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   *


   凭れたなら



   鳥のように

   木の欄干は鳴いて



   帯のゆるんだゆかたのむねと

   あのうみは

   つながっているよ ....
 ジーパンに足を通す
 スニーカーを履いて
 アパートのドアを開ける

 ひとつの町に住み
 その町に射す
 乳白色の光の中で
 生活をする

 カンカンと階段を降りて
 ひとのか ....
 教会の壁は白いものだ
 僕はそう思う
 緑色の夏の池の前に立って
 池の向こうの森に
 屋根と十字だけが見える
 教会に行こうとしないままに

  *

よく晴れた休日には
出歩 ....
僕は睡蓮の池の絵に
名前を付けた
夕暮れ
どこかヨーロッパの石畳の町
大きな花屋が一軒あって
歩道に沢山の鉢植えの花をいくつもならべて
ほとんど黄色の花が多いみたいだけれど
どれも金塊を ....
目から涙が
流れるのを見ている
左耳を枕に押し付けて
横たわって
右目の目頭から
左目の目尻から

梅雨の日のガラス窓
流れて渇いて
それを部屋の中から眺めているような
す ....
  ・
 
 痣のある猫がいて
 部屋の中に僕といる

  ・

 ベランダで風に
 煙草を吸っていると
 くるぶしに柔らかい体が触れる

  ・

 敷きっぱなしの布団に座 ....
話すことがなくなったから
もう眠る
そんなふうに毎日を終える
行きたい場所がある
だから歩く
ボールペンを一本
手のひらにたて
倒れた先に歩いて
歩いては
四つ辻
また立て
倒れ ....
 Quartz
 震えて
 終わりと
 始まりのないものを
 区切っていく
 切り刻んで
 数をあてる
 なにものとも
 名づけられない筈の
 私より薄くて
 鉄も
 昼夜をも含 ....
なみだというやつは
潤んで
ぷくりと膨らんだなら
ふるえ
映えたつめたい青色をくるりと丸めて
珠の中
ちいさな
とてもちいさな
気泡が
深海魚の呼吸音をたてる
ふたつ
もうひとつ ....
―半眼 仰向けにソファからガラス棚の中へ

帆船模型の帆が擦り切れる様を想像して、視線を窓外に移せば
季節の欠片がもろもろと崩れながら天気雨に縫い付けられていくところだった
中庭の、陽の当た ....
ショートケーキひとつ
落ちていく
月夜の道に
落下する
やわらかな音
聞こえない

苺がひとつ転がった
外れてとれて痛んでる
暴風通ってまた転がり

赤い
実の
白い
いち ....
ちいさなひかりが
あたたかな狭い部屋に点れば

冷たい空気を一息に吸い込んで青く爆発する

四本のシッポ銀色に流れて

吹き出している細かな塵は

ヘッドライトに照らされるまま延びて ....
ブルーとピンク

アルミニウム缶に映りこむ

開け放たれた窓際

置かれた甘いパイナップルの缶詰

遠く町のさわぎが耳元を波立たせる

アスファルトとタイヤの関係

微笑む路地 ....
この街の果ての海はいつかみたあのひろい川の河原に立っていた

海まで10キロのしるべが指していたもの

海鳥がゆっくりと羽をひろげ

それは昔見た映画みたいにゆっくり瞳に映しだされる

 ....
空想の空青空も軋んで

ひずみから一斉にフルーツドロップなだれ込む

ブルーグリーン

イエローそして強い赤

ブルーブルー消えそうなイエロー

色を刷り込んだ世界に色の水滴が落ち ....
石瀬琳々さんの水町綜助さんおすすめリスト(15)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ファイルの終わり- 水町綜助自由詩510-3-9
sugarmagnolia- 水町綜助自由詩608-9-27
夏の池- 水町綜助自由詩808-5-12
睡蓮の池- 水町綜助自由詩708-4-17
雨の流れかた- 水町綜助自由詩1108-3-22
生活の_静かな- 水町綜助自由詩14*08-3-21
散歩するように- 水町綜助自由詩708-1-22
Q- 水町綜助自由詩2407-8-27
なみだ- 水町綜助自由詩13*07-8-13
余剰の海- 水町綜助自由詩12*07-6-14
cake- 水町綜助自由詩14*07-3-7
mortor_seven7five5zer0- 水町綜助自由詩6*06-10-18
パイナップルの空き缶- 水町綜助自由詩2*06-10-2
13号地埠頭- 水町綜助自由詩4*06-9-25
candy- 水町綜助自由詩4*06-9-22

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