ひいじいさんあんたは確かにくたばった
あんたが何歳でなにが原因でどんなふうに死んだかなんて
おれは知らないし興味もないし知りたくもないけど
あんたの生きてたころの話しがこめつぶみたいに
じいさ ....
さあ、消えていこう


ほんの少しの朝食を
僕と君とで分け合ってから
いつもの通りに鍵を閉めて、出かける
いなくなるという夢を見た
そう伝えると
青色の封筒を渡されて
そこだけは、確 ....
防空壕で会った
一人の女の子は

震えていた
私の背を撫で

「怖ガラナクテモイイ」
と確かに云った

今でも覚えている
忘れようがない

魔女の瞳
秘密隠した瞼
腰のまで延びた
真夜中の黒髪
白蝋の ....
誰もが
しあわせのにおいをさがしている
目隠しの鬼は
手の鳴る方へと


ほんのかすかな予感が
僕らを誘う
どこかにかくれるしあわせの
その端をつかめるように


おぼつかない ....
あなたの匂いが
ここまで聴こえてきそうです
本当にに蝋燭のような
灯火でもなくって
ぼんやりした
琥珀色の
あなたの
からだから
漂う
熱のような
気持ちのような
気分のような
 ....
のど飴をのどに詰まらせ咽る日々

忘れ物取りに行ったら忘れ物

潮引きて冷や水もなく汗もなく

足袋ほつれ動かぬ故に終る日々

柳風枝垂れるみどりみどりかな

飲み食いもやがては飽 ....
うつくしいものが見たい。

見せてください。わたしに。

身に余るしあわせ。

取りこぼす歌。

たくさんの世界を見せてください。

ただ、うつくしいものが見たい。

なにかう ....
公園のマロニエが葉枯れを始めたのは
この夏が乾きすぎるからだけではあるまい。
 
錆びついていくあの緑を眺めていると
胸を吹き抜ける地中海の風も止んでしまった。

薬草園のグリーンハウスで ....
それは男の魂
それは男の意地
それは攻撃の姿勢
それは戦闘の心構え

技の見せ所
仕事で戦い
景気付けに
一曲を聞く

誰にも負けない
心の叫び
いくぜー!Oh, Yeah!
 ....
一日の仕事を終えて 
日誌のコピーをシュレッダーにかける 

箱の中に吸い込まれてゆく紙 
粉々になってゆく一日 
見下ろす私の影 

産声を上げた日から今日迄の 
私の年譜をシュレッ ....
手と手を繋ぐ帰り道
あなたが嫌いなこの田舎
あなたの涙を見るたびに
私の心が裂かれます



「ねえ、星がすごく綺麗だね」
あなたが初めて褒めた田舎は
夜空の星たちでした
そんな言 ....
視覚は記憶

聴覚は予感

触覚は誤解

味覚は現実

嗅覚は本能


風にまじった君の匂いに びくっ とする
肩のあたりを噛んでほしいのです
思いっきり歯形がつくまで
血が滲むぐらいに



今日は抜糸です

彼女がメールを送ってきました
八針も縫った傷痕は
一生消えずに残るのでしょう ....
父が去っていく 
砂埃が舞い  少しずつ遠い物にしていく 
ずっと見つめ  目の痛み  
湖から立ち昇る幻想 

ああ 父よ ああ 父よ

数ヵ月後に来るはずだった暑すぎた夏
白いシャ ....
流れ行く影
  君と飲むお酒
    今は二人だけ
      外は麦畑

手にしたフライドポテト
  其処に置いててよ
    添えられた甘いトーク
      口紅はケチャップソー ....
転ばぬ先の杖



そうは言うけれど



杖があろうがなかろうが
転ぶときは
派手に
転ぶもんだ

逆に
杖を頼りにしている分
杖が折れて
転んだときは
相当痛く
 ....
雷鳴に少し怯えて
ようやく雨が遠ざかると
いつしか黄身色の月が
丸く夏の宵を告げる

湿度が首筋に貼りついて
ついさっき流れた汗を思う

狡猾な二本の腕を
互いの背に回して
策略の ....
肌の全部が
湿った薄い膜で被われて
少しの息苦しさで
満ちている午後

畳の跡がついてしまうかしら
そう思いながらも
まるで猫の昼寝の如く
時折どこからか吹いてくる風で
意識を保って ....
引越をした日は、
青空だった。
近所の空き地の、
壁に、ボールをぶつけ、
グローブで受けとる。
ひとりで遊ぶわたしに、
アキラとリョウが、
笑みを浮かべ、声をかけてきた。

初登校の ....
時代は廻り廻る
何も残さない
甘い思い出
辛い出来事

笑顔は社会の
基本
怒りは社会の


スポーツで汗を
流し
今日も昼寝をする
洗濯物をする
                

国道の景色はどこも同じ

見通しの悪い道をくねって行くと
小さなお宮の前の辻に出た

車のタイヤが2本立っている

  ごく普通のもので/新品で ....
暑い日だった


目覚めのベッドは僕のにおいで湿ってた


喉がカラカラだった

コップの水をかるく舐めたら

少し、ぬるい



鏡に映るはだかのおとこ


汗 ....
ふたつの火の間に
煙は消える
いとおしさ
うなづく いとおしさ
風のない日の
指をすぎるいとおしさ


見るまに変わりゆくものの
とどまらぬ今をたしかめるように
せわし ....
#41

 青い瞳からは
 青い涙が
 こぼれるものだと
 思っていました

 

#42

 オリジナルという名のコピー
 コピーとしてのオリジナル
 オリジナルなコピー
 ....
彼方からの気流にのって 届いたそれを
あのひとは
夏だと言った



わたしにとって
わたしの知らない、どこか
遠い場所で あのひとが
笑ったり、泣いたり、しているということは
あ ....
鳥は空に向かい飛んでいるのだろうか
もしかすると本当は
空などでは無いのではないだろうか

では何処に

魚は海の中で生きていけるのだろうか
もしかすると本当は
海の中では生きられない ....
 
   砕けた石英の剃刀を
   突然の風が巻き上げて
   私の頬をかすめる

誰に届くわけでもないから
名前まじりのため息は
手のひらで温かい

   癖毛のように渦巻く黒雲か ....
今夜またネットにつないでも
私の独白を
だれも聞くことはできない

禁止され、去勢された独白

「コミュニティ」の内側で
旧友同士のようにふるまいながら
もうだれも 独白することはでき ....
それは
降りしきる雨の
隙間をぬって
遅れて届けられた
一通の手紙のように

 雨と雨が
 触れあう音に紛れて

 見慣れた景色の
 匂いの片隅

 未送信のまま
 閉じられ ....
注がれて激しくうねる麦茶
そこに波打つ氷の熱
呼吸と麦茶が混ざり合い
感覚は針のように鋭く喉を刺す
祖母が死んだときの
飼っている犬が死んだときの
苦味が
体の内側から
徐々に頭へと回 ....
水在らあらあさんのおすすめリスト(3565)
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無題(海岸で波は私に届かない)- たりぽん ...未詩・独白8*06-7-12
細い線の上で- nt未詩・独白4*06-7-12
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