すべてのおすすめ
百均で買ってきた
ミニチュアの黒いうさぎは
手のひらに載せて
選りすぐろうにも
どれもみな
哀しくなるほど同じ顔
同じ姿勢同じ表情
どうしてこんなに正確に
大量生産できるのか
まるで ....
夜をむかえるのと
朝をむかえるのは
どうちがうだろう

うえになるのと
したになるのでは
愛するのと
愛されるのでは
生きてくというのと
死んでくというのは

どうちがうだろ ....
ミサイルは
花のうえをとんで
どっかいった

あぶないから
線の内がわをあるこう
くるまが、ほらこわいよ
というと
花がはじめて
こわい
といった

ミサイルも
 ....
朝にはりついた夜はかわいて
とかげみたいにちいさく息をしていた
バターひとかけら食べさせてやる
もうおそいのだ、 外は朝で
朝がきたからにはまた夜まで待たなければならないし
夜がきてしま ....
新月の子時。

広大な森林の奥深くに
闇を切り裂き閃光が走り雷鳴が轟く
それを受けた樹木が炎をあげ
火は連鎖的に燃え広がり山が焼き尽くされる

それは。



神々が手をかざし  ....
自分で思っているよりずっと
いい人じゃない
なのになんで
いい人のふりしてんだ?
まるで新手の詐欺だこりゃ
優しくもない
友達思いでもない
ふいに馴れ合いが耐えられなくなり
見棄てる
 ....
はじめに くらやみがあって
(ここまでくるのにながい夜をくぐってきた
一枚いちまい重ねられていく
生まれるまえは
まったくの やみだったと
うすぼんやりとした 
陽だまりの まえにすわって ....
とつぜん雲が現れる
泣けば楽になると傍らで誰かがいう
雨が降りはじめる
わが子を抱きしめていた腕がするり
ほどけてだらしなく砂を掴んだ
かなしみに浸ることはかんたんで
すべてを捨てる覚 ....
やさしいくまは
なんにも食べずに
やせている
かつてつややかだった毛並みは
ぼうぼうにとがって
やさしいくまは
そのうちひとかたまりの茶色になって

ちょうどきのうの晩ふきあれた強 ....
ため池は空をうつすが
空はため池をうつさない

涙と呼ぶには
あまりにもふかい緑色のなかを
どこまでもどこまでも進んでいく
夜、よるが終って朝がくる
来た、朝がきて、光は

体のかたちに心を整えるが
ほんとうは心のかたちにからだを沿わせたい
紺色のクローゼットとか壁の白とかも、
でも本当にしたってそんな ....
夜空でフラミンゴが歌いながら
右足を差し出すとき
月影は大地をそっと染めながら
ガラパゴスウミガメは
まるで天球を月が
動く速さでゆったり
未来へと歩みを確かめる

  *

夢の ....
遠い未来には核子も崩壊するという

銀河の消滅 物質の終わり

永い永い演算を経て
宇宙は再びたどりつく
自らという うつくしい解に
この風を知っている
そんな気がするのは
夏を生き延びた生き物たちすべてが
その手をつないでいるからかもしれない

地球のどこかで生まれて
地球を何億回も旅をして
悲しみの涙を流す人のほほ ....
一昨日からペンギンのぬいぐるみの名前を考えている。私はペン助はどうかと言うのに彼は首を縦に振らない。じゃあなんてつけるのって聞くと黙りこむから、私はペン助と呼びつづけている。ペン助をもふりたい。ずいぶ ....   把手こそついていたが
  その壁は 扉ではなかった
  今のわたしにはそれがわかる
  たわわな果実のように 美しい 直方体の
  寂寥だけが 向こう側の 壁際に置かれている

 ....
       ー年を取るとはこういうことか7ー

若者よ ズボンをはくとき
ベッドに腰掛けなくても履けるか

家中の者が畳の上で生活していた頃から
立って履くのが常だった
布団の上で寝転 ....
一人称についての
ダイアログをスキップして
夕日を抱けば恋をした
海で拾う貝殻に
耳を当てるたび頑なな自分を
否定した
ひりひりした
砂で顔を洗えば
いくつもの化粧は落ちていっ ....
寝息から雨だれまで
すべて世界はきみのもの
知らないということが
あなたの世界を広くする
知るための手順は
あなたの水がめをみたしてなお深くする
あなたは覗くつもりで水がめを倒してしま ....
痛い痛いと泣きながら
ひたすら和らげようと
体内に入り込んだ異物を
被膜で包みこむ

吐き出すことができないので
長い年月をかけて
耐えぬき
堪えぬいた苦痛を
結晶にする
海の底の ....
語れ、あなたも
最後には死ぬ者として
あなたの語りたいことを語れ

語れ
しかし自らを否定するな
されど他者を矮小化するな

あなたの語りたいことにも
また意味を与えよ
それに陰り ....
戦争を知らない世代の私にとって
原体験は高校1年の夏休み、先輩から渡された一冊の文庫本だった。
原民喜著「夏の花」
爆心地近くに居て奇跡的に生き延びた彼は
五感のすべてに焼き付いた惨状を克明に ....
昆虫採集の一団が
帰ってきた
今日は夏休み自然教室

予定の時間をはるかに過ぎ
バッタみたいに跳ねて
バスから次々おりてくる子ども達
汗だくの引率者が言うには
みんなそれぞれお目当ての ....
  山道の草木を横切る
  ギンヤンマの蒼い複眼に
  私たちの過去が沈んでおり
  どうやら今も放熱を続けている
  遠く 手放してしまったものも
  未だ近く 触れられるものも
 ....
気持はいつも
うち側へはじけたから
つまらない奴だと言われていた

たしかにわたしは
つまらぬ女で
するすると全部抜けていってしまうのだ
やって来て 去っていく

いくつもの時間 ....
ぼんやりとニュースを眺める
オナニーを終えて暇だからである
ニュースは、事件と事故がばかり放送する
あとは天気か
つげ義春の漫画に出てくる朝鮮人の李さんは鳥語が話せるが
それでも鳥は脳が小さ ....
兄が建てつけの悪い窓を開けると
光がよいしょ、と部屋に入ってくる
光は物珍しげに
部屋の中を見渡して言う
「ずいぶんおかしな所に住んでるね
 一日中しめきって
 じめじめしてるし、かびくさ ....
ほんと参った てこずって迷って送ってきた この人生
捨てる神あれば 踏んづける神もあった
前髪は後退し トイレの紙にことかいたこともあった
結局最後まで 望むように認められることはなかったよ
 ....
ゆく道には死がしきつめられており
きた道にもまた同様にある
足元をちょっと切りぬいて四つに割り
オーブンにいれて温める
角の溶けたところをみてとりだして
塩と蜜とで齧ってみれば
なんの ....
  わたしは座る
  青空がゆれている
  かなしいという言葉がなぜか
  小さな虫みたいに空気をうめていく


  なつかしい歌を思いだして
  気持ちだけが静かになっていく
 ....
まーつんさんの自由詩おすすめリスト(3041)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ベンジャミンバニー- Lucy自由詩22*16-3-26
ちがう- はるな自由詩516-2-25
ミサイル- はるな自由詩716-2-8
バター- はるな自由詩916-1-17
焚き火- HAL自由詩6+*16-1-10
友達思い- Lucy自由詩8*16-1-2
夜の子- 光冨郁埜自由詩23*15-12-20
みちのり- かんな自由詩10*15-10-23
やさしいくま- はるな自由詩515-10-2
緑色- はるな自由詩615-10-2
きてひかりは- はるな自由詩615-9-30
ちょうど動物園の夜空で- りゅうの ...自由詩18*15-9-24
うつくしい解- 吉岡孝次自由詩115-9-23
夏越しの約束- そらの珊 ...自由詩14*15-9-23
名づく/即興ゴルコンダ(仮)投稿.74- こうだた ...自由詩8*15-9-23
把手- 草野春心自由詩515-9-22
物を両手には持たないで- イナエ自由詩21*15-9-22
16歳の夏休み- かんな自由詩9*15-9-20
---- はるな自由詩315-9-9
宇宙の異物- Lucy自由詩8*15-8-31
語れ- 一 二自由詩415-8-24
夏の花- Lucy自由詩13*15-8-8
夏休み- Lucy自由詩16*15-8-6
過去- 草野春心自由詩415-7-26
ちりぬるを- はるな自由詩715-7-25
鳥とテレビ- 馬野ミキ自由詩4*15-7-21
変奏曲- やまうち ...自由詩915-7-16
What_a_wonderful_world- 馬野ミキ自由詩5*15-7-16
正夢- はるな自由詩415-7-14
青空- 草野春心自由詩615-7-12

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