すべてのおすすめ
混雑した電車のなかに放り込まれることに
いつのまにか慣れていた
つり革につかまっていると
さっきみた、階段を落ちていく男のことが
脳裏に浮かぶ
人ごみの中
彼はまだ
生きているだ ....
かきがいを
ねぎと
いっしょに
にて
味噌汁に
したら
ねぎと
かきとが
あわない
メールが
かえって
こない
これは
つまり
いっしょに
えいがを
みにいった ....
言葉が沈黙を奏でる時
お前の歌は止む
人々の叫声は慣れたものだ
・・・今や、お前の心をかすりもしない
この世の全てが矢となってお前に襲いかかっても
やがては暁が貴様を導く ....
ぼくは鯨になって
解体する12月
ザパーンザパーン
虹色の火
あ、誰が 食べた?
(無音)
遠くで白ける地平線
ぼくらは並んで海の際をみてた
容赦なく時が飲まれ ....
血の色をした箱の中には枝があってだな
こう脈々と森のような形をしてみせる
清潔なシーツの上で
脆弱な果実を口にするには
息を殺して白い肢体を
折れ曲がるように重ねるべし
....
生きる事に真剣でいると
やがて、生きている事自体を忘れてしまう
真剣に生きる事は
重要だ
そう思ってる人は
なぜ
重要なんですか?
理由なんてないよ
理由がないけどそうして ....
西日でぬるくなった床に
灰色のハンチング帽を落とす
埃の膜がふんわりと散って
光の白い模様を描く
リュックサックをベッドに抛って
窮屈なコートをハンガーにかけ ....
世界の果てには物語が待っていると思っていた
幼い誤解そのままに生きてきた
物語は僕自身だと知らずに
沢山の街を通ってきたし
最後の列車にものった
季節が変わるのを ....
高い空から
ゆっくりゆられ
ゆっくりゆられ
落ちてきた
ひとひらのゆきのかけらは
頬をひやりと撫でて
消えていく
耳奥のずっとまだ奥の
しぃーんとした
....
アマゾンの絞殺し屋といえば
大蛇アナコンダを思い浮かべるかもしれないが
本当はもっとすごいやつがいる
アマゾンのイチジク
それはジャングルの生態系を支える基幹植物のひとつ
細く弱々しい姿で巨 ....
のぼってゆく坂の上の青い天にもし一朶の白い雲がかがやいているとすれば
近代日本の夜明けを描いた作品のあとがきとして書かれたこの詩をわたしは好まない
坂という使いふるされたイメージとひか ....
夜にざわめく
海原にちいさな風
ひかりを求めて
さかなたちが踊る
爪月のほとりに
熱がつづく
眠りを急いて
夢を強いて
はこばれるすべて
行き来する波
呼吸のやりとり
は ....
雨がやみ
雪になり
枝から径へ
つづく足跡
縄をちぎり
空は帰る
縄は燃える
蒼く 燃える
雪のむこうに
海があり
さまざまな色の火が
流れゆく
....
これから人生を刻むモノ
蒼く澄んですがすがしく存在する
そして世界は君らのものさ
ためらいもなく廻して欲しいのだ
世界を宇宙を
1歳だよね
瞳輝いているね
....
目が痛い
目が痛い
泳いだあとで
目が痛い
見たものは
忘れてきた
脱いだ服は捨ててきた
欲しいものは
手に入れてきた
でも
目が痛い
水を飲んでも
まだ
痛い
....
お前が純粋な魂を持って
この世を渡った事は誰もが知っている
だが余人達はそう受け取らぬ
彼らはその汚れを正当化するために
魂の純粋無垢を信じぬのだ
・・・お前が純粋な魂を ....
心臓が止まったら
私は死んでしまうらしい
動けと思わなくても動くけど
止まるなと思っても止まる時は止まる
私は心臓をコントロールできない
心臓は身体の核
過剰に動くと辛そうに血を送る
....
あれは、夢か現か幻か。
風が強いあの日。
いつもと同じように帰るぼくのイアフォン越しに、
低く掠れた、重低音。
大人の男の声で何かを啜り、飲み込む音を聞いた。
何事かと周りを ....
窓を開け放つと風が発泡する
それも少し前の記憶
目が覚めている領域に
睡魔は
棲みつく
眠ればこっちのものだ
ヒトの器を残して
記憶は更新され
忘れがたきモノ
は
核廃 ....
宇宙飛行士が浮遊する
あてもなく
母船と彼をつなぐ命綱は
へその緒で
きっと彼は赤ん坊
これから
地球へ
これから
誰かに
会いにいくのだ
親父はけっこう自由だ
無いものは金と彼女だけで時間だけはある
幼稚な恋愛ごっこにも疲れてしまったし
Amazonで買ったダンフォーゲルバーグばかりが慰めなのだ
自分を縛 ....
しょくぱんみたい
なんにも塗ってないときは
そっけないぽそぽそです
赤いジャム塗って
どきどきおしゃれでしょ
はらはらオレンジマーマレード
波打つバターは貴婦人風
そこにある ....
私は死んだ
生きていない そして
生きていた頃の夢を見ている
幻を 歩いている
無駄であればしゃべらなければよいのに
しゃべるから
むいみな
ことを
いう
メールが
かえってこず
しんてんがない
どうして生きていこう
道にゃ名前が付いていて
国道1号
県道2号
....
水をお飲みなさい
と
彼女は言った
黄昏の重い扉の手前に立って
指先をしっかり伸ばして
振り返りながら
水をお飲みなさい
と 彼女は言った
この町は
たっぷりの水が流れていく町だ ....
光は弾けて
また、斧となった
お前は涙を伏せて
明日の天候を思っている
俺は憂愁を解き放つために
野原を歩いた
光は弾けて弾けて・・・
矢となって砕けて散った ....
うるわしき小間物店から
訪れし店
品ありて面白し
皿・造花・カバン
今日は雪ちらつき
妻ととも品を選ぶ
火曜日、本を読みたし
詩ができてゆく
昼下がり
枯れ木に残る葉
....
俺という人嫌いは
背中にうっすらと毛が生え
後光が後頭部から発するよう
頭髪の一部が欠落している
その代わりと言っては語弊があるが
人に良く知られた猫好きで
猫さえからかっていれば
人付 ....
夜のインターチェンジは光の花がつらなっているように
僕の孤独にしみわたってくるし
それを限りなくかみしめてきた気がする
つれない過去など捨ててしまったほうが良いのかもしれない
....
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