10かぞえる
あいだに
街は
姿を変えた

 もう
 いいかい?


10かぞえる
あいだに
君は
姿を消した

 もう
 いいかい?
 

この
世界の
夕暮 ....
 サンボマスターの山口隆は、『そのぬくもりに用がある』のMCで、「言葉にならないからギターを弾くわけですよ!」と叫ぶ。この叫びを突きつけられたとき、思わず立ち竦んでしまった。そして、立ち竦んでしまった .... 大きなガラス扉
日焼けしたブラインド
貸店舗、の白い貼り紙
コンビニになりきれなかった
角の、たなか屋

殺風景な店先のコンクリートには
ただひとつ
小さな郵便ポストが生えたまま
舌 ....
薄青色の透明な空に
白い大きな鯨の尻尾
鯨は自由で気まぐれだから
日が昇りきる頃にはもう
どこかの国に泳いで行くんだ
でも優しい鯨のことだから
また会いに来てくれるだろう
僕の吐いた煙を ....
このほしの
ぶるー
ひかる
ぶるー

いちわの
ちいさなうた
このほしをおおう
ちいさなうた

さばくの
やさしさ
がらすをつたう
あめつぶの
やさしさ

このほしにあ ....
#31

 言葉は
 無力ではない

 あなたの
 言葉が
 無力なのだ



#32

 今日は
 どこにも行く気がしないし
 なんにもしたくないから
 携帯電話の電 ....
風呂に入るとなめくじがいた
たいていの人はここでキャーあるいはギャーとなって
塩か砂糖か胡椒か何かを持ってきて
ヤツを殺しにかかるのだろうが
俺は別段気にならないし
こんな生き物でも殺すのは ....
夏休みにしか帰らない
実家の銭湯には
青い富士山の変わりに
緑のペンキが色あせ
ボロボロに古びた
一匹の龍の壁画が
どん と
風呂場一面を支配している



田舎のせいか
夏場 ....
大きな布を広げたような
遠さのない空

ほどけた糸が絶え間なく
無言の街に降る

僕は何を創ろう
濡れたその糸で

痛みを忘れた
この指先で
むき出しの腕を風が滑っていく感触は、 

洗いたてのシャツに袖を通した時によく似ている。

ペダルを踏み、耳の後ろで逆巻く風を感じながら、

夏がくるのだ、と君は思う。


街の影が ....
やさしい ということばを
ほんとうに つかえているひとは
どのくらいいるのだろう

ふるえてる かたを そっと
だきよせる ことの むずかしさ
かすかな おとを たてることさえ
こわれて ....
落ち込んでいる者がいる
もっと自信を持ってほしい者がいる

私はお前が大好きである

年に一度
お前がいちばん美しい時
私は涙が止まらなくなる
いとおしくて
流れる

私はお前が ....
わたしから一番遠い人だった
そんな単純な動機

想いは蓮の葉のように
水の面を漂うように
ゆらゆら揺れて

不確かな言葉と
不誠実なあなたと
忠実なわたし

ほほえみをたたえる写 ....
なめくじには、カンムリがない。
カンムリがなければ、うたにも使われない。
でも、なめくじはきっとおもしろくないと感じている自分も、
いっしょだと最近感じる。
湾曲している水平線上にて、
しめって酸化しそうな金属の肌が
垂れこめた雲に灰色の腐蝕を放っていて
見あげても星は降る気配
海の月の揺らぎ
飽和した幻影の瞬く電子
この神経を流れ去ることのな ....
街と
街の
間には
ホタルブクロの
小道があった
不安をかき消すように
折り取って
右手にいっぱいの
ホタルブクロの花束
とても白い花
空は青く
休耕田の中の
緑の小道
カマ ....
見捨てられ
見守られている
みなしごのはだしの歩みで
ちろちろ歩く
ああ僕らは本当に
時代の縁を歩いてきたんだな

そして時代という言葉が
うすっぺらくなった時代を知っている

人 ....
深い眼差しを、
赤く朝焼けした巨木におよがして、
動きだすふたりの直きせせらぎが、
ふくよかな森の奥行きを高めて。

始まりは、乾いた無音を燻らせる、
茫々とした朝霧を追い越して、
あさ ....
絶句した 人々の 中に こそ
希望はある
流れる どぶ川から
沢山の 仏が 流れてくる

死人という 意義を 
私は 肯定と とる
明治初期 仏は
皆 狂い死にしていったのだ

だ ....
眠りの国の君は
きっととても美しいのでしょう
けれど
其れが見れなくて
私はとても哀しいのです



君の伏せられた瞼の裏
封じられた瞳の色は
平生の黒ではなくて
もっと
緑と ....
愛なんて見返りのない商売さ
アタシはそういう母やってんのさ
バカヤロウって抱きしめて
ナミダなんかもみ消して
雨の日も嵐の日も弁当だけは欠かさないで
反抗期ってのと格闘しつづけ
 ....
ひつじ
もこもこ でっかい
け を
かってもらっても
あんま きにして ないぞ

ぼくのことも
あんま かかわりあいに なりたくない ふうだ

こんなにも
いっしょに あそびたい  ....
わたしがよく行くカレー屋の
インド人の店員さんは、とってもいい人
インドのことをいっぱい教えてくれる
コーラをサービスしてくれる
街で会ったら挨拶してくれる

「わたし、カレーが ....
狭い路地にたくさんの人々
外は馬鹿に明るいのに
中をちょっと覗いたら
鬱蒼とした密林のように暗かった

幾つも林立している黒と 対比している明瞭な白

誰かが何処かへ運ばれていく
黒い ....
冷凍室に閉じ込めて
そっと 耳を寄せたりはしない

腹を裂き眼球を抉り
死なない形を創り上げて
寂しさを 裏側に貼り付ける

夜中の静けさが
硝子玉した眼に暗い光を燈すと
怯えた幼児 ....
父は歩き続けた
角を曲がったところで左腕を失い
コンビニの前で右腕を失い
市営住宅の駐車場で両足を失った
やがてすべてを失い
最後は昨年まで歯科医院があった空地で
一輪の花になった
 ....
木々の間からこぼれ落ちる月
あぁそうだ
あの空へ僕はもう一度帰れる
たしかにあの時そう思ったんだ

乾いた風を湿らせて
どこまでも走る 秋の土を

もう二度と戻れない
月日を想い
 ....
河原で雲を売ることにした
商売は一にもニにも場所だよと
商売などやったことのない親父が
いつも言っていた

場所は悪くない
多摩川は人気の多いところも少ないところも
選べるし
ぼくはど ....
雨が止みはじめた頃に、
傘を差しはじめてみた。
びしょ濡れになって傘の下、
僕は何かに守られていると強く感じる。
道の向こう側から、
少年が歩いてくる。
あの懐かしい長靴の黄色が、
僕の ....
家は日当たりで選ぼうよ  駅の日溜まりで遊ぼうよ                
記号化された駅員さん  産道くぐって夏祭り                   
早々と終わりを告げて菜の花の   ....
水在らあらあさんのおすすめリスト(3565)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
カクレンボ- 043BLUE自由詩206-6-20
言葉を超えた領域に向けて言葉を放ち続けるのだ- 大覚アキ ...散文(批評 ...1106-6-20
たなか屋の角- 佐野権太自由詩54*06-6-20
空には大きな鯨が泳ぐ- プル式未詩・独白6*06-6-20
めつぼうのひ_そのさん- 青色銀河 ...未詩・独白206-6-20
フラグメンツ(リプライズ)_#31〜40- 大覚アキ ...自由詩1006-6-19
梅雨時- 新守山ダ ...自由詩606-6-19
湯殿の龍- 蒸発王自由詩8*06-6-19
- 松本 涼自由詩706-6-19
ヌード- 八布自由詩706-6-19
泣きそうと思うとすでに溢れてる_夕立のヒト_愛するヒト- mina未詩・独白706-6-19
- 自由詩4*06-6-19
悲しいほほえみ- 美味自由詩4*06-6-19
なめくじとかたつむり- 加藤 コ ...自由詩106-6-19
水平線遊戯- こしごえ自由詩17*06-6-19
ホタルブクロの小道- チアーヌ自由詩306-6-19
行進の果て- シホ自由詩206-6-19
森の序章——デッサン- 前田ふむ ...自由詩16*06-6-19
ECHO- 奥津 強自由詩406-6-19
睡蓮の宇宙- 蒸発王自由詩5*06-6-19
アイナンテ- yaka自由詩5*06-6-18
ひつじ- 日朗歩野自由詩606-6-18
インド人- 壺内モモ ...自由詩6*06-6-18
葬送- しでん自由詩2*06-6-18
剥製の眼- 士狼(銀)自由詩11*06-6-18
父の日- たもつ未詩・独白16*06-6-18
帰巣本能は月に吠える- チェザー ...自由詩5*06-6-18
雲を売る話- ZUZU自由詩406-6-18
ある雨の日、君の弟は。- 葛西佑也自由詩26*06-6-18
命が宿るまで- 狩心自由詩4*06-6-18

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119