物語の終えた本を
閉じると同時に
欠伸をひとつ
いつの間にか外は雨
こんなに近く
ガラスを滑る雨に
今更気づいて
覗いてみたのは
深い夜
明けること
わかっていても
朝はまだ ....
{引用=一、くじらヶ丘
口に出してごらん
うるおい、と
その
やわらかな響きは
途方もなくひろい海の
すみからすみまで
満ち満ちてゆくようなものではない
干 ....
天空を 日が巡る
かげ ひそまる
大型バスを避けて 僕は路地裏へ
しみったれた茨 時を違えて咲き誇る
一輪の薔薇 その棘の在りか
観光客の舌先で淡くとけてゆく
色とりどりのアイスクリー ....
ぼくは詩を書きたい
季節は世界をその色に染め
心もその色に染まる
今日もまた
朝の散歩をしていると
白い夏に出会いました
夏は白
入道雲が高く立ちのぼる
澄んだ青空は後 ....
あのときの金魚生きているよ
あなたと何回挑戦しても
ポイはすぐに破けてしまって
夜店のおじさんが呆れて分けてくれた
小さな二匹の金魚
お口をおちょぼにすぼめた金魚鉢は
ひらひら朝顔のように ....
まるで誰かの悪意のようにうらぶれた街並
軋みをあげる少女らの腕
過剰な夜が速度を増し思い出が痙攣する
屍を食して膨らむ都市で
瞳に汚濁が溜まるとしたら
それは一体誰の瞳に
あなたに わたし ....
人とは半分獣だ
争いを起こす
心は刻々と移りかわる
感情 情熱
生きる力
感動 経験
生きる力
狭い路地ですれ違う人々
場合によっては
運命の出会いか ....
酔っ払ったみたいに踊る僕の手に
気が付いたら君の手があった
変な言い方だけどそんな感じ
おでこをくっつけて微笑みあった二人が
そのまま見つめあって
溶け出していく夏の夜の匂い
細波 ....
時々この臭いが大地に移ってしまっているんじゃないかと思っている
羊への慈悲は必要ないとあなたが言う
世界がこの臭いを知っているんじゃないかと思っている
私は羊の鎖を外す気は無い 四六時中 握って ....
あなたの声をきいたとき
胸の奥から潤って
その吐いた吐息の
湿っているのが幸せだった
ミタクラヤシン
ネイティブアメリカンの挨拶だ
意味は君と私は同じルールの中で
生きている仲間同士なんだよ
仲良くしようと言う意味だ
この言葉は人にも言うし
植物、動 ....
静けさに
包まれて夜は
雨はとどまっても
星はみえない梅雨の空
肌の湿りは
空が落とした夏の皮膜
それとも重ねた体温
外灯が滲んで見える
青く蒼々と
今を映すその目に
私の ....
ぼくは詩人
いつもの空はいつものように
同じ空ではない
今日もまた
夜の散歩をしていると
遠い夜空に出会いました
ずっと続くその夜空は
果てしなく続くようで
どこかで明 ....
うすらぼんやりとした
朧月
まだ少し明るい薄青色
にぼんやり浮かんだ。
窓から漏れるオレンジ色
の窓明かりは
空の色ととても綺 ....
道、行きながら
美しいと思える花に出会う喜び
歩みながら
特別でない
小さな花を
「綺麗だ」
と、感じる温かさ
腕の中
ひとつ・・・
・・・ひとつ
また・・ひとつ・・・
....
ぼくは詩を書きたい
楽しむことに一日を使うよりも
楽しめるものを探すことの方が
その一日は長い
今日もまた
朝の散歩をしていると
向日葵に出会いました
そこには
たくさ ....
君の心の中はとても青く深い海だから
僕は小さな潜水艦に乗って行こう
潜って初めて知ったよ
静かに見える海の中は
本当はとても様々で
速い流れも遅い流れもあるって事
だけれども大丈夫 ....
僕たち
頼りなくも
この小さな灯りで
明日の方向くらいわかる
いつだって
踏み出す一歩は
小さなものでしかない
続く指針が
結果的に幅を描いて
そっと広がる
ランドスケープ
赤いくちびるの、艶かしい呼吸の高まりが、
耳元をかすめ過ぎて、
世慣れた顔のひろがりは、穏やかに浮かび上がり、
成熟した夏を秘めた、
落ち着く若い寡婦の頬をかしげて、
経験にさばかれた甘い水 ....
ゆっくり流れた時間の中で
少しだけ遠くを見た君の目が
瞬き 瞬く
私は少し揺れているから
あなたの瞬きの風が
私のことを遠くへ飛ばした
緩やかな記憶の雨は
思い出の中で淑やかに降 ....
嗚呼 線香花火
叶わなかった約束事
逞しさでもって駆けた夏
きらりと残り火
何も奪わない恋だった
駆けっこみたいな関係性
風化しない
約束の言葉は
大事にしすぎてはいけ ....
母は
随分と老いたけど
声は変わらない
母は
もう私に「早く早く」とせかさなくなったけれど
私に「早く」とせかされる
母は
なぜか私よりスタイルがいい
ちょっと癪だけど
ちょ ....
☆きら☆きら☆おほしさま☆
そらには 満点の星 きらら
あいよりも 深い夜につつまれる
きんやぎんの星砂
天の川 さらら
流れ星 ひとつ
ふってき ....
ぼくは詩人
幻は時に
現実までをも映しだす
今日もまた
夜の散歩をしていると
夜の月に出会いました
目の前の道をまっすぐに歩けば
右斜め上には煌々とした満月
歩む後 ....
水の中に
カエルが一匹
鳴いている
失わないと分らない
寂しさがつのる
悲しさが零れる
夜を泣き明かし
元には戻らない
友達を失った悲哀
救えなかった自分
彼は助けを求めた ....
バスに小川が乗ってきた
どこにも流れることのできない小川は
だらしなく床に広がった
立っている人は足を濡らした
座っている人は足を濡らさないように
座席の上に膝を抱えた
大学病院
....
ぼくは詩を書きたい
大切なのは
苦労して得たものではなく
苦労していることである
今日もまた
朝の散歩をしていると
小石の道に出会いました
まだできて間もないのだろう
....
欲があること
人を羨むこと
にくしむこと
嬉しいと思うこと
悲しいと思うこと
楽しいと思うこと
怒りが湧くこと
恋をすること
愛を知ること
優しく出来ること
綺麗だと思うこと
....
競争世界にポツリと置き去り
僕なんていなくても世界は回り続ける
幼き頃から学んだ教訓
傷つきながら
涙をこらえながら
自分の無力をかみしめながら
惨めだけど生きること ....
材料
200mlくらいの牛乳と100gのポッテリバター
間をとって150gの小麦粉と
砂糖は80g 控えめでいいんじゃない
苺 かわいいだけじゃだめね
卵は2個 どっちかっつーとMがいい
....
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