泥棒のような前傾姿勢で
妹の洋服を
箪笥から引っ張りだして纏った
ふわわ、と甘いにおいが漂った

わたしは服を持って居なくて
だから何時も裸で暮らして居るのだが
この頃はとみに寒く
や ....
いくつかの橋が
思い出せないでいる
名前を覚えなかった川の
こちらとあちらを
思い出せないかたちで
きっといまもつないでいる

完全なものが美しいと
君は言うけれど
不完全なものは
 ....
いつもね
ブラインドが上手く操作できなくて

落ちてきた日がすごくまぶしくて
会社のブラインド下げようと一生懸命
上を見ていました

中々
降りてくれなくて
そしたら長ああああい、途 ....
高速道路の横で

光ネオンに包まれうたた寝している

行き交う車をかすりながら

ゆっくりと歩き出す

飛び立つ鶴の群

湖には立ち止まるほど遠くにじむ

髑髏のパ ....
かなたまでつづく
まっすぐなみち
ためしに
ぼーるをころがしてみると
だんだんそれて
とちゅうでみちばたにおちてしまう
たとえば
ぼーるのきせきにそって
つくられたみちならば
さ ....
マリンちゃんの話
きいてほしい


マリンちゃんはジョニーの腹違いのいもうとで
ジョニーとは似ても似つかないほどの美少女だ
めったに笑わないとゆうか
笑った顔を見たことがない
でも笑っ ....
繰り返すことが日課になっています
歯並びはがたがたになってしまいました
またたくまに
バリボリ暇を潰している毎日です
遊びたいと思っていたんだけれど
叶いそうにありません
しょうがないです ....
街路灯に照らされた千万粒の雨は透明で

幾条もの細い線が夜のアスファルトに吸い込まれる

上目遣い

僕は小さな赤いアーケードの下でそれを眺めていて

耳には降り始める雨の湿ったにおい ....
音をつまみ
降りてくる
曇の端に
奏でられるとき


わたしのなかの
水であるもの
いつわりをとく
筆を洗う


ふりつもる底
浅い水紋
沈みひろがる
音を見 ....
いつも一人で帰った通学路
部活でレギュラーにはなれなかったけれど
この道ではスーパープレイの連続で
この時ぼくはヒーローだった

いつも一人で帰った通学路
テストは平均点より少し下だったけ ....
{ルビ石仏=せきぶつ}のこけむした肌が
しゃんわりと日に照らされて
青く反射している真昼すぎ
山山は遠く波打って青白くかすんでいる
地際にひとり
うっすらと真っすぐに立つからだ
ポシェット ....
 
 
 *

もはや
時の流れは緩やかです。
それはそれは
気が遠のくばかりです。


ええ

そういえばあれから
もうずっと人間を
見ていません。


けっきょく ....
 
 
 *

彼女は
心音の優しい娘でした。

共に暮らした日々に
確かな安らぎと幸せを
感じました。



きっと
愛していたのだと
思います。



なのに ....
 
 
あの
白い薬局で手に入れた
不老不死の薬は
思ったよりずっと甘くて
胸やけなんかしたりするのでした。


どうやら
それが最後の2つらしく
ちょうど「売り切れ」の札が置か ....
とにかく
はしりだせばいいんだ
ってことはわかっている
さいしょのいっぽ
がむずかしいんだ
みにしみている
くっしんうんどうは
もうにじゅっかいもやった
なんとか
くだりのさかみ ....
{引用=
沈黙するノートに。

わたしは魚。銀色の鱗をいちまい、はがして
秋の流れにそっと放つ。の。
ぐらぐらする、まっかな秋だから。
つないだあなたの手は、はなさない。



あ ....
ずっとずっと子どもたちが熱
ついでに私も熱

私は時々暴れるから
お医者さんで
押さえられなくなったら飲んでね
とお薬をもらいました

お昼は脳を活発にするお薬を飲んで
夜は脳を休ま ....
このアパートに住み着いている猫の話では
世界はすでに終わってしまったらしい
猫は目を細めて悲しそうにしているが
世界がいつ始まったのかまでは教えてくれなかった

仕方がないさ、と猫は言う
 ....
避けられ 切りとられた夜を
小さな熱の泡が昇る
風のなかの水の群れ
崩さないちからへ向かう群れ


壁の傷は洞のように
しずくのこだまのようにつらなり
やがてしたたるそのま ....
誰もいないようでいない家から
窓が飛び去ったあとの暗がりに
にこやかな家族を
はめこむ陽がある
咲く、昨夜、咲く、空を裂
       く、さくさく、朔、咲く桜
      咲く、さくら、桜咲く昨夜
 、真夜中桜咲く、君の両掌
  の上いっぱいに、金色の瞳
         、金色の髪 ....
りんろ
 りんろ

あなたが はなしてくれた

ちいちゃいころ

りんろ
 りんろって

云ってたって


かわいいな

 りんろ

すてきだな

 りんろ

 ....
眠りの川面に
櫓を漕ぐ音が響く


木の葉も鳥の影も無い
冬のあとさき


ふりさけ見れば
男ひとりの舟


踏んばれば
ぬめるように揺れ


もうひとりの遺骸を
投 ....
この海の向こう側には
何が待っているのだろう
波間から見える向こう側
あそこには何があるのだろう

この空の向こう側には
何が待っているのだろう
雲間から見える向こう側
あそこには何が ....
雨が上がったこの空に
漂う雲が笑ってた
遠い空へと鳥が舞う

水の溜まったこの道に
流れる風が笑ってた
広い大地に砂が舞う

薄の土手のこの川に
秋の紅葉が笑ってた
高い山へと色が ....
来る日も来る日も
欲しいだけの陽は降り注ぎ
水の恵みも充分受けてはゐたが
代はり映えのしない日々に
嫌気がさして
葉叢のなかの一枚が
ある日 ひらりと裏返つた

―決して気紛れでは ....
あらしの余波だろうか
はたまた 世間のしがらみだろうか
木枯らしが 落ち葉といっしょに
チリと涙 芥とおもいまで まきあげて
足早に歩いていくコートをくすぐっていった
そして 今 スコー ....
現存する 物がある
爽やかな 秋風は
俯き加減に 私を
現存させ
凍らせる
誰もが 現存しているのに
私は まるで 夏の
疎ましい なめくじのように
現存している

やけに 大掛か ....
わたしのくびれを
無数の星砂がくぐりぬけ
今か今かと
あの人からの着信を待つ
動脈に溜まり過ぎた
星砂で
浮腫んだ下半身は辛いから
壁際でくるり
倒立でもしてみる
静脈を辿る星砂の勢 ....
    1 追憶の街

(そこを曲がると目的地だ。
(たくさんのヒヤシンスの花が僕たちを見ている。
(そう、あの青い塔のある丘まで競争だ。
(君の長い髪がそよかぜにのって
(春を歌っている ....
水在らあらあさんのおすすめリスト(3565)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
すみちゃんのセーター- 吉田ぐん ...自由詩1706-10-27
沈下橋- たりぽん ...自由詩17*06-10-27
2006.10.26_今日の雲は素晴らしかったよ日記- 初代ドリ ...未詩・独白7*06-10-26
幻想夢の奥底に- こめ自由詩1406-10-26
まっすぐ- アンテ未詩・独白306-10-26
泣くなマリンちゃん- しゃしゃ ...自由詩506-10-26
実験は繰り返しやらなければならないという診断書より- アサリナ自由詩9*06-10-26
raindropshotacookiecan- 水町綜助自由詩4*06-10-26
ノート(ひとり_うつわ)- 木立 悟自由詩706-10-26
いつも一人で帰った通学路- ぽえむ君自由詩12*06-10-26
幾年(いくとせ)- こしごえ自由詩12*06-10-26
【後編】不老不死の男- 橘のの自由詩306-10-26
【中編】不老不死の男- 橘のの自由詩306-10-26
【前編】不老不死の男- 橘のの自由詩406-10-26
いっぽ- アンテ未詩・独白306-10-26
秋。- 青色銀河 ...自由詩4*06-10-25
2006.10.25の何でもない日記- 初代ドリ ...未詩・独白5*06-10-25
ブルードロップ- 青山スイ自由詩3006-10-25
生まれ_生まれて- 木立 悟自由詩606-10-25
ノート(43Y.10・25)- 木立 悟未詩・独白206-10-25
咲くら- ピッピ自由詩406-10-25
りんろ- Lucy.M.千 ...自由詩7*06-10-25
創書日和「流」_Lost_Motion- 大村 浩 ...自由詩8*06-10-25
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秋に笑う- ぽえむ君自由詩6*06-10-25
気紛れではなしに- 杉菜 晃自由詩15*06-10-25
*あしおと*- かおる自由詩13*06-10-25
現存- 奥津 強自由詩306-10-25
ときめくと言うこと- 恋月 ぴ ...自由詩23*06-10-25
三つの街—浮遊する断片- 前田ふむ ...自由詩18*06-10-24

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