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一般的には、小説の方が詩よりは読むのは簡単である。また、批評よりも小説を読む方が簡単だ。そして、出版量で考えて ....
ことがら は 昨日の記憶
そばがら は 今夜の枕のなかで
ひとがら を 朝のヒカリで描きこむ
うまれたての雛のあたまに
残された
一片の から
どこからと問うこともせず
....
子供たちはまたぼくの話を聞こうと目を輝かせている
じゃみんな今日は魔法の馬車の話をしょうか
わーい魔法の馬車!魔法の馬車だってさ
その馬車は馬もいないのに乗った人をどこへでも連れてってく ....
初夏の夕暮れ
見舞いに来た僕は君と歩く
五階の病室から一階の売店まで
五階のエレベーターホールまで
病室から二〇メートルほど
エレベーターに二人で乗る
乗るときも手は離さない
三五年 ....
寝苦しい
東京の夜
ビルの明かりと
かなしい下水の川の唸り
すべての睡眠を放棄して
月を見上げにベランダに出たけれど
今はたてものの壁に隠れ
なにも見えない時間だった
くち ....
女を待つ雨が速く落ちたり遅く落ちたり
植え込みの中から突き出た足
薄汚れたジーンズと穴のあいたスニーカー
ホームレスが倒れてる
覗きこむとひげだらけの男が生きているのか死んでいるのか
眠ったように目を閉じている
額のあたりを蟻が ....
妻の首にスイッチをつける
昼間はAに
夜はBに
旅行に行くときはCに
切り替える
子供の首にスイッチをつける
勉強をするときはAに
遊ぶ時はBに
ウサギを追う時にはCに
政治 ....
愛して欲しいと嘆く
私は淋しい薔薇の花
きっと嫉妬で燃えたぎる
炎のような黄色い薔薇
本当は清楚にたたずむ
白い薔薇になりたかった
やわらかくはにかむ
ピンクの薔薇の花でもいい
....
私が各地(といっても3都市だけだが)転勤の末、夫の出身地である広島へ行くことになった時のこと。
それを聞いたある人が言った。
「大丈夫なの? 広島に住んで。ナマ水とかは飲まないようにしたほ ....
ドイツ農民戦争では17万人が
30年戦争では400万人が
フランス革命では489万人が
第一次世界大戦では2600万人が
第二次世界大戦では5300万人が
朝鮮戦争では300万人が
ベ ....
今年友達になった人が
フウセン蔓の種をくれた
うちの庭に咲いたの
私が種を採ったのだから
春になったら撒いてねと言った
フウセン蔓の花というものを
私は見たことが無い
二十年も前に
....
風呂で屁をこいでみた
すべてからの自由を約束する泡が破裂する
諸君! 解放だ! 解放だ!!
桜の葉を胸に抱いて
墨色の風は流れていく
女に似た雨の匂いが 岩間にひそむ苔を洗う
うつむくひとの唇から 知らぬ間にすべり落ちた
わたしの名をだれが忘れずにいられる ....
困りましたね、担当者は腕組して顔をしかめた
何故、国籍を取得する努力をしなかったんですか
はあ、こんな時がくるとは思わなかったものでつい・・・・
あなたの事はよく知っているので、なんとかし ....
なにひとつ
ただしくはなかった
空白をうめるようにする
女のからだでは
ただしくはなかったかもしれない
すがるように言葉を編むこと
空を濁らせる 嘘を吐くこと
つめたい気持ちに線 ....
才能が切れたので
買いに行った
いつもより高いのを
手にとって見てると
店主が苦笑いする
背伸びはよしな
いつものを買って帰る
その日の夜
ボクが偽物と見破った人たちが
たいま ....
ありがとう、出会ってくれて
ありがとう、本当の私を見つけてくれて
ありがとう、"私"自身の未来をくれて
君に出会えていなければ
きっと私は死んだ魚
乾 ....
無数の人間が小説を書き
無数の人間が詩を書いている
誰もが自分を知って欲しくて
誰もが自分自身を叫んでいる
でも、その自分というのは何だろうか
君はテレビ ....
この世とあの世を隔てる川
その川の向こうには案内所があって
そこには一台のはかりが置かれている
川を渡ってきた人は誰もが素裸で口もきけないから
一人ずつ網羅に手をひかれてそのはかりにのる ....
庭で宝籤が吠えると、赤ん坊はゆるめていたこぶしにすこし力をいれる。両腕をま上にあげたかたちで―頭がおおきくてまだ手がまわらない―眠っている花。
ゴムでできたボールを奥歯のもうすこし向こう側で噛んでい ....
沸騰させた水が
マグカップの中で
常温を目指している
まだ
ひりつく
くちびるに
おそらくとても
優しく
同化していくことだろう
情熱だとか
とがりだとか
叫びだとか
....
断片を思い出しては吐息が悲鳴を上げる
痛みの記憶ばかりが鮮やかに焼き付いて
彼岸花に託せば常世に流してくれるだろうか
けれどかなしみで形作られた私もまた消えるだろう
つまりあなたが愛してい ....
はいよ、どうも。
…ここかい?あんた、お客さん、虹の市は初めてなのかい。ここは反対屋さ、そら、そこらに反対が売ってるだろう?そっちの端が一番安いので、お客さんの正面ぐらいがまあ、ほどほどの反 ....
立ちつくしたまま
年をとって
あなたはいかにも穴だらけ
血も流れない顔して
わかったことは少しだけ
部屋じゅうに時計をつるしても
時間は進んでいかない
壁いちめんに穴をあけても声 ....
京都の疲れで睡魔と戦いながらキプロス戦を家で見た
本田は何かどうなんだろうか
遅い
長友はキレがあったな
嫁さんと試合結果をかけようとしたらお互い3-0で日本だったのでやめた
夜、
嫁 ....
「あ、はじめまして。君が新人作家の○○かい。あ、どうも。いや、君の作品読んだよ。それでさ、感想だけど・・・・。面白かったよ。・・・・素晴らしかった。これは十年に一人の・・・・・・・・いや、ごめん。こ ....
人々は君のようだ
僕は宝石のようだ
僕は宝箱の中にいる
ここから出してくれ
君は遠くの景色を見ている
あるいは目の前のぼんやりとした不安をみている
君のことが見えない
まるで ....
「多分、君は僕の事を知っているだろうし、僕も君を知っているだろう。君の周囲で一番暗い顔をしているのが僕だし、僕の周囲で一番悲しい顔をしているのが君だ。僕達は互いを知っている。でも ....
道の真ん中に鍋のようなものが落ちていました
拾い上げると小さなUFOでした
うちの5歳と3歳の男の子が
二日ほどオモチャがわりに
投げたり叩いたりして遊んでいたんですが
....
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