すべてのおすすめ
 
 
豆まきをして鬼を追いかけているうちに
私は鬼に追いかけられていた
どこまで行っても鬼は終わらない
だから私は追いかけて
追いかけられながら
ひとつの時代を走りぬけることにした
 ....
子供が育ってくると
この世に未練がなくなっていく
休日は外食したいとか
趣味をまたはじめたいとか
生きてるうちに
一度は海外に行きたいなとか
昔あったはずの欲望が
次第に枯れ ....
愛は真実
愛は変わらないこと
うちの母ちゃんが言っていた
余計なことは言うなと
余計なことを言わなければ
愛は永遠
しかし私たちは
余計なことを言いすぎた
余計なことばかり ....
毎晩ネットで
ばかなことばかりつぶやいてると
ばかな女があつまってくる
あたしのばかを
代弁してくれてありがとうと
ご丁寧にお礼をなさる
みなりっぱな
女のひとばかりなのだ
 ....
夫婦喧嘩しながら
酒を飲む

楽しい酒ではないけれど
つまみのイクラを
一粒一粒舌で潰しながら
時が過ぎていく

その一瞬にも
互いの言い分が述べられて
これは生きてい ....
 
 
樹木のセミヌードに歓喜する
セミヌードの樹木たち
きっと葉っぱが衣服なのだろう
じゃんけんで負けた方から
一枚一枚脱いでいく
かつて人だった頃
そんな大人の遊びがあった
フル ....
 
 
ことばは
しょうじきなのだ

できないときは
できないと
わたしにいわせる

むりなことは
むりだと
わたしにいわせる

わたしよりさきに
いきものなのだ
ことば ....
 
 
一週間ほど、産卵床を守り続けていた雌鮭が
力尽きて、下流へ流されていった

鮭の婚活が終わった

命から命へ
そのために、生まれてきたかのように
産卵した雌鮭は、100%、死 ....
そのタイムマシンに
乗りこんだなら
盆正月で
それぞれ一週間だとして
一年に十四日しか
家に帰ることができない

十年で百四十日
ゴールデンウイークを含めても
一年に満た ....
道ばたに金メダルが落ちていた
近くにはテレビも落ちていた
少し離れたところに
金メダリストも落ちていた

それらを拾って
交番にとどけると
お巡りさんがテレビを見ながら
感 ....
蝉が鳴いてると思ったら
お隣の山田さんだった

いつものように挨拶すると
蝉になるしかないですね
と、いつもの声で山田さん
その後ふたたび
蝉の声で鳴きはじめた

わたし ....
息子もいつか
フルーツパフェに登りたい
などと
わけのわからないことを言って
この家を出ていくんだろう

わたしもかつて
プリンアラモードに登りたい
と言って家を出たけれど ....
お金を数えていたはずなのに
気がつくと
銀行の人は星を数えていました
こんなにたくさん
どうやって集めたんですか
と尋ねるので
生まれた頃からあったと言いました
使いきれない ....
十年後のことばかり
考えないで

今日のことを
考えよう

なぜそんな簡単なこと
できないんだろう

十年後にも
今日はあるのに
たうえがはじまると
どろのにおいがしてくる

すがすがしい
どろのにおいがする

わたしのさいぼうも
にわかに
ぶんれつしはじめて

はだがかぜに
すきとおっていく
 ....
なかまとあそんでると
かぞくが
たいせつになる

かぞくとすごしてると
なかまが
たいせつになる

ひとりでいきてると
どちらも
たいせつになる

まようなあ
し ....
てきにたすけられ
みかたをまもる

てきも
たいへんなのだ

みかただった
ふるさとに

わがぐん
しろはたをふる
よのなかには
できることと
できないことがある

そのこともしらずに
あなたは
できるはずだと
バスをうんてんした(させた)

あなたができることは
あんがいひとには
 ....
ものごころついたとき
芽はでていた

茎がのびていき
葉がなっていく
それをわたしは
ひまわりかとおもったが
木だった

茎は茶色くそまり
幹となり
やがてわたしの背 ....
ねむいって
いっていい

きょういちにちを
すごしたのだから

ねむりのなかで
おもいだしてもいい

きょう
いちにちのことを

とおい
むかしのように

 ....
よみきかせた
むかしばなしに
めをかがやかせている

いつかのこどもを
そだてている
いつかのちちおや

いつかのははおやは
あいかわらず
いいにおいをさせて

お ....
ひとだすけ
しようとしては
じぶんをたすけている

たにんをたすけようなんて
おもわないほうがいい

じぶんだって
たすけるべきひとなのだ

ひとはだれでも
じぶんと ....
昨年わたしが二十年ぶりに、故郷の秋田に帰ってきて感じた印象は、飲食店の接客も、人々の仕事への接し方も、いい意味で「いい加減」なのである。ちゃんと暮らしを成り立たせるための時間を守りながら働 .... ぎぜんしゃは
いつもきづついてる
ふりをする

ぎぜんしゃは
いつもなにもできない
ふりをする

ぎぜんしゃは
いつもがんばれと
エールをおくる

ぎぜんしゃは
 ....
かわろうなんて
おもわないほうがいい

ひとはうまれてしぬまで
かわっていくからだ

ゆるやかに
むりのないように

しぜんにかわるように
できているからだ
何度かした笑い話であるが、子供がアップル社のノートブックに、アップルジュースをこぼしてしまって、アップルストアにその旨を話したら、そのユーモアをたいへん評価されたのであるが、修理する金額で .... いけんをいえと
あなたはいう

いけんはないと
わたしはいう

それでもいえと
あなたはいう

いわなければ
ころすとせまられる

わたしはあなたに
いけんととも ....
風はありませんが
光が見えます

この窓を
開けることができたなら
風もあることでしょう

窓は開きません

でも光は綺麗です
綺麗な風を
私はまだ知りません

 ....
ゆきのしたに
ねむっているのは
だれか

ゆきがつもると
さくもつがよくそだつと
そぼがいった

ゆきのしたには
おばあちゃんが
ねむっている
はなしたいとき
はなせたら
それがことば

はなそうなんて
おもわない
それもことば

そんなふうに
はなせたら

きみとふうふに
なれたのに
subaru★さんの小川 葉さんおすすめリスト(54)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
節分- 小川 葉自由詩913-2-3
命のリレー- 小川 葉自由詩14*13-1-29
- 小川 葉自由詩413-1-23
ネット詩- 小川 葉自由詩713-1-8
夫婦喧嘩- 小川 葉自由詩1212-12-20
樹木のセミヌード- 小川 葉自由詩7*12-12-5
ことばはいきもの- 小川 葉自由詩1112-11-29
鮭の婚活- 小川 葉自由詩812-10-23
上京タイムトラベル- 小川 葉自由詩412-8-29
オリンピック- 小川 葉自由詩5+12-8-6
蝉の山田さん- 小川 葉自由詩412-7-7
男のデザート- 小川 葉自由詩11+12-7-6
星空銀行- 小川 葉自由詩13*12-6-28
十年後- 小川 葉自由詩512-6-21
田植え- 小川 葉自由詩512-5-19
サービス- 小川 葉自由詩412-5-14
白旗- 小川 葉自由詩212-5-8
できないことは、できないといえばいいのに、それでは生きていけ ...- 小川 葉自由詩612-4-30
通学路の木- 小川 葉自由詩612-4-29
ねむり- 小川 葉自由詩312-4-24
昔話- 小川 葉自由詩212-4-19
人助け- 小川 葉自由詩612-4-10
意義のある人生のために- 小川 葉散文(批評 ...612-3-17
偽善者- 小川 葉自由詩312-3-14
変わらないために- 小川 葉自由詩812-3-11
詩のスタイルについて- 小川 葉散文(批評 ...3+12-2-22
意見- 小川 葉自由詩512-2-21
窓辺- 小川 葉自由詩512-2-17
眠る命- 小川 葉自由詩312-2-1
離す- 小川 葉自由詩312-1-24

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