ちょっとした梅酒に缶焼酎
  ちょっとした高揚感
  こんな具合を ちょっとした幸福と呼べるなら
  ちょっとしたお調子者



  だが今
  厚ぼったいかなしみだけが
 ....
家の中に線路が開通した
これからは毎日
海へと向かう青い列車が
部屋を通過していくそうだ
最寄の駅はいつも利用している駅だけれど
春になったら小さなお弁当を持って
二人で海を見に行こう ....
水は自由だった
形はなく
その場所がその形だった
自らの意志で
動くことができなかったが
絶えずすべてが動いているので
別に苦ではなかった

暑くなれば
空に浮くこともできた
のん ....
綺麗な黄金色飲み込んだ
ほら、随分遠く
小さな灯りが揺れている
綺麗だね
あれ、さやかのせい
っていうか
きっと、あれがさやか

空いたグラスにさやかが溜まる

煙もくもく吐き出す ....
                     2007/02/10
空部屋を求めて
新百合ヶ丘駅前に着いた

仲介手数料0.5ヶ月分
敷金1ヶ月、礼金なし
1ヶ月分の家賃は
任意と書いてある ....
二月をはじめたばかりの空に私は宿る
人見知りの日差しはまだどこかぎこちない

手放した温もりを眺める視線と
手放された痛みを撫でる記憶

風は中途半端に冷たい

人気のない歩道橋の上の ....
め が みえない ひつじ は
おおきく なった なら め が みえるように なる と しんじて いた

だから いつも
あんしん して ひとみ を とじた

ひとみ の なか の くらやみ ....
海は凪いで
時折水面の灯りが膨らむ
こんな場面に身を置くと
ゆめを見たくなる

会いたい、の裏側にある
まだ微熱を残した感情から
目を背けずに
鞄ひとつぶんの希望を詰め込んで
夢のつ ....
あっぷるいろに、そまる
 
いみたちをよこめに
 
とりは、うたう
 
はなも、うたう
 
すなはうたえないから
 
なみにこころよせ
 
わたしをみつめる
 
ちからづよ ....
まがいものは 百年もたぬ
詩語は 意味をはこばない
わたしらは 修羅であるから
もとめあいながらも ついに
手を むすばない
ちりとりの群れが
空を飛んで行く
南の方へと
渡る季節なのだ
僕らはその姿を見送り続けた
トリはトリでも飛べないトリは?
隣で君がつぶやく
答えなんて
いつか見つかる
郵便受けに葉書を取りに行くと
ワニが立っていて
小包は腹の中にあると言うので
両手で口を大きく開いて
上半身を口の中に入れて
ようやく取り出すことができた
小包を開けると
小さな電卓が出 ....
石ころにつまずいて

ころんで痛くて痛くて一人泣きじゃくり

太陽はいつもそらの天辺で輝いてるよ

ほらそこの泣き虫君とりあいず

笑ってみなよ

みんな笑顔になれば幸せ ....
仕事の帰り
寒くって走りだしたらさ
どこからかシチューの
少し
焦げた匂いがしてさ
暖かい部屋と
スープと
それから
それから
いろいろ
いろいろ

伸びた髪が邪魔だけど
足 ....
君が眠い顔してる


君が眠い顔してる



さっきのさぁ


ぶち犬の軽やかなステップ

最高だったよ



生なりの大きなカーテン

ひるがえった空の上

 ....
泣いたら愛は冷めるのかジョナサン
泣いたら泣いたで
涙を拭ってやれよジョナサン
熱く腫れ上がった瞼に
キスしてやれよジョナサン
ジョナサン

泣いたら愛するのをやめるのかジョナサン
泣 ....
裸身の雪が
ぼんやりとした
遠いほたるとなっておりてくるので

あまやかな
姉の匂いにみたされたまま
結露にぬれた窓の外をのぞく

(紙の野原で北風が笑っています)


雨の日の ....
曖昧だ
曖昧だ
あーいまーいーだ
私の位置がそもそも
曖昧って
いうの


喉に焼け付く
胃液の味を堪能し
駅のトイレの水を流す

うずうずと流れ
あの星
美しいわ ....
物語を聞いてしまうと
彼女は不満げに頬を膨らませた
小さな手がタオルケットの端を
強く握っているのが見えた
硬く白くなって
欲しいものを手に入れられない嫉妬に
震えている

だから
 ....
エレベーターの中で
「開」というボタンを押すと
涙が止まらなくあふれ出た
何かを受け入れるということは
何かを拒絶することと同じくらい難しい
一人またひとりと乗り込む人を
か細い指で支えな ....
モネよりも
ルノワールよりも
キスリングの絵が好きです

彼の描くミモザは
その小さい花の一つ一つが
どれも眩しいほど鮮やかなのです

それは美しい憧れです
あなたの目に
私はその ....
何もできなかった自分なので
私は私に
何もしてあげられなかった
それでもその過去は
私の過去
何もできなかった過去であっても
大切にしておきたい

何もできない自分なので
私は私に
 ....
久しぶりの母からのメールは
「もうおとなりのうちの庭に梅が咲いたよ」だった
慣れぬメールをポツポツとうつ母の姿が浮かぶ
娘が梅の花に興味がないのは知っているはずなのに
伝えずにいられなかったの ....
さいきん
足先がむずむずする
春は
あと何日でくるのだろう
車座になって
くちぶえの練習をして

それが時折
ふってくるのだ



うらはらに

さむいひが つづいて
 ....
悲しくなって遠吠えすると
風に乗って
色んな場所から返事を貰った

風が生まれるならそれは掌からだ
水面に翳すと波紋が囁き 
耳を澄ませばラピスラズリが唄う
冷たい指先で声を拾って
廃 ....
四角い硝子管の向こうで

きっちりとしたいい年のおじさんが言う

「地球が壊れています」と

隣で彼女が蜜柑を皮ごと貪っている

壊れていると思った

翌日 置手紙を残して彼女は消 ....
庭で子どもたちが泣いている
ちいちい ちいちいと泣きながら
翼をぱたぱたさせている
それだけで 私ももらい泣く
私は狂ってしまったんだと思いながら泣く

そして何を悲しんでいたのか わから ....
文化村通りを

僕は歩く

散開する人々

人々

人々

人々の群のなかを

自分を縫いつけるように

錯綜して

目的は

失せもの

探しもの

買い ....
崖っぷちでお父さんが寝ていた
風邪などひかないように
布団をかけてあげた
ああ、これは夢なんだな
と分かって目が覚めると
崖っぷちで寝ている僕に
お父さんが布団をかけてくれていた
細い腕 ....
 車は走る。

酒などなめる程度にしか口にしていないのに、なぜか疼痛があたまにしつこくこびりついている。
ウインカーの点滅音。
そのメトロノーム。運転手はハンドルを大きく右に切った。
ゆるや ....
水在らあらあさんのおすすめリスト(3565)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
世界から帰る- 草野春心自由詩207-2-11
海へ- たもつ自由詩1207-2-11
- ぽえむ君自由詩12*07-2-11
さやか- リヅ自由詩4*07-2-11
南北西東- あおば自由詩14*07-2-11
二月- 松本 涼自由詩8+07-2-11
めがみえないひつじ- moof ...自由詩407-2-11
マリンタワー- 銀猫自由詩19*07-2-10
すなわち- 山中 烏 ...自由詩507-2-10
そろもん(単独者の話)_- みつべえ自由詩607-2-10
渡り- たもつ自由詩1307-2-10
小包- ぽえむ君自由詩15*07-2-10
ファミリー- こめ自由詩607-2-10
シチューとパンとそれから- プル式自由詩9*07-2-10
君が眠い顔してる- ビーチ自由詩5*07-2-10
君が泣くまで愛する事をやめないのはジョナサンだけだった- 虹村 凌自由詩13*07-2-10
Blue_Planet_青い星- 青色銀河 ...自由詩1707-2-10
サラリーレディ- さき自由詩1107-2-10
語ってしまった後で- 及川三貴自由詩7*07-2-10
エレベーター係- Tsu-Yo自由詩1807-2-9
キスリング- 三条麗菜自由詩8*07-2-9
何もできない自分なので- ぽえむ君自由詩10*07-2-9
おかえりなさい- さくらほ自由詩21*07-2-9
早春- はな 自由詩8*07-2-9
遠吠え- 士狼(銀)自由詩12*07-2-9
アンソロジーな吐息- 大城 小 ...自由詩207-2-9
庭で子どもたちが泣いている- 若原光彦未詩・独白12*07-2-9
人食いの街- 水町綜助自由詩3*07-2-9
- たもつ自由詩1407-2-9
空の巣- 水町綜助散文(批評 ...7*07-2-9

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119