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風の船
己の全てを
一息に
膨らみゆく様
夢と似ていて
黒鴉
濡れ羽艶めく
雨上がり
冷たき雫も
光にかえて
落日の音がした
ごとりと 夜の底を叩いて
日の落ちる音が響いた
繰り返す目覚めに溜息して
むせ返る生活の臭いに眉を寄せた
「しあわせをきめるのはだれ?」
加 ....
ひとつ ひとつ
恐る 恐る
僕等は日々を重ねていく
鬼よ
鬼よ
僕の目を覗かないで
ふらふらと 揺れる
瞳の色を透かさないで
賽の河原で意志 ....
沈黙をそっと
羊の様に群れてそっと
何を語るでもなく身を寄せて
何を為すでもなく瞳を閉じて
青い青い檻の片隅で
そっと
瞬間の波にさらわれて
僕らはっとして産声をあげる
永遠の海に溶けた心が
掬われたんだ 今
悠久はゼロと等しく
瞬きは永遠と化して世界を刻む
人が悩むべきただひと ....