すべてのおすすめ
  生きている老人と
  死んでいる老人のあいだに
  いくつかの指がならんでいる
  老若男女あらゆる者から{ルビ捥=も}がれてきた
  それらはまるで枕木のようなのだ ....
かつて語る事ができた人間は唯一人だった。それは『私』という名で呼ばれた。そしてこの『私』が消え去った後、『君』や『あなた』が現れた。こうして人はいなくなった。

今、この世界で新たな語り部が現れる ....
今日(2007/1/7.Sun)私が私の友人を見つけたので、私はとても幸せです。
彼らは、私の頭の中にいます。
私は、あなたもそうであるように醜い(でも構わない)原因です。
我々は、我々の ....
「白蓮」

文化祭で地獄の迷路みたいなのつくってさ
(つまりお化け屋敷ね)お化けの格好してク
ラスメートのF君とセックスした帰りにコ
ンビニの前でペットボトルの水をのんで別
れた。クラスメ ....
  テーブルの隅に重ねた手紙も
  椅子の背に掛けたタオルも
  乱されてはいなかったけれど
  さっきまでここに猿がいたことはわかった
  茶と金の間のような色合いの体毛は
  一 ....
  ともあれ私のなかに
  これだけの鼠がいるのだから
  とうぜんあなたのなかにも棲んでいるはず
  血液の湿り気を好み{ルビ腑=はらわた}の肉を噛みつつ
  身体の{ルビ常夜=とこ ....
  磨かれた床に映りこむ
  月が清潔すぎるからと言って
  あなたはスリッパを履いたのだ
  けれどもいつもと変わらぬそぶりで
  私を抱きしめてくれますか
  どうか抱きしめてい ....
突然窓から入って来たかと思うと
開きっぱなしの聖書を勝手にパラパラめくり
挨拶もなしに出て行った
――相変わらずだな
きっと満開のニセアカシアの間を抜けて来たのだろう
すると今頃は下の公園辺 ....
雨の日だけ訪れるひとがいる
水を滴らせながら、入れてもらっていいかな、と
私は玄関を大きく開け
タオルとホットミルクを渡す

他愛無い話をぽつりぽつり
このひとは愚痴や怒りを表さない
た ....
  葉書に書かれるまでは
  それらをたしかに覚えていた
  あなたを抱きしめた秋の夜更け
  蹴って散らした枯れ葉の響き



  葉書に書かれるまでは
  私たちは本当に私 ....
  剥かれた豆の
  殆どは椀に収まったが
  僅かながら溢れてしまう
  階下から聞こえてくる物音は
  すべて嘘だと私にはわかったが
  目の前で語られていたならどうだろう

 ....
  一行の文を
  今しがた、私は読み終えた
  それでもテーブルについているのは
  私のほかに誰もいない、そして
  私はこのまま待つのだろう
  青空のせまいところに
  詰 ....
大事だから
というと
壊そうね
とかえってきた
ちいさい呪文
足首のシール
大事だから
壊そうね
というと
それもそうね
とかえってきた
そもそものはじめから
すべて諦めた ....
<矛盾>
あなたを殺してしまいたい
でも
幸せにもなってほしいよ。





<矛盾なき矛盾>
本当に大切なものが
なすすべもなく消え去った時
もう残りの人生が余生でしかないと ....
ことがら は 昨日の記憶

そばがら は 今夜の枕のなかで

ひとがら を 朝のヒカリで描きこむ

うまれたての雛のあたまに
残された
一片の から

どこからと問うこともせず
 ....
初夏の夕暮れ

見舞いに来た僕は君と歩く
五階の病室から一階の売店まで
五階のエレベーターホールまで
病室から二〇メートルほど
エレベーターに二人で乗る
乗るときも手は離さない
三五年 ....
寝苦しい
東京の夜
ビルの明かりと
かなしい下水の川の唸り

すべての睡眠を放棄して
月を見上げにベランダに出たけれど
今はたてものの壁に隠れ
なにも見えない時間だった


くち ....
女を待つ雨が速く落ちたり遅く落ちたり 妻の首にスイッチをつける
昼間はAに
夜はBに
旅行に行くときはCに
切り替える

子供の首にスイッチをつける
勉強をするときはAに
遊ぶ時はBに
ウサギを追う時にはCに

政治 ....
愛して欲しいと嘆く
私は淋しい薔薇の花
きっと嫉妬で燃えたぎる
炎のような黄色い薔薇

本当は清楚にたたずむ
白い薔薇になりたかった
やわらかくはにかむ
ピンクの薔薇の花でもいい

 ....
ドイツ農民戦争では17万人が
30年戦争では400万人が
フランス革命では489万人が
第一次世界大戦では2600万人が
第二次世界大戦では5300万人が
朝鮮戦争では300万人が
ベ ....
今年友達になった人が
フウセン蔓の種をくれた
うちの庭に咲いたの
私が種を採ったのだから
春になったら撒いてねと言った

フウセン蔓の花というものを
私は見たことが無い
二十年も前に
 ....
 
風呂で屁をこいでみた

すべてからの自由を約束する泡が破裂する

諸君! 解放だ! 解放だ!!



 
  桜の葉を胸に抱いて
  墨色の風は流れていく
  女に似た雨の匂いが 岩間にひそむ苔を洗う
  うつむくひとの唇から 知らぬ間にすべり落ちた
  わたしの名をだれが忘れずにいられる ....
なにひとつ
ただしくはなかった
空白をうめるようにする
女のからだでは

ただしくはなかったかもしれない
すがるように言葉を編むこと
空を濁らせる 嘘を吐くこと
つめたい気持ちに線 ....
才能が切れたので
買いに行った
いつもより高いのを
手にとって見てると
店主が苦笑いする
背伸びはよしな
いつものを買って帰る

その日の夜 
ボクが偽物と見破った人たちが
たいま ....
無数の人間が小説を書き

無数の人間が詩を書いている

誰もが自分を知って欲しくて

誰もが自分自身を叫んでいる

でも、その自分というのは何だろうか

君はテレビ ....
この世とあの世を隔てる川
その川の向こうには案内所があって
そこには一台のはかりが置かれている

川を渡ってきた人は誰もが素裸で口もきけないから 
一人ずつ網羅に手をひかれてそのはかりにのる ....
沸騰させた水が
マグカップの中で
常温を目指している

まだ
ひりつく
くちびるに
おそらくとても
優しく
同化していくことだろう

情熱だとか
とがりだとか
叫びだとか
 ....
断片を思い出しては吐息が悲鳴を上げる
痛みの記憶ばかりが鮮やかに焼き付いて
彼岸花に託せば常世に流してくれるだろうか
けれどかなしみで形作られた私もまた消えるだろう

つまりあなたが愛してい ....
まーつんさんの自由詩おすすめリスト(3041)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
枕木- 草野春心自由詩314-6-11
ーー私ーー- yamadahifumi自由詩3*14-6-11
記憶- はるな自由詩214-6-11
いくつかの散文- 左屋百色自由詩7*14-6-10
猿のいた部屋- 草野春心自由詩614-6-9
鼠たちの声- 草野春心自由詩4*14-6-8
スリッパ- 草野春心自由詩414-6-8
旧友- ただのみ ...自由詩30*14-6-8
「雨ごい」- 桐ヶ谷忍自由詩20*14-6-8
葉書- 草野春心自由詩214-6-7
剥かれた豆- 草野春心自由詩314-6-7
待つ- 草野春心自由詩314-6-7
箱のなかで- はるな自由詩214-6-7
矛盾_/_矛盾なき矛盾- クナリ自由詩19*14-6-6
から- そらの珊 ...自由詩26*14-6-5
夕暮れの病院- ……とあ ...自由詩11*14-6-4
TOKYO- 砦希自由詩514-6-3
女を待つ雨が速く落ちたり遅く落ちたり- 北大路京 ...自由詩914-6-3
__スイッチ- アンドリ ...自由詩314-6-3
私は美しい薔薇の花- 未有花自由詩25*14-6-3
_ホモ・サピエンス- アンドリ ...自由詩214-6-3
ふうせんかずら- Lucy自由詩20*14-6-1
こく- 殿上 童自由詩18*14-6-1
うつろい- 草野春心自由詩714-6-1
過去- はるな自由詩1214-6-1
_買い物- アンドリ ...自由詩414-5-31
「君」を捨てたまえ- yamadahifumi自由詩2+14-5-31
_はかり- アンドリ ...自由詩414-5-30
常温- そらの珊 ...自由詩23*14-5-30
「痛みのコラージュ」- 桐ヶ谷忍自由詩12+*14-5-29

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