おさんぽカーには幼い顔が幾つも並び
桜の木の下をゆっくりと進む

時おり吹き抜ける風の冷たさに

ぐずる子がいて
あやす保母さんの肩には桜の花びら舞う





手を繋ぎあう ....
 
ものに名をつけるのは ひとの営み

ときに名をつけるのは ひとの奢り

ことに名をつけるのは ひとの悲しみ



  
げっそりと白豚になれ四月馬鹿

入学にいくらかかるの払えない

シクラメン泪を落とす場所がない

治聾酒が心の穴から漏れている

若草をサンドウェッジで根こそぎ

朝きても生きる意 ....
赤ちゃんで死ななければならなかった

少年で死ななければならなかった


だから青年で

蹉跌にまみれることができた

三十も半ばで

異性を好きになることができた

四十を ....
春は透明な足音を立てて
僕らの世界を包む
人々の足どりは濃やかで
赤ら顔の盗賊さえも
どこかその顔は呆けている・・・
春風は都市の中にも吹き
人々の襟をすくめさせる
僕はアーチ状の街をく ....
石を高温で焼き
それを鍋に放り込み
作る料理があると聞いて
心が痛む

そんなに
熱したら
石に住む
この子たちは
どうなるのだろう
かあさん、熱いよう、と
泣くんじゃないか
 ....
ニュース画面に映る満開の桜
その下で 賑わう人々
東京は お花見なのに

防寒着を着て かわかした軍手を持つ
白い雪が降り続けるので 消しに行く
桜より 広く白い

積み上げられた雪の ....
病院のベッドに三日間泊まった
聖なる牢獄に三日間も居たんだぜ
すごいことさ

可愛い看護師さんは小首を傾げて言った
何処に居たってあなたの生きる不安は同じでしょ
そう彼女はとても魅力的でセ ....
空き缶をやさしい顔で見つめてもあきらめているはつなつの道
ほつほつとからだに点るけだものを飼いならしつつ噛む左肩
さびしさの錆びつく夜も舌で捺されたそこはあなたのものよ
ふうせんが萎んだ後の寝室 ....
{画像=120407235731.jpg}


その一本の桜の木は
古い民家の門扉の横にあって
左右に大きな枝を広げていた

ごつごつとして人を寄せ付けず
大地の力を漲らせ
雨風にそ ....
桜よ月よ

僕は孤独だ

桜よ月よ

おまえの前で

素直になれない僕だから

桜よ月よ

誰かと眺めないでくれ

感情は揺れ動きもしないのに

桜よ月よ

おまえの前だけ

僕は素直なのかも知れない ....
「お世辞」


お世辞を言うのは
下手ではない
お世辞を言われるのが
下手なのだ

流れ落ちるほど
ユルユルに頬を緩ませて
頭の上に八分音符を
乗せてりゃいいものを

野 ....
死にたての顔は
愛する人にだけ
見せたいと思う
それは最後の贈り物

だから
病院ではなく
家がいい

生まれたての顔だって
昔は
家で見られたのに

ほかほかの湯気をたてた ....
長いこと
なにかを探しながら
生きてきたけれど
とりたてて
見つけたものは
何もないような
気がする

わたしは
よくばりだったのだろう

長かった夜が明ける
昏い空に
ひと ....
     四月  灰色の午後
    
     湿った雪が舞っている


    人生で何度目のことだろう
   
     心は鉛の錨となり

    失望の海に深く下ろされてい ....
桜が降ってくる
雪が降ってくるように

その時
人は
空を見上げずには
いられない
人は
命の終わりに
気づかないふりなど
出来はしないから

空から降ってくる
ひらひらと
 ....
筆を忘れて眠った
三ヶ月間はあっというまに過ぎ去って
蜜の味は蒸発した

  ゆくらゆくよ
  ふわりふわる
  さらさらとまるく
  なにぬねのの
  おとなしい春に

今日は鶏 ....
南へ向かう鳥達が
薄色の空に溶けて行った

きみは衣装棚から
厚い上着を出してきて
胸元に飾った小さな憧れを
そっと隠した

子犬が地層の匂いを嗅いでいる
鳥の化石に恋をしたんだ
 ....
自然はいつも私を通りすぎる
私の存在などないとでも言うように

時に淘汰されすりきれた人生も
愛した男に別れを告げられても

自然は本当に確かに
私をすりぬける

けれども思う

 ....
音は空気を通過するだけで屈折する
光は水を通過するだけで屈折する
事実は脳髄を通過するだけで屈折する

視た
聴いた
嗅いだ
触った

経験という名の感覚の残滓は
時間を刻むことも ....
    摘まれるのならあなたの指先で摘まれたいとささやく、
    生まれたばかりの黄緑色の新芽は、ニンフの羽のよう
    にやわらかいけれど、たちまち老化する残酷な御伽話
    を内包して ....
{画像=120404231231.jpg }
やっとこ咲いた
桜の前で
人々は
デジカメやケータイの
シャッターを切るのに忙しい
かくして
ひとひらに宿る
いのちの姿は
小さなSDカ ....
生き物たちの銀河

モクレンの銀河

サクラの銀河

ハナミズキの銀河

ツツジの銀河

五月へ通う銀河

生き物たちの銀河


色彩や

香りや

水気や

 ....
蝋燭のような

ハンカチが手品で固まる

ヨーロッパの香りがする

植物のような

モクレンはそんな生き物だ


木に花の咲くふしぎ

サクラよりはやく

オレに告げてく ....
 
 
また春が来て
命のあるものは
業務の引き継ぎに忙しい 
高層ビルの死骸が並ぶ 
空に一番近いあたり 
乾物屋の娘が
花を手向けている
 
 
くだらない差別に負けて雪雫

春分や そろそろビザが切れますね

春分やミャンマーの場所どこですか

春分や昼にも夜にも逃げられず

彼岸西風墓前で酒をちびちびと

遠足の弁当だけ ....
あらしの夜は
あついお湯と
指を五本ずつもちよって

がたがた言うガラスにまもられながら
解体した

そとは
だんだんしずかになって
わたしたちも
きちんとばらばらになる

 ....
{画像=080320163452.jpg}


くそったれ と みそっかす


人生の不合理にコトバをあげよう

こんにちは Mr.鼻くそ野郎


そして人生の幸せに涙をあげよう ....
風に冷やされて

かさかさと透明が舞っている

青いバナナみたいな匂いがしている

春のアラシに撒き散らされて

アスファルトに擦れた街路樹の葉だ


ひかりは夕方

黄色っぽいきらめき

悲しいの平 ....
せせらぎを枕に
口づけと抱こうか?
いっそ貴方と死のうか?
そっと抱き寄せ
愛してるよと囁く

風に吹かれ
タンポポのように
フラフラ飛んでいき
今宵夢を抱こう

マッチで悪戯し ....
subaru★さんのおすすめリスト(5159)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
陽春のひと- 恋月 ぴ ...自由詩26*12-4-9
名をつけるのは- 殿上 童自由詩28*12-4-8
春の闇- 北大路京 ...俳句20*12-4-8
降誕の日に- 吉岡ペペ ...自由詩412-4-8
花束- yamadahifumi自由詩512-4-8
ストーンチャイルド- そらの珊 ...自由詩15*12-4-8
雪守り- 砂木自由詩18*12-4-8
自由或いは生きる意味- 梅昆布茶自由詩2212-4-8
捺印- とろり短歌612-4-8
桜木_/_その大きな木は生かされている- beebee自由詩28*12-4-7
桜よ月よ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...412-4-7
刹那的発泡詩_<_1_>- nonya自由詩26*12-4-7
プレゼント- そらの珊 ...自由詩11*12-4-7
美しい朝- そらの珊 ...自由詩11*12-4-7
__尽きぬ恵み- ただのみ ...自由詩20*12-4-7
- そらの珊 ...自由詩20*12-4-5
ふりだし- 百瀬朝子自由詩512-4-5
晩秋- 壮佑自由詩32*12-4-5
自然- 田園自由詩5*12-4-5
無知- ……とあ ...自由詩12*12-4-5
茶摘み- そらの珊 ...自由詩10*12-4-5
カード型記憶装置- そらの珊 ...自由詩19*12-4-4
生き物たちの銀河- 吉岡ペペ ...自由詩412-4-4
モクレン- 吉岡ペペ ...自由詩612-4-4
age42- たもつ自由詩412-4-4
俳句2012_3月下旬- 北大路京 ...俳句14*12-4-4
解体- はるな自由詩512-4-4
くそったれ_と_みそっかす_/_強風にさまよえる旅人よりの言 ...- beebee自由詩23*12-4-4
春のアラシ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...512-4-3
今夜抱こうか- ペポパン ...自由詩5*12-4-3

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172