外が
ひどい雷鳴なので
ベランダから眺めてる
夜を
そこが
どこだかわからない
ただ
重なって空はゆく
見下ろすと
街路樹はミニチュアだ
濡れた道路を
ヘッドライトが舐め ....
かみ合わない歯車に、また少しだけ時がずれる
秒針のきしみは それでも
壊れたメトロノームのように 私を、
追うから
逃げ込んだいつかの雪原で 私は、
細雪がわずかに切れる夢を見た
....
賑わった砂浜は
今では自分の足音しかなく
しかもそれは
波風とともに消されてゆく
目の前に見える海は
今の海ではなく
遠い昔に見た記憶の海
狭かった砂浜は
今では自分の足跡しか ....
ちゃぷり、と
月は青空のお風呂に浸かり
朝陽に白く霞んだ
今日も随分と
夜を照らしたものだと
そっと呟く
早く寝よう、と
いつも思っているのに
太陽と話し込んでしまう
長 ....
女にふられたので、
嘘だと思うかもしれないが、ほんとうに、
女にふられたので、
レッド・ツェッペリン聞いて死のうと思った。
なんでレッド・ツェッペリンかとゆうと、
彼女はサイモン&ガーファン ....
霧もやにまかれて朝は訪れる(エンドロールもオチもない夢)
>>ダィァリーつけてるんだぁ(絵文字)ね,見たぃ!?(絵文字)大事な項は山羊にあげましょ(絵文字)(絵文字)
....
若人は旅をする
知らない逢ったことのない
運命の人に出会うため
時代の洗礼を受け
今、潔く出発せよ
長く続くだろう道の目的地は
皆同じ
どの道を辿ろうが
....
世界がすこし傾いた音を
玄関先でブーツを脱ぐ途中
うずくまったまま聞いている
水分が喪失したまつげ
足りない
水分が足りない
私はこのまま穏やかに干からびて ....
いつの日の窓辺に聞いたとおい歌
盗んで消えるおもいでの耳
汽笛すぎ残されゆくは草鉄路
待つだけの駅呼ぶだけの風
なぐさめを知るか口笛おおぞらに
心を放 ....
戦争を知らない子どもたちが
大人になって
大人の信用を知らない子どもたちが
大人になって
戦争を知らない子どもたちを知らない僕等は
髪の毛が茶色いと許されないなら
携帯電話を持つと許されな ....
黄昏だけを掻き抱いたんだ
わかってもらえるかな
あなたがむかしひいてたアイライン
その色を選んだのと同じ理由
この気持ち
それを伝えたくて
「空は太陽を愛して、そ ....
栗林沿ひの道を歩いて行くと
コツンと固い音が
地に弾けてやんだ
少し行くと
また同じ音がして
生きものめいて
転がつていくものがある
――栗の実――
....
手で触れようとすると崩れてしまうおそれがあります。
できることならば遠くから眺めているのがよいでしょう。
*
雨だれ
雨の音がするのです。
理由はそれだけです。
....
異国の空の下
少女がうずくまって歌を歌う
時折、猫のように耳を澄ませる
地球の寝息を聞いて
にっこり笑い
そしてまた歌いだす
異国の空の下
少女がそっと立ち上がる
太陽の光がちゃん ....
砂漠を
旅する少女
らくだを一匹連れて
小さな子どもの手を引いて
今日はどのくらい歩いたかしら。
夜になると
小さな子どもは泣き出して
本当は
泣いてしまいたい少女
砂の塗れた短い髪 ....
ぼくは恐れている
いつか、君を忘れてしまうのじゃないかって
そろそろぞろぞろと皆動き出して
黒い夜を越えてみれば
何もかも終わったみたいに笑ってた
もうぼくと、君の家族以外は
涙ひとつ ....
どこにも行かないバスに乗りたい。君の拙いお弁当を持って。
雑草といっしょに雑草以外のものも抜いた真夏の裏庭
家に帰る途中、下水道工事をする父を見かけて手を振る
ノック ....
切れかけた灯が点滅して
夜の空気をざわめかせている
人もまばらな公園で
赤く染まった爪先が
あなたの頬を蹴りつけた
ちらちらと瞬く安い灯りは
薄暗く二人を纏う
その中で白く浮かぶ ....
おでかけじゃないさ
ココの 塩ぬるい空き海に
連れて来た手に
ちゅー返り
波にサスラワレタ
ひとつ
瓶が
帰れないで いるはずで
沈みな ....
その道が続く限り
歩き続ける
たとえそれが
果てしなく続こうとも
楽しいことを思い出しながら
その気持ちが続く限り
想い続ける
たとえそれが
限りなく続こうとも
うれしいことを思 ....
{引用=
陽が暮れてゆく。なけなしの光を。太陽は俺たちに
平等に。鐘の音はすべての者たちをやさしく包み込
む。紫外線は等しく我らを刺すのだ。「日焼けサロ
ンへ行く前に体 ....
5と6の歌の隙間に空の青 震える指でこじ開ける朝
メリメン区啄ばむ鳥が跡残す 緑雨降る夜波ひたひたと
目覚め行く身体は冬を思い出す 凍れる雲の流れを待つ頬
化石サ ....
1 序章
慎ましい木霊の眼から、
細い糸を伝って、子供たちが、
賑やかに、駆け降りてくる。
溺れている海の家の団欒は、
厳格な父親のために、正確な夕暮れを、見せている。
見開 ....
Tシャツで過ごし来た身に桜降るスーツの重みに耐えてゆかねば
学校まで2.6kmあるけれど1分間で着いても遅刻
「ダ・ヴィンチ」で対談をする一青窈「一青」が並べば違和感だらけ
....
潮の、))) ほとんど動かぬ 海の近く
馬鹿野郎どもの穢れた営みの
澱んだネイティブ・ジャパンの痴呆都市に巣食う
親父は かつて高校教師だったが、
少女売春で巨財を築き
いまでは某組織の親玉 ....
期待に胸を膨らませて
それを抑えながら
…抑えることが嬉しいって具合に
呼び鈴を鳴らすのね
ちょっと歩こうかって
まるで車に何かが充満するのを
恐れるみたいに外へ出て
髪をちょっと触 ....
{引用=求めろよ。
そうすりゃ与えられるぜ。
捜せよ。
そうすりゃ見つかるぜ。
たたけよ。
そうすりゃ開かれるぜ。
だれだって、
求める奴はもらい、
捜す奴は見つけ出し、
....
少しずつずれた紙の束を。揃えようと焦る
指先が乾くからまた少しずれてゆく、それを
ありふれていると笑いながら言の葉と呼び合った
ふたり
絶え間なく淡い音で空隙をう ....
山肌が幅広く剥落して
日に晒されてゐる
真昼時は
まだいいとして
日が傾いて
夕日の色が
濃くなるにつれて
幅広の滝が
血を流し ....
森の中を歩いていた
何かを探しているわけでもなく
何かに追われているわけでもない
ただ単に 森の中を歩いていた
しばらく歩くと ある空間に辿り着く
おそらくは森の中心なのだろう
大きく空が ....
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