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蒼風薫 2021.7.7
七月の猫に大好きと言ってみる
かくれんぼニコンの中の君の虹
薫風や君のバイクのエンジン音
僕の場所猫に譲った夏の椅子
ジャスミンと葉擦れと君 ....
忘れても忘れても噛み跡に花
溶けないで音なく積もる白いゆき
多様性クローンで無ければ誰でもそう
書きかけの手紙の様な薄紅葉
カーテンの影絵淋しく冬隣
秋しぐれ束の間淡き木々の色
シュッシュッと刻み金平牛蒡かな
稲の波案山子も少し溺れけり
生姜混ぜきれいな水で蕎麦食べ ....
描き出すもの
愛も欲望も全部絡まっていて
──Grapevine
赤とんぼ夕陽と共に籠に入れ
虫の音やそのお姿は置いといて
名を知 ....
マネキンの曇ったメガネ冬の服
冷蔵庫たしかにプリン入れたはず
成人よ 大志はほどほど 行動だ
*自分に言ってます。
光れない蛍飛び交う山の奥
さきにシャワー浴びてきなよとひとりごと
ねんねこやUKパンクの子守唄
神の御手
シンプルな野菊の如き神の御手
かみをほむ教会の記事今どく了
せいひつな会堂のなか神おはす
疲れたる心とからだみことばは
足らぬことある人の子を神 ....
子らに混じって落ち葉踏む勇気はない
嬉々として踏んづけた葉すでに爆ぜていた
替わるものかと押し入れの晩夏
食えない顔でも秋刀魚は秋刀魚
ひゅるり秋風みつけたぞ焼 ....
きな臭く悲観肥ゆる秋
乱視が活字を嘲笑う
打算誤算で心が消散
なーんだ怠惰まだ居たもんだ
傷にならずに済んだ夢
チュールがシュールに揺れる脚
....
鯖雲や名も無き花に撒きし水
キョンシーをプールに落とし蜻蛉の子
編集でなんとでもなる入社式
新社員帰りにハローワーク寄る
喪の色を 深く染めにし 春の雨
春うらら梅香る城散歩猫
昼寝猫はなさき薫る梅一輪
黒猫が丸く膨らむ春うらら
黒猫や背に梅の香を漂わせ
蛙
柔らかさ強さと一緒にまとめ買い
遠くには港もないけど筏船
胆石を患ってから知る臓器
美輪さんの美に酔いしれて酔いつぶれ
マイ・ギター埃の積もりて音もせず
わすれたころに君 ....
秋場所やバニーガールが砂かぶり
星月夜大陸横断するバイク
爽やかに陰鬱な馬乗られてる
球音が耳に残るや処暑の空
藪枯らし匙投げた医師にアホと言う
星逢う夜髪をショートにしてみたの
あのやろう絶対しば ....
初秋や Rock'n'roll Is Dead
水色のスカートひらり放屁虫
猫じゃらし美容師の胸あたってる
蚯蚓鳴く緑色したエフェクター
都会では生きていけない飛蝗かな
....
ヴェイロンにぶつけて変な汗拭う
戻り梅雨エーマイナーのアルペジオ
花魁の廓詞や冷やし酒
ポン酢だけ持って烏賊釣り参加する
黒猫が見つめる先に熱帯魚
バスを待つ時間 ....
うまく言葉が出てこないから花の種をまく
美術館の冷たい空気吸う
目覚めると夜が転がっている
気配りも目配りもして落花かな
春装のプラネタリウム高いびき
仔猫飼う育って欲しい健やかに
猫を抱く女装少年芽吹くなり
姉の歳こえてしまって石鹸玉
ナミダよりサクラが ....
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