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今宵瞼の裏で逢ひませう
烏が帰る誰彼時
水晶体の前で待ち合わせ
不恰好でほんのり苦いあの
橙の灯りが消えたら
輪切りの檸檬を浮かべた
レモネードを飲みませう
....
ばうばくとしたあさもやのなか
かいじゃうにただやうとしのかげは
こひわづらひのおおはまぐりのためいき
しんきろうのまちまちは
さまよえるあはうみのごとく
こつぜんとしてすがたをけし
とつじ ....
肉球の無い猫は
ビヤ樽のような胴回り
胴長く四肢は極端に短い
転がるように動く
十二の動物の輪を横目に見やる
孤高の脱落者
日がなカルヴァドスを舐め舐め
嘘を書けとうそぶく ....