ ....
猫になりたい
すまして本を読む
あなたの足もとでじゃれつきたい

猫になりたい
そのページをたどる指先で
やさしくのどを撫でて欲しい

猫になりたい
こんなに寒い冬の日は
あなたと ....
コリン星なかったことにしませんよ アイコンにすると可愛くみえる人 身の丈にあって泣いている 好きになってくれる人を好きになりたい   女の手は 梨を食べたばかりで、少し濡れていた
  夜風を正面から浴びて 枯れ草たちが咽び泣いている
  角をもたない鹿が そこを踏み分けて奔り
  しだいに速度を緩めて止まる
   ....
カップラーメンにミネラルウォーター入れるのか  2014年一月某日、娘が去年一年間ほぼ毎日日記を書いたと言う。「へーすごいね」と褒めたあと、中学生は毎日日記に記すような出来事があるんだろうとなかばうらやましくなって聞くと「そんなわけないじゃん。な .... 言葉が私の代わりに

私の胸の内を明かしてくれた

画家にとっては色彩が

音楽家にとっては音楽が

おそらくは『それ』に当たるのだろう

私が話し出す前に

言葉が私の胸 ....
まーつんさんのおすすめリスト(3593)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
少年の日の夢- Neutral短歌314-2-16
じゃがいも- はるな自由詩12+14-2-15
針子のトラ- ただのみ ...自由詩26*14-2-15
本当のこと- Lucy自由詩20*14-2-15
雪の中で思ったこと- yamadahifumi自由詩214-2-14
- はるな自由詩814-2-14
イニシエ- 平井容子自由詩1214-2-13
冬時間- そらの珊 ...自由詩14*14-2-13
- はるな自由詩814-2-13
振動- はるな自由詩514-2-11
めかくしおに- Lucy自由詩21*14-2-11
別れ際に- 草野春心自由詩314-2-11
どうして- yamadahifumi自由詩114-2-11
酒樽たち- はるな自由詩414-2-11
白いパナマ帽- 草野春心自由詩514-2-9
バッターボックス- 草野春心自由詩314-2-9
君死にたまふことなかれ- そらの珊 ...自由詩14+*14-2-7
『私』と『あなた』- yamadahifumi自由詩314-2-7
【ミセス_M】詩サークル「群青」の一月のお題「霧」への提出作 ...- そらの珊 ...自由詩14*14-2-5
良いこと言って聞かれてなかった- 北大路京 ...自由詩814-2-4
アイスキャンドルを灯す夜- Lucy自由詩12+*14-2-3
猫になりたい- 未有花自由詩24+*14-2-3
コリン星なかったことにしませんよ- 北大路京 ...川柳614-2-2
アイコンにすると可愛くみえる人- 北大路京 ...川柳214-2-2
身の丈にあって泣いている- 北大路京 ...自由詩514-2-2
好きになってくれる人を好きになりたい- 北大路京 ...自由詩514-2-2
エーテル_18- 草野春心自由詩314-2-1
カップラーメンにミネラルウォーター入れるのか- 北大路京 ...自由詩414-2-1
夜更けの紙相撲・2014.1.- そらの珊 ...散文(批評 ...814-1-31
詩人の誕生- yamadahifumi自由詩214-1-31

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