いらない

渇望する
非常階段は踏み外した人を食べる。

非常階段は踏み外した人を食べる。



非常口のドアノブに手をかけたとき、

後ろから背骨を抜かれた魚のような

眼をした男と出会った。

 ....
後退で箱の中はゆりかごから落ちて震え。

笑みを倣う行列は歩くが、道に足跡は無い。

記憶からずれて遠くなった心音。

斜面上を軽い言葉で撫で、

小さな心臓はどこかへ消えた。

 ....
  入り口の方にあなたが立っていたが
  出口の方にも同じようにあなたが立っていた
  べつに邪魔をしているわけでなくただ立っているだけのこと
  そういえばそのような薬物をわたしはどこ ....
あなたは 年老いた家の姿を見たことがあるか

台所からは 骨と皮だけになった皮膚の隙間から
食器と血が 毎日滑り落ちて死ぬ音

骸骨のような運転手になった父が
赤信号のまま 車を通 ....
今日も同じ場所で立ち止まれば
聞こえて来る 母の明るい声

「あんたはヤクルトが大好きでね、
 お風呂上がりに必ず一本飲まないと寝てくれなかった。
 ある時買い置きがなくなっちゃった時があっ ....
笑わせたつもりはないが

君は満面の笑み

つられて 僕も わけわからずに笑う

僕はなんだか照れくさくて 冷蔵庫に麦茶を取りにいく

コップに麦茶を注いていると 君のすすり泣く声
 ....
きれいなものは とおくにあるから きれいと
ちかくになったら いやなところが みえてくると
ごちゅうこく してくれた ひとがいたけれど
あなたは ちかくになっても きれいでした

あなたはつ ....
鳴かぬなら 翼で示せ ホトトギス
空を睨んで 星を黙らせ

鳴かぬから 翼を広げた ホトトギス
温もり手放し 愛を求めた

鳴かぬけど 月夜に泣いた ホトトギス
かつての遠き 梅の実 想 ....
天使は近眼
俺がどんな表情をしているか
見えていないのさ
同僚の悪口を言うとき
明日への怯えを口にするとき
どんなに醜い顔をしているか
天使はだまってこちらを見ている
そしてふくろをがさ ....
夏にさよならを
今年は雨が連なりますね。雷師も人格が変わってきたようです。
と、お天気お姉さんが言っていました。
それはそれで構いません。
カレンダーを丸めたような手紙をバトンにして
 ....
エデンの蛇を酒にして女酔わせている 顔のない世界を
ゆっくりあるいてゆく君を
ぼくは呼び止めて
お茶に誘ったんだ

言葉が伝わらないままに恋をし
手をにぎらないままに
ベッドに誘ったんだ

きみは買い物袋をさげて
と ....
さようならスペイン
壁に描いたコスタ・デ・ソルの海岸を
忘れないで
なかなか膨らんでくれない風船に
飽きもせず息を吹き込み続ける
何処かに穴が開いているのを知りながら
滑稽な独り遊びを止めることが出来ない

春には妄想を咲かせて散らして
夏には傷痕を弄 ....
犬って言う字はいいよね。

大きいんだぜ、と困りながら言っているような。

大きいの「大」に、点がついてさ。

「犬」だぜ。

大きくていいのかな汗 みたいな。

犬 犬 。 かわ ....
本の中で、死んだ者はここに流されてくる
happy-endもbad-endも等しく

作業員達は
本棚の黴びた本を種火にして
廃材に火をつけていった

本が体を温める

文字を読める ....
君には誰かの面影がある
たとえば五月の風のような
たとえば素直な犬のような
ほとんどはじめて会ったのに
なつかしい気持ちがする
昔の画家の絵のような
どこかで聴いた歌のような
思い出そう ....
ぶれた背景と

ぼやけた輪郭

笑うのならば笑いなさい

ただし、
カメラワークを笑いなさい

わたしじゃなくて

カメラワークだけを笑いなさい






 ....
国境の無い

空が続くように

皆で祈った

平和な世界


預けた体に

運命という

名前が付いたから


信じる事しか

許されなくて

何と戦って

 ....
巫女のバイトしてご利益がない

死を垣間見る
生に敏感になる





ぼん

わたしのいぬはしんだんです
あいしていたんですほんとうです
なのにあのこはにゅうがんで
ひとすじにょうをこぼしてしに ....
生活という書式をたちあげる
ブラインドの隙間から
僕の一日がやってきたならば

年月という埃をまとわせ
洗濯機からまっさらな振りをしてでてくる
洗いざらしの理想

ベンジャミンフランク ....
あなたの目はガラスのよう

誰も受け付けないのね 私だってダメ?

憎いやつ こっち向いて

でも そのガラスの目の奥 入り込もうと

近寄れば いつの間にか割れてる どうして

 ....
お岩さんを知っているでしょう
そう四谷怪談のひろいん
江戸時代
牡丹燈籠のお露さんと
番町皿屋敷のお菊さんと
三人で結成した
納涼しすたーず
せんたーでうらめしやをしていた
あのお岩さ ....
血を吐いて蚊が死ぬ 保守派の彼女は言った。
「先の戦争は敗戦。
戦略や戦術が間違っていた」



リベラルの彼氏は言った。
「先の戦争は終戦。
そもそも戦争すること自体が間違っていた」

 ....
   不機嫌なジャングルジムに傘さして水たまりにジャンプする夏


   たしかです不確かなのはたしかです雨粒ほどにたしかなのです


   雨粒をあつめて海をつくり ....
タネもしかけもありません
(私は嘘をつく)
どうです
何の変哲もないハンカチでしょう
(ありふれたものが一番あやしい)
なんなら手にとってご覧ください
(私は視力を信用しない)
そうでし ....
柔らかい 布団の中で 夢を見る 起きたくないな いい夢だ
まーつんさんのおすすめリスト(3592)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
言葉- 中原純乃自由詩3*14-8-21
「夢落ち」- 宇野康平自由詩214-8-21
「痩せ消えたままに」- 宇野康平自由詩214-8-20
悪魔- 草野春心自由詩614-8-20
喋るテレビ- 為平 澪自由詩26*14-8-19
ヤクルト- 夏美かを ...自由詩47*14-8-19
満面の笑み- 陽向自由詩2*14-8-19
つよわい- 陽向自由詩8*14-8-19
鳴かぬなら_翼で示せ_ホトトギス- Neutral短歌314-8-18
近眼天使- やまうち ...自由詩314-8-18
夏の消印- 朝焼彩茜 ...自由詩20*14-8-18
エデンの蛇を酒にして女酔わせている- 北大路京 ...自由詩214-8-18
神話- 梅昆布茶自由詩1714-8-17
marciero_memoria- mizunomadoka自由詩414-8-17
モドキ- nonya自由詩29*14-8-17
- 陽向自由詩10*14-8-17
火の中- mizunomadoka自由詩614-8-17
空似- やまうち ...自由詩514-8-17
カメラワークを笑いなさい- 千波 一 ...自由詩214-8-17
8月15日- ミナト螢自由詩214-8-17
巫女のバイトしてご利益がない- 北大路京 ...自由詩1314-8-16
- 田園自由詩414-8-16
日時計- 梅昆布茶自由詩1614-8-16
もっと_わからない- 陽向自由詩3*14-8-16
右と左- ただのみ ...自由詩21*14-8-15
血を吐いて蚊が死ぬ- 北大路京 ...自由詩814-8-15
69回目の夏におけるベルリンの壁のような隔たり- komasen333自由詩4*14-8-15
青の夏- 石田とわ短歌11*14-8-14
手品- やまうち ...自由詩114-8-14
幸せな時間- 陽向短歌3*14-8-13

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