道路工夫が道を掘る
アスファルトの下の土
道路工夫は土を掘る
それは電話ケーブル施設の為
しかし垂らすのだ、埋設するのでなく
ずっと掘る
ずっと掘り進む
1年後に文明の誕生
2年後に人 ....
ピキは犬ではないのかもしれない
犬だと思ってドッグフードまであげていたのに
買ってきた犬図鑑に載っているどの犬とも
その形状は一致しない
図鑑の犬はすべて四本足なのに
ピキは六本 ....
きょう、季節の帳簿は冬に逆もどり
北風がふき 雪が
山のほうからちらちら飛んできて
冬のいかつい手が コツコツと
貯めてきた春の貯金を
ごっそり帳簿からかっさらった
開きはじめた菜の花も ....
嘘をついて 有り金掴み
遠く会いたい人の街へ
他人の袖にすがろうって魂胆
4日待って会えた
3日目 公衆電話は留守だと云ってる
死神の色がする 無臭世界
目前に魚類の見せ小屋
....
ぼくはぼくのことをかくとウソっぽくなるから
きみのことをかこうとおもうんだけど
きみはかんぺきすぎてやっぱりウソっぽくなるきがする
けっきょくどこのだれでもないひとのはなしがいい
....
甘いからいやだなんて言わないで
2人分のカフェオレ
ことこと牛乳の
香りが満ちてくる
少しあわただしかったのは
冬と春の交差点にいたから
君の私の言い分を溶かして
飲もう一緒 ....
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*
夢を見ていたんだ。
そろそろ目を覚まして
朝の支度を始めたらどうだい。
*
どこかで子どもを叱る母親の声がする。
*
....
赤い毛糸のような歴史の先端で
ストローに口をつけて
永い終わりが始まった
息を吹き込んでそっと膨らませたビッグバン
洗濯物が揺れる小さな緑の庭で
生まれては弾けるように消える
幾つものシャ ....
枕元をつつく 小さな唄は
屋根に注がれる 滴の仕業で
霞んでいく内側は
靄の色に染まっていた
劣情の欠片はハンマーで押しつぶし
青年の思い出は埃を払って棚へ
綺麗に整頓していれば
....
ペルー産のルビー求めて外国産ピル飲んでビル街越してナバロンからアバロンヒル越してバビロンまでビローンとひとッ飛びするワイドな足どりワイドなニッカポッカ似合うワールドワイドな鳶っぷりポッカポカのポカリス ....
リビドーのリピートをアオりエレクトさせるエレクトリックオーラルだオーロラで映し出すエレクトラグライドのクラウド達の苦楽クラックよりもコカインが股間の濡れ起ちには役立つと知ってる俺達のヤク断ちにはまず風 ....
広東の狂ったホンカン腐ったポンカン投げつけられてカンカンに怒ってポン引きのオッサンに引鉄引いちまって後に引けなくなって焦ってるポリ公ったらポリバケツ漁って浅ましく明後日の朝飯ゲットしてる中華ゲットーの ....
木馬が回転する荒野
芝生の丈は坊やの前髪
風が吹いても揺れやしない
朝の光を忘れた頃に
夕暮れ、赤い日が落ちる
白いタテガミ、回転木馬、揺れぬ緑の草の上
空から降るのは億千の星の粒とか ....
男は単純にうそをつく
あなたは人にうそをつかないため
自分にうそをついてしまう ....
ちょっと 宇宙まで
行ってきました
地球の生活
苦しかったから
いっぱい呼吸をして
きました
ついでに 月に
寄って きたのさ
やっぱり うさぎは
一匹いたよ
....
灰褐色の卵
縮む影
剥き出しの塊
公園の前の虹
あの花の名残
ノイズの音像
真実と虚偽
紅い唇
温い体温
緩やかな上昇
貫く手
又は
あの時
子供の手を引く母親
....
ふと目覚めた枕もとに
思い出がきていた
いつなのか
だれのものなのか
わからないのだけれど
波の音が聞こえる
思い出の持ち主がいないので
尋ねることもできず
わたし ....
雨が降っても
雪が降っても
嵐になっても
地震に揺れ動いても
戦火に焼かれても
津波に侵されても
ただ
そのままの姿で
大地は そこに
ある
そして
時がたち ....
どこまでも続こうとする坂道
喘ぎながら
繰り返される独り言のような呪文
聞きながら
やみくもにしがみついたあなたの背中
眠ったふりしながら
安いおしろいに混じった汗の匂い
嗅 ....
螺旋
自由を我らに
糊のごとく
血は青ざめて
はりつきしたたりつつ
プウとひと鳴りする
我らの鼻孔
棒のような腕を
這ってゆく物ら
朗笑
えがく
螺旋 ....
うちにうりぼうがきた
祖父が猟師から安値で買ってきた
うりぼうはかわいくて
姉と私はこっそり
うり うり と呼んでは
かわいがっていた
うりぼうは決して私たちの
声に喜びはしなか ....
また会えるからさびしくなる
花粉のせいで涙めになる
振りむいて手をあげる
はなれてゆく
みえなくなる
歩きだすしかなくなる
花粉のせいで涙めになる
また会える ....
チャイナから阿片中毒のターンテーブリスト呼んじゃいなブリストル経由でやって来た眠れる獅子は四肢痺れたまま決して罌粟なんてヤってねぇヨっつって痙攣したまんま曼荼羅絵皿をスピンすっぴんだと顔面凶器のガ ....
まがい物を集めて作り出す
卑俗をてらう一編のオブジェ
動き出す断絶に
彼らは喝采を送る
訳知り顔は壁画の奥行き
ただ数ミリの化学物質
声もなく叩く衝撃は
驚かすだけの技法に過ぎず
....
乾いた大地に
夏の厳しい日差し
しおれてしまった花に
水をひとしずく下さい
*
空っぽになった部屋で
なくした希望を探す
仕方がないと言いながら
耳障りなため息を吐く
* ....
9cmのピンヒールはいて 成田からスペインへ
マンダリンホテルの予約はとれてる?
もちろんノーパソで 仕事関係 ぬかりなく
出来る女って アタシのこと
友達はほとんど 生殖活動 ....
産まれてからこれまで出会ってきた人の数と
同じように 別れてきた人の数が
いつか 等号で結ばれる
その時は誰にとっても等しく訪れる
(始まりの日が等しく訪れてくれたように)
私たちの ....
からっぽの心にトクトクいれる
もっといれなきゃ優しくなれない
からからからの心のままじゃ
とげとげしすぎて痛くなる
甘くてあたたかなまるで愛のよな
飲み物いれる自分にも
あなたに届けら ....
刃をもって地図を刻んでみる
道を失った時はいつもこうする
するとそこに印しは現れ
私はようやく安心する
悩みなどない
刻まれて山となった老廃物のベッドで眠る
それは悩みではなく
夢
....
夜闇の階段に
小さく影を落とす
重力を蹴り上げ
人工灯を背負ったまま
漆黒の空を駆けた
夢を語りかけるのは
にじんだ紅い満月
せわしなく吹きつける時間が
足元を撫でては転がった
....
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