いつも
大きなはさみが
ぶらさがっていて
ちょきんと切ると
世界は まっぷたつ
燃えて落ちる空
明日も また
ちょきんと まっぷたつ
君の家に続く道の
あの黄色い花は
なんていうんだろう
ちょっと君に似ている
可愛くて
寂しげで
僕は君の横顔を思いだして
心の中でそっと
好きだ ....
10年くらい前「ウォーリーをさがせ!」(マーティン ハンドフォード著 フレーベル館)という絵本が流行った。ストーリーはなく、見開きいっぱいに描かれたたくさんの人の中から、縞々シャツのウォーリーを探し ....
夕焼けは東京タワーに盗まれた
冷風に反射した空雨近く
寒いねと囀る 風とスカートが
花火より緑の夜ざくら見ていたい
っっっ風 今の強いね 飛ばされたね
きっと僕ら、お ....
都会の街に充満する廃ガスよりも
前方歩く男がふかすタバコの煙が喉を刺す朝
横断歩道の欄干へ両腕広げて立ってみた
隣には数珠繋ぎのカラスの一群
最左端の僕は異端の新参者
道路の川を下る自動 ....
3匹目の獏は道端で
へたりこんでるところを拾った
小さな獏は虚弱体質で
夢はもちろん秘密も嘘も受け付けず
今にも消え入りそうに震えている
私は必死で噂とか言い訳とか ....
人々が行き交う街中で
君を見つけた
そして何だか笑顔になった
僕は君に駆け寄り声をかけ
君は振り返り僕を見て笑った
何故、笑顔と笑顔が挨拶を交わす ....
小さな音と共に白い羽根が折られた
静寂の空気の中狭い通路を前に向かって歩く
黒い布で目隠しされ足には枷を
両手を引く者の温もりが伝わってくる
風もなく音もなく裸足の足音だけが響く
何も浮 ....
はじかれていく日々から
耳にさわるにおいをすくって
見えた音を食べた
記憶の不確かさで
昨日に何をしよう?
忘れ物や偶然の危険が
おかしくて笑い出してしまう
存在を認められた上での否 ....
探さないでください
そんな手紙を残して
君がいなくなってしまったから
僕はちまなこになって探したんだ
押入れ、風呂場、トイレ
良く行くレストラン、レンタルビデオ屋
何処にも ....
雨の音に紛れてニュースが伝えている関係ないよわたしはわたし
都合よく咲いてくれたりしていますわたしに似てるアジサイのいろ
ガラス戸に夏色ばかりが映っている忘れていたよ次の約束
....
最近ずっと夕焼けを見てない
柔らかな雨が頭に響いて痛い
稲光を何だか遠くの星の出来事のように聞いていた
知識の詰まった紙の束は
三枚の銀貨と交換された
片手におさまる一個の世 ....
眠らない夜明け!。
お遊びの言葉遊びの夜通し遊び!。
だって、ここはパーティー・オール・ナイト!。
いつだって、ここはパーティー・オール・ナイト!。
ここには、いつだって戻 ....
サラリーマンの振りをする
花売りの振りをする
学生の振りをする
独裁者の振りをする
朝だからと
眠そうな顔をして嫌そうに
でもちゃんと用意されている理由に安心して
....
布団の中の暗闇世界
ひとりべやです
いいでしょう
懐中電灯とあまいお菓子を持って
子供なら雷からおへそを守る
大人ならむふふ
シェルターだ
夜になったら明日戦う
戦士達をやわらかく包み ....
でかいもんから、比べれば俺は小さい。
卑しくて醜い小さい存在。
その俺が抱えている悩み、過去、考えなんて小さい、小さい、
あっても、なくても変わらない単なる鼻くそと変わりはしない。
....
電気、いらない
ガス、いらない
石油、掘るな
あたたかさなんて
必要ない
地球環境守る
これがぼくの温暖化防止条約
電車、止めろ
車、スクラップ
飛行機、撃墜
あたたか ....
風呂上りの一杯がうまいと言った父は二度と出てこなかった
キリンが大量発生した日は知らないものに名前を書いてた
「呆気なく過ぎ去っていく春」と落書きされた犬が可哀想に
....
<早朝のめまい>
無数の針が 雪の地平線に整列してゆく
朝日に小刻みに照らされて
瀬戸際の美しさを
告げている
銀色の予感はめまいの中で
怖れながら起立する
人肌の息を含んで 撚りをかけ ....
どうしても朝は来るから
まとわりついた夢と決別しなければならない
「うりゃっ」
と
布団を蹴飛ばして
すとんと
二本の足で立つ
....
砂浜
と
そこに咲いた白い花 少女は
けれどどこにもいない
青空に溶ける
風
たくさんの涙を数えた そっと
生まれ
離れる うた
空を流れる月日
水のように冷た ....
ななさいのたんじょう日
なないろのクレヨンをもらったの
みずいろで
そらに風をかいたのに
ちっとも みえなくて
しろい雲は
ながされるばかりで
かいても かいても
きりがなかっ ....
高層ビルのすきま
通勤ラッシュの駅のホーム
それに似た、二酸化炭素の中
で
たりない、
たりない、と
うわごとのきみたちを
いつだって満たしてあげたいと
信号を送っているのだけれど
....
来る日も
また来る日も
毎日 毎日
朝も昼も
そして長い長い夜も
あなたのことばかり
想いつづける
何気なく交わした会話や
時折みせる少年のような微笑や
偶然に触れた
....
朝、カイリ(俺の子、当時3歳)を保育園に送った後、カミさんの病院へ行く。
荷物はすでにまとめられていて、俺はそれを車に詰め込んだ。
カミさんと少し話をして、看護婦さんにお礼を言って病院を後 ....
この住宅地は
どこか変なんです
川っぷちにあって
どぶ臭いなんてことは問題じゃありません
臭いのならむしろ
どこからともなく漂う
昔の横須賀線の臭いの方が
ずっと気になります
日当たり ....
目を
閉じろ
瞼の
裏の
稲光
この
世界の
ありと
あらゆる
全てを
真昼の
如き
純白に
染めろ
終わりの
始まり
なのか
始まりの
終わり
なのか
そんな ....
穏やかな顔を探しに
小春日和の古い児童科学館へ
ふうせんヒコーキを作ってみようか
と言ったのが聞こえたのか
エプロンを着た還暦過ぎのボランティアは
当店では
ふんわりロケ ....
暗い窓に写る
愛しいあなたの面影を
俺の中に沈めて
一人の夜の
あなたのいない寂しさを
俺の中に沈めて
ただ
当たり前のように
夜は更ける
....
揺れて見えるのは
寒さで涙が出るから。
あと、
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