もう後戻りできないよ
君は僕のもの
今後ともよろしく
コーヒー飲んで
KBQ食べて
タバコ吸って
帰りの切符渡して
キスをした。
君は振り向いた。
手に手をとって
仲良く楽しく生きましょう
弱いもの同士、支え合って
共に生きましょう
人を喜ばせ
人を泣かせ
人を感謝し
人を尊重する
見返りを拒み
隣人愛
神が喜べば
....
ひものついた雪が
首の下で揺れる
残されているのに
しばられて
くずれていく 雑な音声
ふらついて
たてついて
鳴るはず も
ない すずやか
な 声
畑を荒らす娘の、
頬が熱い、
雪が、熱を、奪っていく、
その体温で、
走り抜ける、
足は、まだあたたかいか、
悪玉菌
キットカットかじりながら
大人になったら
食べさせてあげるね
きっとね
幼なじみだった君は
お姉様気取り
自然の成り行きか
一緒になった僕たち
わさびの入った苦言を
ちょこちょこかじ ....
せわしなく
忙しいのは
好きじゃない
空想したい
イメージしたい
キャンドルの光で
頭の中 照らし
ぼうっと浮かぶ
理由 占う
....
朝ひとつ
文鳥を買う
老朽の小鳥店で囀るけたたましさに呆然として
毱のような歪んだ標(まと)を見上げた
アクリルを
内側を
痛めつけながら悲鳴(いのち)は
雛たちから剥 ....
ありがとう。
今日一日もありがとう。
私の命ありがとう。
素晴らしき日々ばかりではない。
むしろ辛いばかりの日々である。
けれども、
私はここに在ってとても嬉しい。 ....
冬の気配を感じる日
信号待ちの足元に
からから枯れ葉が舞っている
まるで君の言葉のよう
冷たい風に吹き負けて
枯れてしまった君の言の葉
....
あなたの時が動いていることを
だれかの切実になり果てていることを
思うと
マイナス100度の
しこりが駆け抜ける
だって仕方がないじゃないか
怪我して当然なんだ
生きて愛して戦った
あ ....
悲しみは空っぽな鳥かごの中
小鳥は遠く離れて野原の地面の下
ひとりぼっちで目を閉じ埋まっている
柔らかな羽毛に包まれた小さな体は
土が含んだ夜露に濡れて
悲しみは流れ星の掠めた夜空にいつ ....
心なんて
みえないものに苦しんで
穴あいたりふくらんだり
ほんとにしてるの?
心なんて
みえないものに期待して
傷ついたり癒されたり
いそがしいんだね
だれにもみえなくて
だ ....
朝からの冷たい雨がやんでいた
野戦病院が濡れていた
夜気が目鼻を洗っていた
美しい白をぼくらは調べていたのだ
怪我ぐらい
当たりまえの話じゃないか
生きて愛して ....
根津は好きな場所だ。
谷中、千駄木と併せて一括りに「谷根千」などと女性誌でもてはやされ
たが、谷中のように下町情緒よりも墓石の数が圧倒的なわけでもなく、森
鷗外が住んだ事でもわ ....
お空にうかぶお月様
まあるい大きな傘さして
明日はすねて出てこない
足元で咲く小さな花は
精いっぱいに背伸びして
きれいでしょ?と自慢顔
隣のあの子は憂鬱そうに
あくびと一緒に涙 ....
呼吸のように
代謝のように
君と僕を
当り前につなぐもの
歯磨きのように
晩御飯のように
君と僕を
さりげなくつなぐもの
無理矢理つなごうとしても
呆気なく解けてしまうも ....
淋しん坊
チロルチョコを袋から
取り出し
お口にちょこっと
甘さ控えめなんて
昨日受けた健康診断の結果に
右端の隅におしとやかに
載っていたけど
ただ今
夜の10時
もうなんか〜
もうなんとなく〜 ....
アルミニウムの陰で
子守歌を歌う
眠っている人は
おしゃべりだから
わたしも話せることは
すべて話したくなる
秋雨前線が北上して
他に何もないこの辺りにも
やがて雨が降る ....
インフルエンザワクチンを受けに町の医院にゆく
一年にいちどここに来る
蛍光灯の白いひかりが湿っぽい
なんだか懐かしいような気がしてくる
そとは濃い青灰いろの雨上がり
血圧 ....
己の
無能さに
気付くとき
同時に
気付くのです
あの
丸まってしまった
背中は
何年も
何十年も
挫折せず
日々働き
私達を
支えてくれていたのだと
....
コンビニでお昼におでんを買う
予算内に納まるように三つだけ
出汁はたっぷり
冬が近い
お腹の中からあったまりながら思う
ああ 関東炊きが食べたいな
おでんじゃない 関東炊き
ここ ....
誰かいますか
この声が聞こえる人が
誰か
いますか
小さな花のように
かわいらしさも無く
大きな雲のように
穏やかでも
達観している訳でもない
この声が聞こえる人が
誰かい ....
食卓のきんぴらごぼうを幻視していた
なみだがこぼれるのは
いったい何故なんだろう
暖かいひかりが胸に貼りつくのは
それが針のように煌めいているのは
帰るところなんかなかった
ひとりでいる ....
習い事を始めた手が、
背中に伸びる、
植物の中で、
娘が笑う、
のを、夫は、
息をひきとるために、
走る、
まるで、大火事だった、
と、その口が話す、
笑う、
娘には、
....
窓辺に鳥達の巣があり、
それを、手に取る、
娘の顔が、
ひどく歪んだのを、
夫は椅子に座って悲しんだ、
料理を運ぶ手に、
手が添えられ、
皿の上で、
娘が、脱がされていく、
....
わたしの天使は飛び降りる
高い塔からまっさかさまに
天使は翼を広げたまま
わたしへ向かってほほえむだろう
雪が降るように真っ白に
翼は光る冬のはじめの陽射し
わたしの ....
町の公園のまえを通ると
子供たちが色んなところに座って
ピアニカやたて笛を吹いていた
外灯に照らされた街路樹が美しい
足をとめるのもあれなので
それを横目に通り過ぎてゆく
小学校の音楽祭の ....
指さきでふれて
そっとふれて
気づかないくらい
そっと
そぉっと
虹があらわれる時みたいに
そうして
きらきらでぴかぴかの
さんそであふれた海へ
さんそと星くずと
....
気になるひとにメールして
高速にのる
そして交響曲第五番を選択する
肌寒くなるとチャイコフスキーが欲しくなる
カラヤンが楽譜を設計図にかえる
カラヤンが演奏を建築にか ....
{画像=111110214109.jpg}
打ち寄せる砂浜に
文字を書いている
崩れ消えて行く文字達
流木を持ち
強く刻み付ける
水際に暗く強く ....
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