ああいう生き方もあるのだろう
庇護を受けているものたちが
庇護する側を恫喝している
庇護する側の博愛につけ込んだ生き方
ああいう生き方もあるのだろう
庇護する側の人の ....
こはく色のあめだま。
こはく色のあめだま。
食欲より希薄で
性欲より恥ずかしい
球体のハチミツ漬け
口の中で転がせば
転がしただけの、
糖分が仕事をする
/女の子のいちばん ....
いまぼくがつらいのは
あなたもそうだったのだ
ごめんよわかるよわるくはないよ
あなたはつらくてにげたけど
ぼくはおとこだ
めめしいことしたって
つぎはぎだらけに ....
鉄路の車窓に
繁華街と映画館がゆき過ぎた
ふたりで一緒に
映画を見に行ったことがなかった
それでもふたりはよく映画の話をした
ヘブン、竜二、ぼくの大好きな映画は
ふ ....
お互いの娘の墓に柿落葉
リストラをされたと言えず日向ぼこ
君の咳止まらないのが心配で
未成年けんちん汁で乾杯を
鴨川に八百万羽の都鳥
セーターをほどいたもので首くくる
....
何度決意しても
捨てられないものがある
過去に生きているわけじゃないけど
宝物のような思い出は。
そっとそっと
しまっておいて
温かいままでいたい
こんな寒い雨の夜に ....
楽園はすぐそこにある
汗水たらして
働き
魂は離れてゆく
悪魔は来たりて
勝利の笑みをこぼす
涙によって
体は冷え、凍える
死は来たりて
敗北の人生
サクセスストーリーは
....
決して建て終わることのない塔がある
光をまったく反射しないその塔は黒い輪郭に
太古の文様を刻んでいる
日の光のもと
それは実体のない白い影となって横たわり
存在を忘れさせる ....
パチンコに置き換えて考えると
世の中って
座っても仕方のない台ばかり
なに不自由のない幸せになるために
ひとは宗教に喰らいついて
自己肯定を宗教肯定にすりかえて
挙 ....
「カリヨン」
乱太郎
さっきまでの淋しさは
何処に
さっきまでのうっとう ....
風
冷たく また暖かく
風は吹いてくる 駆けつける
通りの角の向こうから 木立の間から
病院の屋上で 夕暮れの空に黒い影を揺らす 洗濯物から
冬の風は 静寂を厭う
その身体をよ ....
失った
後悔を
追いかける
俺は無常
無くなった
腹減った
飯を食う
俺は無常
虫が湧く
無視をする
虫になる
俺は無常
情熱に
蓋をする
莫迦になる
俺は無 ....
雑木林に音符降る
腐葉土にリズム浸み
時間の奏でる音楽
人工もまた自然です
燃料棒が溶け落ちてしまって
コンクリートを65cm沈む
山肌のみどり色が抜けきって
....
曇っているのだけれど
海のむこうまで見えた
青っぽい灰色
輪郭は鮮やか
きょうは風が強そうだ
つめたい風が強そうだ
苦しい
辛い
泣きたい
痛い
人を助ける事は大変だ
幸せになって貰えるように
導く義務がある。
同じ過ちをしないように
何時間も只働きをして
負債を返してゆく
見ず知らずの ....
雪だ雪だ雪だ
世界が真っ白
恋の季節
温まりたい
雪合戦して
雪だるま作って
カマクラを作る
手袋はビショビショ
サンタさん願いを
叶えてください。
赤い糸を下さい。
真 ....
もう君はいない
一緒に食べたマック
一緒に寝たベット
一緒に歯を磨いた
一緒に朝コーヒーを飲み
一緒に音楽を聞いて
一緒に話しをして
一緒に泣いて
もう君はいない
楽しかった ....
Y一家北国に行く
鹿児島から、蒸気機関車にて
二晩寝て座席から転げ落ちた
到着、霜月、小雪
窓から永遠に降る雪を
あきず眺めた
二階まで積雪
道から雪の階段を下りて
やっと ....
体重は二百キロを超え
母は
終日をベッドで寝暮らす
半身を起こすのは
朝昼晩の食事だけ
動こうと思えば動ける
膝を痛めて以来は這って行く
息を荒らげ汗を浮かべ
みしみしと座敷を圧し ....
何色でもいい
空の色はみんなに
好かれているから
逆らいたい
だって私だけが
まちがってる
まちがってる
そうおもえるから
自分だけが
認めている自分
ねえどうして
がん ....
遠くからでもわかる黒目が印象的な
小さな女の子たちがそれぞれ発泡スチロールの箱に乗せられ
疎水路をベルトコンベアーのように流されてきます
とても楽しそうで何やらカラフルなおもちゃを振り回していま ....
拳を突きあげて
つきつける
つきつける
息してる
息してる
生きている身
感性を掘りさげて
彫っていく
彫っていく
おごるな
おごるな
おごり多き理性
....
青紫に霞む浅間山の遠望と
賑わう通りに開かれたテラスには
女がひとり食事している
背中でゆるやかにうねる髪に
藤色のつば広の日除け帽
白地に淡彩の花柄ワンピース
ひざ下の裾は四半円に垂れ
....
夜を翔け抜けろ
システムに
善きことを入力せよ
そして善きことを出力せよ
システムを強化せよ
僕等よ僕等
めげるな行くぞ
ふたりがまた会えるなら
百 ....
ひまわりの振りをして
きみが咲いている
太陽の方を向いて
きれいに咲いている
ぼくは影の振りをして
地面に横たわる
こうしていると何だかとっても
時間の無駄だね ....
ほんの気紛れだった
マンションの折込みチラシで
折紙しようなんて思ったのは
最寄駅徒歩7分を山折り
南角日当良好を谷折り
指紋の間にかすかに残る
あどけない感触を頼りに
無骨な指 ....
いまじゃブルーや白色に
取って代わられているけれど
省エネにはならないけれど
あなたが生まれた光を愛して
今日も落ち着かない日々を過ごしている
子供のころクリスマスが近づくと
街はみどり ....
街の中は喧噪に溢れているので
街の中からゆっくり街道沿いに歩き出す。
季節が素通りしている並木道に
まだ落ちてこない銀杏の葉が茂っている
銀杏の樹肌はゴツゴツしているが
何も物言わずに
....
神保町の古書店でみつけた
亀井勝一郎の本を開く
薄茶けた頁の紙を捲れば
文中の「純粋」の粋のところに穴が開き
前のページの「醜」という字が穴に重なり
「純醜」という言葉になった ....
隠喩だな
(アハハ)
隠喩だな
(アハハ)
正直訳分からないけど
なんか意味ありげに
大丈夫さ
(アハハ)
大丈夫よ
(アハハ)
それらしく書いときゃ
....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172