オバサン オバサンって ウルサイ!
今は若いアンタたちも
いずれはオバサンになるんだ
その時のために
オバサンの心得を教えておくよ

まず オバサンは
“ 絶対に負けを認めない ”
何 ....
勝ち負けだけで決まることのほうが少ない
省みられる過去に絡みつく
勝敗のフェンスを潜り抜けて
思い出は形を損なわず光を放射する

勝ち負けを判断するのは誰か
私か君か親か世間かそれとも ....
土の時から切り倒された木が
障子の枠になり
冷たさと暑さをさえぎる

みあげていた空は
どこにしまいこまれたのだろう

根もなく 葉もなく
マストのように 飛行機のように

航海が ....
  遅い昼食を済ませて  
  苺の実を一つ齧る



  幾つもの
  目には見えない高い壁が
  頭のなかに聳え立ち
  増えたり減ったりしている
  煙草を一本吸う
 ....
ゆうぐれに向かってはしっている
かえっているのに
だんだん離れてゆくようで

君がならすおんがく
私のみみをこじあけて
はいるよ乱暴にむねのなか
せつなさをきざんでる

なにか後悔さ ....
 東の空にいつの間にか、オレンジ色した淡い月がでていた。

「あ……、もう、こんな時間だから、お家に帰りましょうか。」
 やだっ、そんなの、ずるい!
「外山先生……、わたしどうしても、もういち ....
子供はめんどくさい

紙おむつも高いし生活費がかさむ

でも先生なのだな


問いかけることを忘れて
処世に汲々としているぼくたちを
ときどき修正してくれる
大切な生き物だ

 ....
 
キミはいつもいつも”どうしてかしら?”っていうよね


ウチの”どうしてかしら?”は、疑問文ではなくてよ

それがわかっていただけないのは、どうしてかしら、ねぇ?




 
大気が町の底を冷やしている

鼻や耳をそれがかすめる

思い通りにならなくて

理屈で相手をやり込めようとしていた

なにを感じて生きてゆけばいいのだろう

あの怒りも

あの ....
湯に首までつかると
毛穴という毛穴から吐息が漏れる
立ち昇る湯気が
表情筋をひとつずつ解体していく

たぷたぷ

あごの先端から始まった
温かいさざなみが
湯船のふちを円やかに乗 ....
冷たい空から降ってくる

鮮やかな光

あんまり冷たいから

女の子はしかめっつら

行き交う人々に注がれる

輝く肌は薄くて一枚一枚剥がれてゆき

筋肉が想う心が躍動し

 ....
あなたをぎゅっと絞り上げると
悲しみや後悔がぽたぽたと滴を垂らした

僕は舌を突きだしてそれを受けとめ
首を反らして飲み込んだ

夜のバーは光の島
僕はそこに流れ着いた遭難者
あなたと ....
おとのこどものおとこのこ

おとのなまえのおんなのこ

ぼくたち
m(us)icのなかにいるのさ
背中丸くしたアルファベットの行列 廃屋になる少しまえ
きみょうに やねがかたむきはじめた
それは ただのきっかけだったが
終わりまで止むことの
許されない
狂ったアリアだった
ちょうつがいが蝶に戻って飛び立つころ
えんき ....
必ず差し込まれる朝
その尻尾にぶらさがって
鋭利な朝陽の先端をつぶして出来た
鈍器のような昼の陽射しの中に
何度もなぐられては
巻き戻されてしまって

石は女のなかに
いくつも ....
一巻の蝶がほどけ
色と熱を失った記憶の羅列が
瞬きもせずに四散する
錐揉みの燃える落日に
ことばには満たない鱗粉が
乱反射しながら霧散する


重力が半減したかのように
その長すぎる ....
     星がみえぬと
     嘆くのならば
     夜ごとまぶたを
     くちびるで塞ぐ
     それは塩辛く
     わたしは夜に
     海をみる

 ....
  ながい歌のあとに
  みじかい言葉があった
  冬の夜の
  ひろい海のまえで
  そこらに捨ててきた
  古い自転車のことも忘れて
  ぼくたちは手をつなぎあった
  なが ....
 
 
夜、寝ている間に僕は 
優しい形になった 
とても優しい形になった 
とても優しい形だったので 
誰にも怒られなかった 
誰も傷つけることはなかった 
どうして昼間は 
あん ....
年に一度お楽しみ
村の外れの野っ原に
大きなテントが出現し、
チンドン屋が触れ回る


さぁさサーカスが始まるよぅ
このサーカスは面白いよぅ
そこいらのサーカスとはチと違う
空中ブラ ....

お玉におかゆが残ってて

夕べ
ゆきひらでほとほと煮ました
温かいものが食べたくて
お米しかなくて

夕べ
お米を見ました
白くてひかっていて
さらさら洗うとすきとおる ....
ため息を缶詰にして積み上げて635メートル越え 配給のおにぎりの味阪神忌 ちりとりで雪掻く朝やねこまんま 土下座する機会与えてもらえず冬の日本海 社交辞令云うだけの口にリップクリームぬる お月さんが真上にいたら
あたしはもう逃げらんない

持ってる紙コーヒーの中にだって
はいってくるんだもの

白状するとしんどいわ
だけどまいったな
欠けながらだって
びかびかしてる
 ....
赤いウミウシの模様であった
デパートの包装紙
それで母はちゃっちゃかと洋服の型紙を作る
かつて何かを包んだものの匂いがしていた

ヒトガタに切った人形が
夢のなかでトモダチになるように
 ....
プラスチックのじょうぎをカタカタいわせながら
後ろから走ってきたから
こうちゃんだとすぐにわかったけど
ふりむかないでそのまま歩いた
そしたらドーンと背中に勢いよくぶつかってきた
「どーん」 ....
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タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
【_オバサンの心得_】- 泡沫恋歌自由詩17*13-1-21
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