夕日なんて見たくない
きみは言う
紅く
どこまでも紅く
終わってゆくものなんて
透明になんてなりたくない
ぼくは思う
歓びは
柔らか ....
春光に
匂う
息をつめ
畦道をゆく
(ただのいきもの
(ただのいきもの。ここでは。
匂う
緑、
汗、
夢が
....
風を数えることができない
今私にぶつかった
私の髪をさらっていった
風を色分けることができない
だれかの悲しみに
順列をつけることができない
少し待ってくださいと
目をふせる人をフォ ....
しんに冷血な誰かは
会話がやまないよう
努めて社交的
落ち度を見せたくなくて
瞬時に笑顔をとり繕う
しんに冷血なひとは
振り返らない
臨機応変に
言葉を発する技 ....
君がいないと イライラする
一緒にいると ハラハラする
君がいないと 心配が絶えない
一緒にいると 心労が絶えない
君がいないと ソワソワする
一緒にいると ムカムカする
君が ....
僕が消えればよかったんだ
残っていたものは何もなかったんだから
それなのに
ちょっと肩が触れ合った
君とのことに希望を見いだし
僕の生きる理由だと思い込もうとした
結局、君を巻き込 ....
きみと歩く
この細い並木道
きみが
春風だから
ぼくは飛んでゆくよ
くだらない
愛の歌だけ詰めた
おなかをかかえて笑うよ
....
その日の記録。
宮城県沿岸部某市内,内陸部にある職場にいた。
ちょうど子供らは午前中で解散。仕事区切りをねぎらう昼食会の担当になっていたので,予約してあった菓子と飲み物を店に受け取りに行っ ....
くだんの事を
耳にしたことは
あろうか
人に牛と書いて
件
凶事の前兆に
生まれ
その集結と共に
死ぬという
件とは
人の身と牛の頭
又はその反対とも
伝えられ
....
泣いちゃだめ
いつもいつもそう想ってきた
泣いちゃだめ
そう想うほど涙はわいてきた
ひとりにならなきゃいけない
泣いちゃだめ
弱くあってはいけないと
泣くことを自分に禁じたいのに ....
....
初めて空を飛んだ日
私に帰る場所はなかった
指示をくれる人もいなければ
計器も灯台もなかった
頼れるのは私だけ
飛行機が
機械の身体になって
両腕よりも遥かに長い翼で
私を空へと運 ....
高校生活のころ
湿気高い、と書く癖で
わたしの詩だと読みあてた人は
乾というキザなネームが合わなくておかしいと笑う
貴方には才能があります
がんばってください
一晩中ふるえてか ....
疲れたら
もう
眠ったらいい
重い荷物を
置いてくればいい
うす明るい
夢の中に
行こう
夢の中に
沈めてしまおう
....
ひかりを見ただけなのに
もう冬でも春でもなくて
春に近い夏に通うようだ
胸が弾かれたようになる
嫉妬や失望の時みたいに
胸が弾かれたようになる
ひかりを見た ....
僕はどうやら頭が狂ってしまったようだ
みんなと飲んで騒いでても全然楽しくない
女の子とふたりでいても全然ときめかない
僕はどうやら頭が狂ってしまったようだ
この世の全てに何も感 ....
致命傷
バラバラに散らばった
透明な欠片たち
振り返らないキミの背中が
歪んで見えるよ
臆病な僕は
ただ立ち尽くすばかり
時がキミを過去にしていくこと
今から怖れている ....
ミーちゃん
雨はどうして降るのかな
雲や水蒸気のはなし
じゃなくて
ヒトが泣くからじゃないか
ってわたしは病気だから
そんなことを思ってしまう
ミーちゃん
水は将来 高価なものにな ....
雪がこんこんと降り続いた次の日は
まだ夜が明け切らない早朝から
トラクターのエンジン音が響く
凍てついた大気では
空に昇る煙も、どこか力無い
そんな極寒の中で
現役を引退した男たちが
除 ....
雨の降っている朝だった
雷が近くでうなっていた
ときどき地がふるえ
木がゆるゆる揺れ
小学生が嬉しそうに道をいく
わたしはゆううつだったが
彼らを真似て
ステップを踏みながら歩いてみた
....
彼女が一生懸命話そうとしているのに
その話すべてを受け入れるほどの体力?元気?こころ?気持ち?がなかった
イラッとして自棄になり破壊したくなるのだった
破壊したらどうなるのか
借金まみれのまま ....
意識を下方修正する
受け止めきれない諦めを海に投げ捨てて
優しさのような白波を蹴破った
どんなに叫んでも
摘み取られたらお仕舞いね
見苦しいから、見てみぬふり決め込んで
....
{画像=110425205426.jpg}
*
あの日
とおく過ぎ去ったあの日
想い出はいまもあるのかな
あなたの胸に
*
あの日
苦しくなるくらいまで ....
わがままだったな
大切にするという意味を
取り違えてたな
もう一度はないけど
もう一度
わたしの歩き方
治してみる
深呼吸して
見知らぬ誰かの刃を使って
見知らぬ誰かを傷つける
それは強さではない
邪悪とも言ってやれない
阿呆というのだ
自分自身の刃というものは ....
嗚呼私がもっと馬鹿で
あなたの云うことをそのまま信じていたら
嗚呼もしも私がもっと無邪気に
あなたとの幸せをまっすぐに夢見ていられたら
そんなに子どもじゃないのよ
そんなに可愛くない ....
開け放たれた 窓を 飛び出せば
どれみふあ空のかなたどちらさまでしょうか
わすれがたみということの
わずかないたみを もつものです
聞きかじりのリアリティに
意義をとなえる あたしと
....
くさをはむ
くろうしが
いきているよと
いまみてる
わたしもみてる
くろうしが
けさ
いっとうたりない
二次元の向こうから
ひたひたと
伝わってくるものを
感じる
4月のはじめ
毎月更新される
華やかな写真の中より
客船と共に
モノクロの横顔と
長身のスーツ姿が
一致 ....
僕のキボウたちよ
そんなに僕の周りを飛び交うな
僕には影が付き添っているのだ
君らの素敵な舞いに
僕は同調することができない
僕の小さなキボウたちよ
そんなにはしゃいでいるな
君 ....
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