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あなたのスカートの砂浜で
ずいぶんとうたた寝をしていたみたい
つまさきがもう貝殻のかたち
水平線の両端がせりあがり
網になって太陽をとらえる
その瞬間を見ていたかったの
サンドウィ ....
フカフカ暖かい道草
水の流れる音
フカブカ深呼吸をすれば
私は広がる大きくなる
プカプカ浮いて
丸い天体のような感覚
ブカブカの長靴を履いたような
スポスポ抜ける音
シュポシュポ弾 ....
戦争くらい止めてやんよ
抜けるときの苦労考えて入らない
かなしみに塩をふる
ほんのひとつまみ
朝の光を浴びるとき
雨に濡れたいくつもの言葉が
「うれしい」という言葉に変わる
あなたのえくぼが深くなるとき ....
昔 1万円単位で考えていた俺が
いまは1円単位で考えて暮らしている
どうだデューゼンベリよ
お前の提示した歯止め効果なるものに
俺は屈しない人間なのだよ
デューゼンベ ....
掛け違えたボタンのまま一日過ごすことにする
先生が僕を卑怯者と呼んだ
その名前はおでこに貼りついて
やがて
僕の皮膚になった
月日が過ぎて
周りが誰も気づかなくても
僕の耳には
先生の声が時々聞こえた
先生 僕は先生のよ ....
声がする
崖っぷちに
かろうじて
爪を立て
呼んでいる
誰かを
よるじゅう
求めている
雨に打たれて
傘も持たない
家もない
母もない
優しい思い出も持たない
痩せた猫が
....
つむじから頭を覆うように
根がびっしりと生えている
後悔を繰り返す夢を見ては
少しずつ大きくなっていくので首すじが痛い
いっそのことごっそり
引っこ抜いてしまいたい衝動に駆られるのだけれ ....
混沌とした水が透けるとき
言葉を釣り上げる喜びといったら
あぁ、まだ詩をやめられそうにないよ
私を置いて幸せになっていく
体力なくて三途の川渡れないでいる
日替わらないランチ
よれよれの野球帽をかぶった
一人の男が歩道に立って
車の往来を眺めている
肌寒い初春の朝に
ジャンパーのポケットに突っ込んだ
両の手をもぞもぞさせ ....
水色チューナー
沈んだ馬の呼吸
深くあるいは浅く
わたしは
サボテンのトゲを
いっぽんずつ抜きながら
胸の泉を打ち鳴らす
セッション・ナンバー・ワン
今年はじめて モンシロチョウを見た
まだ畑には雪がかなり積もっていて
道路や地面で アスファルトや地面が
見える所はあるけれど 花は咲いていない
蜜はまだないよ
ひらひらと 春めいた陽射 ....
寝ない子がくまちゃんを寝かしつけている
殺人罪はない
高校の学食で出ていた安上がり
めんつゆとたまねぎ
しょうがやにんにくをひとかけら
煮たせて
コロッケぐつぐつ
たまごをとじてできあがり
コロッケ丼
幸せを感じる
最後の一口まで夢中 ....
みつめる
みつめる
じっとみつめる
そうすると
何かが
語りかけてくる
種を手放したあとの
たんぽぽが
茎に残された
小さな瞳で
私をじっとみつめる
世界には
なんと
....
三十を越えて旅するものは詩人
寒気に絶望を見出すもの
寂しさに震えているのだと
自分を騙して
三十を越えてまだ望んで愚かでいるものは詩人
雪降れば頭振り
雨落ちれば睫毛濡らし
人 ....
緑しげる季節に
ぼくたちが出会うとき
そこへと水がながれ
そこへと水がたまり
そこから水がぬけた
だからだろうか
白昼よりたしかで
暗闇よりくるし ....
鼻からティッシュが離せなくなってしまったのか
哀れだな
もの かなしい
まるで親にはぐれた子像の泣き声
パオー パオー
これと言った朝の挨拶もなく適当に休憩室の椅子に座る面 ....
先の解散総選挙で
ぼくらは民主党の体たらくに失望し
再び自民党と公明党の連立政権を選んだ
その政権を掌握したのは安倍晋三氏だ
彼の推進するアベノミクスと呼ばれる
デフレ脱却戦略は経済界は ....
小さな砂漠で少女Bはドメガザウルスに噛
まれ目の前が灰になりました。痛みより暗
くなるのがこわかった。近くの川で魚たち
は少女Bの心をチラチラ見ている。今日は
どこへも帰らない。背骨よりまっす ....
薄汚れた路地を歩いていた、時間は判らず、空は明方のような薄暗さをもう数時間は保っているように思えた、それはフィルムのように誰かの手が届く中空に張り付けられてるのかもしれない、でもいったい何に? ....
井の頭の夜に
ラブホテルがひかっている
いのちのかなでるはかないワルツ
塵が山になり
山はまた塵になる
井の頭の夜
黄色くかがやくラブホテル
木の ....
ボタンがとれたシャツやズボンがある
もう何年もそのままほったらかし
衣替えの季節になると
そういえばといって結局ほったらかし
ただ今日はなんだかムズムズして
針に糸を通す
ボタンをつけ ....
ショッピングセンターの駐車場でカレーパンと牛乳でお昼を済ました
なかなか家に帰れない
僕の家って本当は彼処じゃ無いんじゃあないのかなんてねときおり思うんだ
誰も待ってないし読まない新 ....
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