すべてのおすすめ
あなたはまだ波をしらない
もみじをふくらましたような幸福な手のひら
でもそのうちにわかるようになる
あなたのなかにも潮があって
みちたりひいたり するのを
そうしてそれが
あなたのから ....
アパートの一室に
紳士が帰宅する
革靴を投げ捨てると
ガポッと悲しい音がして
玄関に落下する
男は風呂場の蛇口を捻る
じょぼじょぼと
悲しみがあふれ出し
すぐに浴槽はいっぱいに
そこ ....
  疾うの昔に
  灯りは消されてしまっていたが
  {ルビ空=そら}の部屋に、青さだけ残っている
  それ以外はみな どこかへいってしまった
  わたしは 幾つか咳をこぼす
  そ ....
肩を落として
足を引きずるようにして
のろのろだらだら歩いている
一人ぼっちの少年
どうした
なにがあった?
学校で辛い目に会ったかい
家に帰りたくないわけでもある?

仲良しの友達 ....
五月の風の透明さ
雨上がりの石畳のにおい
雪の朝の静寂
足元をさらう波の清廉さ
出発前夜の胸のざわめき
日曜午後のあきらめにも似た安らかさ
わからなすぎる夜の身もだえ
泳いだ後の満たされ ....
飴玉
また噛み砕いちゃった
我慢できずに
ばらばらの気持ち
ゆっくり
舐めたらいいのに
こういうときは
せっかちだから
噛み砕いちゃう
少しでもあなたの気持ちをと
少し時間がたてば ....
一人前 たまご三個は使いたい
これは食べ盛り男子向きなのだ
たまごを割ってボウルに入れ
醤油をたっぷり入れる
過ぎない程度に良く混ぜる
どんぶり飯に乗せて食べるのだから
しょっぱいくらいが ....
おとうさん
あなたの遺した杖がある

この杖をつき
生まれ故郷の野山を散歩するのが
最後の楽しみだった
歩くことができなくなってからも
ふるさとの山の桜を見に行くことが
最後の希み ....
「ほんとうは何処にある?」
探しても見つからない
探し続けるためには
生きねばならない
だから仕事につき
いつしか妻をめとり
まもなく子が産まれ
ようやく家を借り
中古車を譲り受け
 ....
バスの座席に身を沈めると
自分の居場所を見つけた気がした

乗客は疎ら
誰もが無言で
窓の外を見つめている

赤いテールランプの川
灰色のまま濃くなる空に
星のように瞬いてとび去る
 ....
     まっしろなカップに
     夜が満ちる
     からっぽなわたしは
     真っ暗な部屋で
     夜を見つめてすごす
     安堵のなか
     ごくり ....
昼過ぎに起きて洗濯物を廻す
ベランダに出てみればまるで春みたいにいい天気じゃないか
家にいるのはもったいない

ネットで息子の耳鼻科を検索する
下敷きを無くしたらしいから買いに行ってやらなけ ....
  長い雨でたわんだ箱に注がれ
  わたしたちの影は混合される
  飛沫は獰猛なひかりを二割ほどふくみ
  素っ気ない白衣などに 付着する 未練がましく
  そして だれもが わたした ....
灰色の道の上に
ひとつの疑問が落ちていた
ずいぶん昔 この胸に生まれ
しなやかに若木のように育ち
そして出て行った
いつか答えを見つけるのだと
朝の光が包む白い道を
振り向くこともしない ....
死ぬ。
という言葉は重たいので書きたくない
書いているのは
そろそろ自由にしてあげたいから
それほどに今は
定義することに困惑している

うつ病の母が書をしたためている
私が幼い頃 ....
私には見えた

あなたが笑うたび
唇の端から
ちろちろ見え隠れする
赤い瞳の小さなヘビ

あなたがしゃべると
目の奥をよこぎっていく
緑色した胴体のヘビ

あなたがふりかえる時
 ....
海は優しい
もちろん
それだけではないことを
たくさんの人が知っている
海は荒れ狂う
そんな日は
早々に寝てしまうだけ
海鳴りを子守唄にして

たどりついた
ふるさとの
今朝の海 ....
桃から生まれてないんだ無理をするな 夜明け
繰り返される 割れ を
完璧なものにするために
うしろむきにとぶ

じゃあじゃあ流れつづける時間
それ わたしのだよ
ひねる うねる たおれる
それ

音よりさきに
 ....
わるいことをして逃げているので見つかりしだい冷たいようなところへぶちこまれるけど好きなひとがいるので気にしない
似たような境遇を描いた絵や歌や小説がたくさんあるので迷うことはないし自由だ。わたし ....
キョンシーのおでこに差し押さえの札 何をしても悲しい
悲しすぎて何も手につかない
俺はろくでなし
悲しむために目を覚まし
悲しみながらパンを食べ
枕を濡らして寝てしまう
いつのまにか
一匹の犬になっている
明後日の方角に ....
  さむい納屋のなかで 菫色の図形が
  次第に数を増していく 害のない菌のように
  いつしか 石塀から剥がれおちた 西陽のつくるあなたの影
  それは いつまでも 母屋の外に置かれた ....
独り 楽しむ と記し
独楽(コマ) と読む

独り楽しむためには
独りで己を支えなければならない
独りで支えるためには
日々 回り続けなければならない

そして回り続けるためには
己 ....
西の山に陽が近づいて
1日が終わろうとしていた
男は川面すれすれに延ばしていた竿をあげ
帰り支度を始めた
ゴカイを川に返し 椅子をたたむ
通りがかりの人が声を掛ける
 「連れましたかね」
 ....
やまいだれの多い日記に鍵をかける 青い扉の向こうに
雪原が広がっている
かすかなノイズ
そのなかに紛れるように
一頭の白い馬
あれはあなたが放した淋しい夢だ


指で触れて
夢だと知りながら
その長い首を抱きしめる ....
卵と牛乳
砂糖を入れて
シュコシュコかきまぜ
食パン浸す
フライパンにマーガリンを溶かし
焼いたらシンプル出来上がり

小さな頃に初めた食べた
異国の香りは
本物ではないけれど
う ....
みどりを選ぶつもりが赤い服を着ている
たいていは朝がくるまで眠りにつけず
日を高くしてまぶたが垂れる
走ってゆくつもりが
いまだにはだしを気にしてかくれている

さまざまのいきぐるしさ ....
漢字の書き取りをしながら息子が大粒のなみだをぽろぽろとこぼしている
耳という字を書いていた
どうしたんだ?と聞いたが俺には言わないらしい
その後スマブラをしたんだけど俺の勝ちがちょっと続いたら
 ....
まーつんさんの自由詩おすすめリスト(3041)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- はるな自由詩515-3-12
悲しみ紳士- やまうち ...自由詩2*15-3-10
青い部屋- 草野春心自由詩315-3-8
うつむく背中- Lucy自由詩14*15-3-7
崇高なもの- やまうち ...自由詩615-3-5
飴玉- 灰泥軽茶自由詩615-3-4
親父とわたしと息子- ただのみ ...自由詩25*15-3-4
まほうの杖- Lucy自由詩12*15-3-4
HONTOU- やまうち ...自由詩5*15-3-4
夕暮れのバス- Lucy自由詩14*15-3-3
月なしの夜に- 石田とわ自由詩20*15-3-3
春の小旅行- 馬野ミキ自由詩7*15-3-2
憐憫- 草野春心自由詩515-3-1
灰色の道- ただのみ ...自由詩24*15-2-28
いたい。- かんな自由詩5*15-2-26
Medusa- Lucy自由詩12*15-2-25
さいはて- そらの珊 ...自由詩21+*15-2-25
桃から生まれてないんだ無理をするな- 北大路京 ...自由詩815-2-24
割れ- はるな自由詩615-2-23
わるいこと- はるな自由詩415-2-23
キョンシーのおでこに差し押さえの札- 北大路京 ...自由詩215-2-23
SO_SAD_SO_SAD- やまうち ...自由詩415-2-22
- 草野春心自由詩415-2-22
独楽- ただのみ ...自由詩18*15-2-21
平和を釣る- イナエ自由詩16*15-2-20
やまいだれの多い日記に鍵をかける- 北大路京 ...自由詩315-2-19
白い馬(あるいは青い扉)- 石瀬琳々自由詩16*15-2-19
フレンチトースト- 灰泥軽茶自由詩1015-2-18
いきぐるしさ- はるな自由詩415-2-18
死にたいと言うな_助けてといえ- 馬野ミキ自由詩27+15-2-18

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