動物園通りっての繁華街の中にあって

ちゃちなアーチに書かれてる

この通りの中には

きっと

けもののような夜に流されたおっさんたちがひしめきあって

わさわさ

わさわさ ....
割れた小窓の向こうに
子供の靴が転がってる
幸せはいつも
シャボンが泡立ったときの
匂いに似て苦しい
どうしてわたしは
名前を書いておかなかったのだろう
指を動かして
桟に父の旧姓 ....
ピアノ線で結ばれた
あなたの希望
私の誤解

でたらめに
あなたがはじく

私たちの
無数の意味が
夕暮れの
部屋に満ちる

他愛ないカーテンが
ふたりを
窓から避けてゆく ....
曇り空の畑を見ていたら
今まで忘れていた
今まで生きてきた辛い記憶を
なぜだか
思い出していました
鳥は元気よく飛んでいるというのに

薄暗い部屋の中でじっとしていたら
今まで忘れてい ....
カーテンを頭からかぶる、冷えたぬくもり
いつも思い出してしまう
ぼくの好きだった女の子は、ぼくの嫌いだった男の子と
ふたりで、教室の真白なカーテンの中でくすくす笑っていたんだ


いま、ぼ ....
雨がまた積もっていく
雨音がまた積もっていく
その分だけここは、静かになれる
抱き合うだけの幅を残して

昔の夢のかたちを探り合う
窓を伝う雨粒の落ちる、速さ
遠退いた距離の分だけ、今の ....
もういいから
ぶちまけっぺもう
な、
えらくむかつくから
ぶちまけてさっさと
天一食って帰っぺ
せっかく高円寺まできたんだから
絶対下痢すっけどしょうがね
もうしょうがね

おいダ ....
世界へようこそいらっしゃいました。
ここでは基本的に
自由にしていただいて結構です。
ただ、一つだけ注意事項がございます。

他愛なく誰かに見捨てられそうになったり
すっかり文明に溺れそう ....













キタキツネの
ふわふわした
尾っぽのように
跳んでゆく白いキツネの
襟足のような北国の君の姿を
粉雪の舞 ....
眠ることのできない緑の音が
雪の上にかがやいている
わずかな甘味を
鳥はついばみ
金のうたを聴きながら
粉の明るさを上下する


雨がふたつ
手をひらき
流れるもの ....
人は空を飛べない
けれども
人は空を見て夢を描ける
飛べなくても
しっかりと地面に踏ん張ればよい

人は宇宙を泳げない
けれども
人は頭の中で宇宙を創れる
泳げなくても
{ルビ颯爽 ....
ペーパー
{引用=
深い紙の淵におちて
死ぬのは こわい
あんまり、静かだから。}



{引用=
白い紙面に落ちた
指は何を思うのだろう
静かに目をつぶって
目をつぶって} ....
あったかいですね
こんな時は
ありがたくなります
きみの体温
きみの赤いいのち

手をこぶしにしてみたら
ちょっとだけ穴ができて
覗いたら
やっぱりきみは
笑ってました

こぶ ....
東京と東京のあいだは
やはり
びっしり東京だった
銀色のパチンコ玉で{ルビ犇=ひしめ}いていて
覗き込めば
ひとつ、ひとつ
{ルビ歪=ゆが}んだ顔を映す

冷たい光の反射に
じっと身 ....
朝のラッシュアワーを
すこし過ぎた
大阪の地下鉄の中

今日で12年が経ちました
車内アナウンスの声

12年前にぐらついた日本に
いなかったわたしは
地下鉄の揺れに身をまかせて
 ....
もう今さら
言いたいことなんてないし
毎日
言いたいことばかりで
今は
それと同じ


「冷たい」なんて
言われたことがなかった
反論も 
きっとできる
でも 自信がないのは
 ....
あれが彼です
と称されるところのわたし
火を燃やしているわたしが
彼ですのね
夜明けとの距離を埋めている燃焼
遮断する
いくつかの人影
少し離れたところにテント
もっと離れたところに村 ....
 
テレビの上に並んだ二つの観葉植物のヴァランスが悪い

テレビが斜めになってるみたい
 黒い画面に映るあたしも斜め
  のっかっている台も斜め
   フローリングの床も斜めだし
    ....
寒波襲撃
そんなニュースを聞いた 真冬の14時
近くの雑木林に 散歩にいったときの できごとです

季節はずれに咲いてしまった
きいろい ぽぽんたと 出会いました
冬の装いにも 物おじしな ....
手すりのない屋上で
そらをとりもどす、わたしがいる
{ルビ限界線=ちへい}に浮かぶ遠い筋雲の
気流の音に耳をすます
わたしがいる
まぶたの裏に
真昼の月を新月と焼き付け
まぼろしではない ....
僕が川面に平坦な表情を映して

都会の水は緑色してて、細かい、本当に細かい小さなたくさんの滓を

とかしこんで

混ぜ込んで

漂わせて

気が向いたらめちゃくちゃに掻き回している ....
{引用=
伝えたいことがないけど帰らない 歌う自由が僕にあるから}


ギロチンが雨の代わりに降る夜に野外ライブは実施されない


陽の当たる時間短いこの国はかいわれ大根生えたス ....
農家のおばあさんが
小さな乳母車に載せているのは
自分の畑で育てた花だった

生まれながらにして背が低かった
歳をとり腰も曲がってしまった
それでも車いっぱいに花を積み込んで
今日も花を ....
春めくのか夜になると
もぞもぞするもの
それは
あなたのつくしんぼう
今夜のわたしは疲れているのに
背中を向けた闇のなかで
何かを探し蠢いている
辛抱が足らないから
貧乏なのか
芯棒 ....
冬の雨が上がって
しっとりと潤った空気に
小さな蕾が目覚め始める

春と呼ぶにはあまりに早く
陽射が弱々しく届いて
蕾の外側だけがほんのり白く染まる

冷酷な北風には
他愛もない出来 ....
ブリキのロボットはひとり
旅先の浜辺に{ルビ佇=たたず}んでいた 

羽織った黒いマントを 
浜辺の風になびかせて   


( 振り返れば 
( 浜辺には長い足跡 


拾った ....
雪が
雪が降ってきましたよ

小さく細く
灰色から

小さな
あの小さな私は
夜と泣いていたんです 夜と

大きくしゃくり上げても
夜に飲み込まれるみたいです

雪は
夜に ....
少し前排水溝がよく詰まった 僕はスポーツ刈りのままだが


鏡には写ることない人物の赤い歯ブラシが鏡の横に


真っ暗な冷凍庫にはあなただけ食べてたコーンスローだけ残る


ソフ ....
あなたの髪に触れるしずくは
花びらのように
キラキラと咲いて散っていく

あたしもそんなふうに綺麗に映ればいい

住み慣れたはずの町が
やけに他人行儀に感じた
折れた傘が
歩道の脇に ....
町も風もかなしく震えるので、
ろうそくの火のように、
さびしいやさしさで、
生きものは尖ってゆく、
のだと思う

生きものは、
風の群れ、
消え入りそうなほど、
ほそく、とがって、
 ....
水在らあらあさんのおすすめリスト(3565)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜町スロット- 水町綜助自由詩5*07-1-20
窓からみる- たもつ自由詩14*07-1-20
ピアノ- umineko未詩・独白9*07-1-20
忘れていた記憶- ぽえむ君自由詩7*07-1-20
窓からみる- たたたろ ...自由詩8*07-1-20
落ちる速さ- 霜天自由詩6+07-1-20
ひでやんsings_Marvin_Gaye〜What's_G ...- 構造自由詩1107-1-20
インストラクションズ- ブルース ...自由詩3*07-1-19
窓からみる- あおば自由詩8*07-1-19
冬鳴_Ⅳ- 木立 悟自由詩907-1-19
人は空を飛べない- ぽえむ君自由詩12*07-1-19
WEISS- m.qyi未詩・独白1707-1-19
あったかいですね- 小原あき自由詩10*07-1-19
東京パーラー- 佐野権太自由詩31*07-1-19
くりかえし- yangjah自由詩207-1-19
世界はときどき美しい- はな 自由詩11*07-1-19
グレイン- 黒川排除 ...自由詩5*07-1-19
だからあたしは幸福の木を殺したの- 砦希(ユ ...未詩・独白5*07-1-19
ぽぽんた- りん自由詩7*07-1-19
その日、屋上の扉があいていたんだ- たりぽん ...自由詩17*07-1-18
堀川- 水町綜助自由詩3*07-1-18
- ピッピ短歌17*07-1-18
花売り- ぽえむ君自由詩14*07-1-18
つくしんぼう- 恋月 ぴ ...自由詩32*07-1-18
きみに向けて- 銀猫自由詩28*07-1-18
碧いボール_- 服部 剛自由詩9*07-1-18
夜、雪に、- ふく自由詩5*07-1-18
淡々と- 歌乱亭カ ...短歌4*07-1-18
置いてきた傘- ku-mi自由詩16*07-1-18
生き物って尖ってく感じがするね- 青色銀河 ...未詩・独白607-1-18

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