小学校は
  投票所になっていた
  冬のひととき
  ぶらさがるカーテンの波を
  光の風が揺らす教室



  長靴にしのびこんだ
  濡れ雪を気にしながら
  ま ....
床をみがいて
部屋じゅうに火をうめる

相変わらず窓べに立って
術なくそとを見つめる

知らないひとの背中が
つぎつぎと消えてゆき

今日も今日が終わるね、
と言うと
終わる ....
大義という主張と主張の狭間で
武器を持たないこどもがその親が
何の躊躇もなく銃弾で殺されていく

そしてその真実を世界に伝えようとする
ジャーナリストも標的にされる
その惨状をソファに座り ....
しゃれこうべは髑髏って書くんだ
たぶん死ぬまで書けないと思う

僕らはサイズ違いを一つずつ持っていて
ときどき皮膚の上から
指でもってお互いのかたちを
たどたどしく確かめてみるのが好きだ
 ....
エーゲ海の猫になりたい 君に飼われたい 悲しみって燃える塵なんだろうか
悲しみって燃えない塵なんだろうか

その分別さえできないほど
ぼくはきみのさようならに
打ち拉がれてしまっている
生きる権利がある国では
生きる義務が存在しない

生きる義務のある国では
死ぬ義務も存在する

生きる術を持たぬ者だけが
生きる意味を知っている
その金曜日の午後
いつものように黄色いスクールバスから降りてきた
娘達の笑顔を確認してから
思い切り抱き締める
「ねえ、ねえ、今日学校でこれを描いたんだよ」
私の腕を振り切る勢いで バックパ ....
生きのびるための愛なら
いらない

いらない
絶望を孕まない幸福なんて

いらない
あれも
それも

いらないよ
夜を裏切らない朝も
朝を待ち侘びない夜も

いらない
 ....
わたしがわたしに出会う前

わたしは静かに息をして
あなたの世界の音を待つ

あなたの影が煮詰まって
匂いたつ夜をひと匙掬い
かわいた瓶に蓋をする

あなたは馬鹿な鮭みたく
わ ....
愛と云う概念を言葉にしたものは
明治維新までは日本にはなかった

そのためツルゲーネフの小説
「アーシャ」に登場する女性が言った
「I love you」を「死んでもいいわ」と
三日三晩悩 ....
スポーツライターのジェシカ・ガーヴィ
彼女の名を聴いてそれがだれかを分かるひとは少ない

もし彼女の名前を憶えているとしたら
新聞記者かアメリカ銃乱射に余程の興味があるひとだ

2012年 ....
{引用= (fall)

  秋
  娘の胸に
  はじめての乳が溜まり
  銀杏の香り実る頃に
  心は夢と出会う  



 (shape)

  「長い廊下の向う ....
ほんとうにさまざまな椅子があります。家具屋
わたしはひとつに腰掛けて
にっこり笑う。おそれる
広いまどには一羽ずつ天使が張りついて季節を監視しているので

おそれる。
とるにたらないこ ....
詩人だから汚れ仕事は
しなくていい
美しいものを
美しいと言えばいい
醜いものを
醜いと言えばいい
それをどうすればいいかなど
考えなくてもいい
詩人は花のようなものだ
ただ咲いてい ....
きみはTPOをわきまえてという
でも僕はぐちゃぐちゃ
でもほら てをつないで
ストリップを観に行くか トイザラスにでもいこうよ
気分をパッと晴らして
歩いていれば いやなことは忘れる
不機 ....
きょうは街が
青く繁っている
角じゅうに発生する
感情を食べているので

三時になったら
たばこ屋の角を曲がる
ひとつの体を
なんとか動かそう
雨がふっても
きっと曲がろう
 ....
  画板のうえに
  赤と
  青を置く



  青のための赤と
  赤のための青



  意味
  固い殻を剥かれた
  何者かの咳
磨いた床に
シンナーをこぼして
ここには
奇跡があふれかえっている
乾いた緑と肌
鏡を抱いたままの昨日

誰かを愛していた
ということはつねに
それが終わってからわかる
泣きやんで ....
わたしはねこ
あなたの脇のした 或いは
ストーブと向きあって 眠りたい

わたしは陽だまり
あなたが苦しくなったとき
そっと寄り添わせてほしい

わたしは鳩
平和なん ....
ヤン女だったあたしは
14歳で同棲して
16歳で男の子を生んだ

旦那は時計も読めないけど
喧嘩上等!地元じゃ負け知らず
あたしたち親子水入らずで
結構ブイブイやってた

ところが
 ....
あなたには
笑わせたい 人は いますか

笑わせたいひと と
笑いあって いますか

笑わせたい はずなのに
泣かせては いませんか

笑いあった そのあとで
にじむ 涙の 話なら ....
火のない部屋のなかに
あなたをさがしている
茶色く終わった時間がころがっている

あの日
海には
六羽の白いからすが
まるく座っていたそうだ

傷口は凍るので
わたしたちはまだ ....
  冬になるときみは
  樹下の落葉をひろい集めて
  ぼくの胸のうえに載せ
  火をともしたものだ
  それ以外に
  やり方のないような手つきで



  あのなつかしい ....
 
あっちゃむいて、ほい! あっちゃむいて、ほい!

たまには向きおうてもええんちゃうん?

こっちゃむいて、ほい!



 
まだ世界のだれも口に発しないが 日本人はすでに絶滅危惧種に指定されている

だけど日本人は得意なのだ  マイナス思考を跳ね返すことはどの国も右にでれない心意気を持っている
     
           

ひどい罵声が飛んでくる
いきなり物が飛んでくる
わたしも避けながら 投げかえそうとする
むこうでは 言葉が渦を巻いていて
次の言葉が 今にも襲い掛か ....
思考は明滅する風です
それが運んでくるのは
電光の空模様と
ざらついたアスファルト
の大地です
わたしたちは帰れません
ここがわたしたちの家

思考が明滅するとき
ここに運ばれて ....
この血であなたの心臓を突き刺したい
ナイフを手にその背中を追いかける
あなたは急に立ち止まり振り返って云う

刺せるものなら
刺してみろ

わたしはナイフを突き
刺し殴る
 ....
今日も歩いていると

いつの日かの私が

朴訥と佇んでいる

でもなんだか薄皮で安ごしらえ

色もくすんで生気がないが

手を広げて空に向かって伸ばし

かかとを上げて

 ....
まーつんさんのおすすめリスト(3347)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
投票所- 草野春心自由詩612-12-23
- はるな自由詩612-12-23
屍体は睨む- HAL自由詩3*12-12-21
髑髏- в+в自由詩4*12-12-21
エーゲ海の猫になりたい_君に飼われたい- 北大路京 ...自由詩11*12-12-21
分別- HAL自由詩4*12-12-20
人生- 一 二自由詩612-12-20
アメリカという国の学校という場所- 夏美かを ...自由詩36+*12-12-20
- はるな自由詩312-12-20
影と鮭- はるな自由詩212-12-19
言えない愛- HAL自由詩8*12-12-19
もう映画は始まらない- HAL自由詩5+*12-12-17
色彩へのコラージュ- 草野春心自由詩512-12-16
部屋と椅子- はるな自由詩412-12-16
詩人だから汚れ仕事はしない- 紀ノ川つ ...自由詩12+*12-12-16
モッキンバード- 馬野ミキ自由詩612-12-16
街と部屋- はるな自由詩412-12-15
画板のうえに- 草野春心自由詩612-12-15
絶頂- はるな自由詩612-12-14
さみしい関係- 川上凌自由詩12*12-12-13
特攻天女_- 和田カマ ...自由詩4*12-12-13
笑わせたい人- 藤鈴呼自由詩11*12-12-12
火のない部屋- はるな自由詩1012-12-10
- 草野春心自由詩812-12-9
あっちゃむいて、ほい!- 殿上 童自由詩20*12-12-9
絶滅危惧種- HAL自由詩2*12-12-9
怒鳴る男________寓話的—詩の試みデッサン- 前田ふむ ...自由詩612-12-9
SAME- 佐藤伊織自由詩512-12-8
『目指すもの』- あおい満 ...自由詩712-12-8
風船- 灰泥軽茶自由詩6*12-12-8

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