緑色の植物が
芽を出した ベージュ色の
白いベランダで植物を見た
水色の空がそこに映えていた
自転車に乗って
そして 小さな 近くの池へ
誰もいない広場に
ぼんやりした色の へ ....
ぼくは夜の街道をゆく
あなたの写真を見つめながら
せつなくなれる場所を探している
街はとても明るくて
その場所は探せないでいた
マンションの手摺りから
しゃがん ....
いつもこんな具合に過ぎていく年の瀬
露天に並ぶ裸電球は飴色をしていて
なんだか同じような毎日と風景が
経た年月とともに霞んでいく
空き地でいそいそと
木のはぜる音と燃える ....
さあ 帆を上げよ
出航の時が来た
一かけらだって未練を残すな
すべては過去の出来事だ
さあ 目を沖に向けろ
出航の時が来た
呼び止める声など幻想だ
港にわれらの取り分はない
さ ....
「家族」というゲームへようこそ
何故毎日叩くんだ 蠅叩きで
このRPGの設定は狂ってる
誰もが羨む家庭を演じるのではなかったのですか?
「長女」というキャラは好きじゃありません
....
きみの引力に引き寄せられ
幸福の隕石が落ちてきた
きみの願いごとが大きかったから
地表のすべてが吹っ飛んだ
それで不幸な人類はみな滅んでしまい
きみはお構いなしに人生を楽しんでいる
君と最後に会ったのは
2004年春のロンドン
ヒースロー空港だったね
僕が土産物を買っていて
君が目の前にいるのに気づいたんだ
あの時の君とは別人のような
穏やかな表情だったけれど
僕には君だってすぐ ....
仮面ライダーになりたかった
あのときぼくはまだ
仮面ライダーじゃなかったから
そのことばかり考えていた
三日月は満月になりたかった
ひとはみなしあわせになりたかった
....
蛍光色
に
近い色合いの、液体
を飲む。
島と海
国
錠剤。
食べ過ぎたおれ
は死ぬ
こと
を
せん妄し、
雑巾
を絞る。
壁を拭く。
硝子障子
を
なでる。 ....
ものすごく寒い夜だった、骨が凍って砕けそうに寒くて、おまけに雨が降り出していた。うすっぺらいブーツの中で足指がかじかんでもともと覚束ない足取りをさらに不自由にした。わたしはこごえて、空腹で、目がよく見 ....
夜空に煌く星々は
光年の時を経て降りそそぐ
掌で受けとめた
粉雪は瞬き一つで消えてしまう
久遠の奏で
宇宙の時はワープしてリンクする
冬の星座たち
プロキオン・ベテルギ ....
なぜ生きるのか
生きる意義は何か
と悩む人がいるが
きっとそんなことは
100年生きても
判らないんだと思う
生きる理由がなきゃ
生きられないの?
例えば 単純に
死が怖い それ ....
私が押しだした靴の跡に
ごめんねはぬぐえなくて
ゆっくりと連なる六文字の立体は
藍色をくり返しながら君の姿勢を正し
私は文字数を埋めることが出来ず
些細なことだと赤色の呼吸をふさいで
....
混雑した電車のなかに放り込まれることに
いつのまにか慣れていた
つり革につかまっていると
さっきみた、階段を落ちていく男のことが
脳裏に浮かぶ
人ごみの中
彼はまだ
生きているだ ....
かきがいを
ねぎと
いっしょに
にて
味噌汁に
したら
ねぎと
かきとが
あわない
メールが
かえって
こない
これは
つまり
いっしょに
えいがを
みにいった ....
言葉が沈黙を奏でる時
お前の歌は止む
人々の叫声は慣れたものだ
・・・今や、お前の心をかすりもしない
この世の全てが矢となってお前に襲いかかっても
やがては暁が貴様を導く ....
ぼくは鯨になって
解体する12月
ザパーンザパーン
虹色の火
あ、誰が 食べた?
(無音)
遠くで白ける地平線
ぼくらは並んで海の際をみてた
容赦なく時が飲まれ ....
血の色をした箱の中には枝があってだな
こう脈々と森のような形をしてみせる
清潔なシーツの上で
脆弱な果実を口にするには
息を殺して白い肢体を
折れ曲がるように重ねるべし
....
生きる事に真剣でいると
やがて、生きている事自体を忘れてしまう
真剣に生きる事は
重要だ
そう思ってる人は
なぜ
重要なんですか?
理由なんてないよ
理由がないけどそうして ....
西日でぬるくなった床に
灰色のハンチング帽を落とす
埃の膜がふんわりと散って
光の白い模様を描く
リュックサックをベッドに抛って
窮屈なコートをハンガーにかけ ....
世界の果てには物語が待っていると思っていた
幼い誤解そのままに生きてきた
物語は僕自身だと知らずに
沢山の街を通ってきたし
最後の列車にものった
季節が変わるのを ....
高い空から
ゆっくりゆられ
ゆっくりゆられ
落ちてきた
ひとひらのゆきのかけらは
頬をひやりと撫でて
消えていく
耳奥のずっとまだ奥の
しぃーんとした
....
アマゾンの絞殺し屋といえば
大蛇アナコンダを思い浮かべるかもしれないが
本当はもっとすごいやつがいる
アマゾンのイチジク
それはジャングルの生態系を支える基幹植物のひとつ
細く弱々しい姿で巨 ....
のぼってゆく坂の上の青い天にもし一朶の白い雲がかがやいているとすれば
近代日本の夜明けを描いた作品のあとがきとして書かれたこの詩をわたしは好まない
坂という使いふるされたイメージとひか ....
夜にざわめく
海原にちいさな風
ひかりを求めて
さかなたちが踊る
爪月のほとりに
熱がつづく
眠りを急いて
夢を強いて
はこばれるすべて
行き来する波
呼吸のやりとり
は ....
雨がやみ
雪になり
枝から径へ
つづく足跡
縄をちぎり
空は帰る
縄は燃える
蒼く 燃える
雪のむこうに
海があり
さまざまな色の火が
流れゆく
....
これから人生を刻むモノ
蒼く澄んですがすがしく存在する
そして世界は君らのものさ
ためらいもなく廻して欲しいのだ
世界を宇宙を
1歳だよね
瞳輝いているね
....
ゼッテーオナラすんなよ。
顔面直撃だかんな。
目が痛い
目が痛い
泳いだあとで
目が痛い
見たものは
忘れてきた
脱いだ服は捨ててきた
欲しいものは
手に入れてきた
でも
目が痛い
水を飲んでも
まだ
痛い
....
お前が純粋な魂を持って
この世を渡った事は誰もが知っている
だが余人達はそう受け取らぬ
彼らはその汚れを正当化するために
魂の純粋無垢を信じぬのだ
・・・お前が純粋な魂を ....
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