絶対零度より冷たい瞳で見られた
こよみが裏切られ
木々は途切れ
老いた田園に
祈りを帯びた青い雲
荒れ果てた放棄地に
にがい風はとどまる
ちいさな歌を弔うため
花の名前を指折り
陽射しを受けとめる
古い石積み
繰 ....
十代の頃、自分の気力で仕事を続けることが困難になり
日雇いの仕事を求め早朝の高田馬場に行き
流れでそのまま浦安のタコ部屋で半年働いた
タコ部屋と言ってもまあ綺麗な畳が敷かれた大部屋で15人位で雑 ....
席について君はコートを脱いでハンガーにかけていた
ピチッとしたニットセーターをきみのおっぱいがここにちゃんと存在していますといった感じで押し出している感が
暴力的で
無言ですべてを伝え
....
遺伝子の選別と
教育の徹底によって
『天才』は造られるらしい
社会保障がしっかりとしていて
大卒でホワイト企業に入れば
人生安泰なそうな
そして、その上
30 ....
薄暗いその部屋で わたしの足にそれは抵抗した
拾い上げると白いおりがみ
おりがみだと思い込んだのは それが真四角だったから
左下に気持ちの悪い折り目がある
不幸なことに 左下 ....
どんな人間にも感情がある、と
果たして断言できるだろうか?
有名人を射的の的に見立てて
あるいは自分達の全てを誰か他人の責任にして
その人々をひたすらにエアガンで打っている人達 ....
子どもっておもろいな
おしあいへしあい
わざわざさむい日に
「あらてののケンカちゃうか?」
そんでもたのしそうやで
「だからたのしくケンカできるって
子どもっておもろいやんか ....
着くまでに予習するはずだった
朝 目覚めたら
鳥の巣箱の中にいた
市会議員選挙の告示のニュースが
母屋の方から聴こえてくる
体を起こし 何となく上を向いて
首を伸ばしてお口をあんぐり
母がテントウムシを口移ししてき ....
かあさんの
みずたまもようのワンピース
あれ、手作りなんやでって
こそっと打ち明けた
キヨちゃんが
ほんま? すごいなー
でもどこからが手作りなん? って
イケズゆうから
どこもかしこ ....
魂を語り合いましょうと
いいながら
詩人は逝ったのでした
今朝
わたしはみつけた
ゴミステーションの柵に
いくつも並んだ雫
それは
ぶらさがって
落ちまいと揺れていた
冬の夜が ....
ひとを好きになって
はずかしかった
目も口も鼻も手足も
はずかしかった
話すことも黙ることも
さわってもさわられても
泣きたかった
赤くて青くて
欲しかった
あふれるまぎわの気持 ....
多くの角砂糖が 紫蘇色のスカートにこぼされても
彼女は 眉ひとつ動かすこともないだろう
ただ膝のうえで掌を握っては開き(開いては握り)
あなたの影が砕かれていく その場所 ....
社会のために勤労
いわれてもピンとこず
ひたすら疲労
わかってるよ俺ももう大人
今まで遊んだぶんだけ返そう
でもなんだかめんどくせえなあ
質素な飯でもおれゃ構わねえ
ほんとさやれる、その ....
静かだった……
禁じられていることは それほど多くはないはずなのに
ただ、いくつもの瞳だけが 土埃に塗れながら
風と風の間で何度もはね返っている
男たちの沈黙はカラ ....
{ルビ賽子=さいころ}が胡座をかいている
{ルビ褥=しとね}は素っ気なく冷えている
彼女の頬には、涙の痕がある
それがいつどのように流されたのか、
彼はしりたかった ....
水母は しばらく空気をさまよって
やがて岩にぴったりと貼りついた
月が喋らない夜に
三角定規ひとつだけ残された廃校で
誰かのあくびのように だらしなく伸びていく廊下 ....
失敗の過去片隅に追いやって未来待ってる今が幸せ
あなたが学生なら
僕の話を聞いてください
あなたがサラリーマンなら
僕の話を聞いてください
あなたがニートなら
僕の話を聞いてください
あなたが殺人鬼で ....
淋しさは
翼いっぱいにはらむ風
僕は
飛びたてる
だけどというより
だからこそ
明日をもしれぬ運命
なんて
何を怖がることがある
残り時間の心配なんて
いらない
....
砂
私は砂。
水を含み、泥となって、
いつか形にならねばならない。
砂。
茫洋と昔の空を思い出す。
空はいつでも高くて、
私は不自由で。
とても自由だっ ....
夕闇がやってくる気配
それは決まって
南向きの玄関の隅から生まれた
冷えていく板張りに寝転がって
図書室で借りてきた本を読んでいると
ふいに呼ばれる
声、
のようなものに
夜が
....
白銀の光
冷たい熱を帯び
今
私と月の間には
透明な冬だけがある
はるかに遠いくせに
あっけなく近くなる
こんな風に
てのひらにのってみせるのは
何故?
まるで
弓矢を射れば ....
サラリーマンのコスプレして会社に行っている
なに考えているのかちっとも手応えがない仕事人間のようなふたりでも
ささやかな感情のふくらみで満足していたりするのです
したいこと、やるべきことがあるから今の暮らしをしているのだ ....
死んでしまえば
楽になるだろうか?
生きているという事は
ただ辛いだけのものだろうか?
日常は退屈で厭わしく
くだらないものだろうか?
それとも、官能と ....
悪い事をした人には
何をしてもいいのです
いじめをした人にはどんな仕打ちをしても
許されます
だって、それは『正義』なので
差別した人、悪を為した人には
ど ....
わたしはあなたを愛していたのだろうか
どしゃ降りの雨のなか、傘のひとつも携えず
空の彼方を見つめているような
そんな気持ちだった
あなたと居るときはいつも
た ....
よごれて
あなたは笑っていた
ちかちかする電灯をつけて
陽気な詩を読んでいた
「星がながれるころ」、
歌いだしたとき
詩だと思っていた
( )を忘れたい
ほとんど白い ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120