ハロー、ハロー
そちらは元気ですか

私はといえば
ひりひりと喉に張り付く甘い痛みが
まだ 消えません


最後の一言を言わずに
ただたゆたっていたのは
まだどこかで通じ合っている ....
北風と紡いだ一月の空
背中越しから僕の肩を叩くと
うつ向いていた体内の蛹が割れて
一匹の蝶々が飛んでいった

海を渡り
消えていく

夏の蜜のある処へ
だってさ、
くべつしないと
わかんなくなっちゃうんだもん

かわってる、かわってる、かわってる、ひと

きみおかしいよって
よくいわれるひと
きみふつうだねって
よくいわれるひと ....
風の吹聴
空の怒号
言葉にならぬコトバが
聞こえる


自然の擬人
宇宙の無尽
大なるものの前に
人は小さい


青天の霹靂
雷雨は決行
荒れる世界へ
力を向ける
 ....
{引用=パラダイス通信}
カラカウア アヴェニュー
炎天の楽園を
ANAスカイツアーズ
藍染めのスカスカアッパッパー
バターン死の行進よろよろしく
孫の男子づれ
紅蓮日傘の婆さんが行く
 ....
 
 
酸性雨が降る
あっけなく陥落した
街のいたるところに
葉の裏で僕らは雨宿りをして
そのままお互いを
好きになった
やがて雨はあがり
空を見上げる
僕らのシルエットは
何も ....
期待してしまうから
疑うのか

それとも明日の訪れを信じられなくて
疑ってしまうのか

その何れでもあるんだろうけど




今年の冬はことのほか寒かったはずなのに
疑い知ら ....
 
4月1日につく嘘は難しい
 
もちろん傷付ける嘘はだめだ
嘘でも言っちゃいけないことはある
 
リアリティーだけのつまらない嘘は
騙されても不快な思いしか残らないから良くない
 
 ....
久しぶりに久が原を歩いた

たまに空を見上げて

迷い迷いしながら本門寺にむかった

さくら木にはまだ花がなかった

裸木が空にあきらかを漲らせている

ありがとう

そうつぶやいてそこをあとにした
 ....
誰も乗らない僕は電車だ

赤茶けたさくら木をゆく

まだ誰も花見をしてない

昼下がりの散歩道をゆく

僕は多分楽しくて自由だ


大丈夫、僕は天才なんだから、


カラスが一羽飛んでいる

音させて ....
憧れ方が
悔しがり方が
思いつき方が

諦め方が
知りたがり方が
傷つき方が

話し方が
淋しがり方が
食いつき方が

愛し方が
懐かしがり方が
嘘のつき方が

標 ....
あなたよぼくの
燃える
イノチを見よ

ぼくはもう
何も言わない
何も見ない
何も感じない

何もしない
何も書かない
何も考えない

ぼくを過ぎ去るものはなく
ぼくに ....
突風が春の入城を告げ知らせ
冬の残党は最果ての地へと追われて行く
変わることなく季節の車輪は廻る
時のレールを 一方向に

樹木もまだ裸のころ
花よりも先に咲く少女たちは明るい色の服を纏い ....
そのことばかり考えていた

雨に煙るよ

曇り日の

午前のひかり

ありふれた春の嵐

土曜日の東京

買い物に出掛ける

帰宅してから

ひとりで

生きてゆく ....
朝子が結婚した
すごく嬉しい

お腹には小さな命が
宿っている

男の子かな♪
女の子かな♪

自分の事の様に楽しみで

同級生が
授かれば嬉しいね
って彼と話してる

 ....
あなたからの連絡を待っているときが淋しい 
─窓を見つめる


電話がきておしゃべりしている時が淋しい 
─言葉がつづかない


三〇分話して切ったあとの余韻がさびしい 
─胸が震え ....
 
あなたはわたしの大切なものを奪っていきました
 
わたしの初恋です
 
黒い帽子にスーツ
銃の打ち方にぶっきらぼうな話し方
細長い体に低い声
時折見せる優しい目
 
あなたの全 ....
たんぽぽの綿毛を吹いて来世待ち 

女王は一匹でいい梨の花 

すみれ草 光線銃で焼き尽くせ  

蓮華草食べて明日もハロワ行く 

毒性があると知りつつ躑躅蜜

咲いた ....
映る風景はモノクローム
桜の薫りも漂うことなく

また春の一日が暮れてゆく
黄昏のなかへと溶けてゆく

誰とも逢わなかった一日が
誰とも話さなかった一日が

昨日と同じように無表情で ....
{画像=120330035310.jpg}



夢が骨折する街で


そこは夢が白く枯れて行く場所

夢は乾燥して白くなっていく
夢はポキポキ鳴りながら乾燥して行く
夢は乾燥す ....
そこにはいないひとびとの代表として

ぼくが送り込まれているのだ

そんなことよりもぶれないものがあるのだと

その翻訳を任されたぼくは二重スパイだ


そういうところには

ああ、これが金持ちかあ、 ....
巡り来る日々と
ぼくらの幼い憧れとの隙間から
木洩れ日のように降り注ぐ光

聴こえて来るだろう?
光の後ろ側の国から
あの/弾む息が
リズミカルなステップが/

国境線で
少女 ....
ひとつ先のコンビニまで
遠回りする
ガムの味がしなくなるまで
遠回りする

はにかむ放置自転車
居眠りするガードレール
さえずり合う人の影
能天気に踊る前髪

温んだ街の喧騒が ....
 
 
薄暗いプラットホームから
各駅停車の
ジェットコースターに乗る
あの日、僕は
いったいどこに行きたかったのだろう
雨降りの遊園地で
もう手をつなぐ人すら
いないというのに
 ....
午前5時ちょっと過ぎ

遠くでまだ怒鳴り声が聞こえて

今日は眠るのを諦めた

父が支度を済ませ
家を出るのを久々に見送る

「まだ寝てなかったのか」なのか「もう起きたのか」なのかは ....
悲しみを言葉に喩えたら
原因不明の眩暈が 心を 静かに侵してしまう
明日 生きられるかも分からなくなって
今日を 死んでるような生きているような 気がしているような
しているような ふりをして ....
久我山駅にこんな時間に着いて

こんなとこに

ビジネスホテルなどないだろうに

ぼくは坂道の商店街をあがって行った

そしてすぐおりた

踏み切りを渡り

旧神田川のほうの商 ....
五年程前に、上のの美術館で見た 
山下清の描く「地下鉄銀座線」   

暗い線路のトンネルに 
あたらしい昭和のライトを灯して 
完成したばかりのホームに 
ゆっくりと入ってきた 

 ....
僕は仕事を変えた
稼ぐ為に
僕は結婚する為に
働きまくった。

寒い朝
彼女は出て行った。
何の為に生きてきたのか
わからなくなった。

酒を飲んだ
不味かった。
タバコを吸っ ....
髪を染めて
ビートルズみたいだね
から
ジョンレノンみたいだね
と言われ
俺が生まれる9年前に
銃殺された彼を
知るはずもないこと
を忘れた
つまり
ジョンレノンは今もここにいる
 ....
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