風呂に入り
身を清めて
風呂上りの
ビール一杯
友人の生演奏
ゆったりと時が流れ
癒される
体が放心状態
また仕事が入った
体はボロボロ
心のオアシス
どこか知りませんか ....
夕暮れの風が民家の風鈴を鳴らし、
茜色のまなざしで今日をねぎらうように、わたしの頬を撫でてくれる。
その涼しさに、ほっとして深く息を吐く。
庭先には、萎れた朝顔が脱ぎ捨てた服のように垂れ下がり、 ....
橋の袂から川に沿って伸びる灯り
向こうは賑やかだね、と言う
川は此方から彼方へ
花火の焼けた火薬の匂い
炎に揺れる小な提灯あかり
再び鳴き始めた虫
るりり、るりり、るりり、
ばあ ....
楽しかったよ。
4回くらい泣いたけど楽しかったよ。
○○さんさよなら。。。
むかしなら
ほんとうの気持ちを
ほじくりかえさなければ
気が済まなかった
楽しかったよ。
....
たましいのすべてで、君のことがすきだ。
アヒルぐちのまま、右側からよだれを出して
「プリント、一枚60円になります。」と
寝言を言うきみがすきだ。
たましいのすべてで、君のこ ....
今日は飲ませて
だって星が泣いているから
ワインで酔わして
首に綱つけて
どっか行かないように
見張っていて
涙が流れ
一つの花が終わった
一日だけの夢を見せてくれた
詩人になれ ....
夏の夕暮れ
散歩する僕を突き放すように
雲は遠く空を覆っている
沈んで行く太陽に照らされて
黄金色に光っている
あたりには
雨の匂いが満ちてきて
遠くから雷鳴が聞こえる
....
朝焼けは随分きれいで
青紫のしじまに黙りこくり
そっとアクセルを踏み込む
見慣れた速度で
過ぎていく風景をやり過ごす
少し肌寒くなったようで
エアコンのスイッチを消した
仄かに燃えて ....
水面下で寝息をたてるわたしに
おはようのあいさつは
いつもキスだった
大切はいつも
抱えていたつもりで
放り投げていたかもしれない
川のあたりできれいな石を探すようには
見つから ....
かなしみの淵をなぞるゆめ
鋭利なガラスで指を切るゆめ
開いた詩集を風が繰るゆめ
その一ページに血をこぼすゆめ
うすももいろの唇に
ぼくのインクで紅を引くゆめ
まだ汚されぬやわはだに
....
僕はパソコンの前にいて
女房はミシンで縫い物を
僕と女房の間には我が猫が、
我が黒猫が女房と僕の顔を
とっかえひっかえ
見上げていた。
猫は突然しっぽを上げ
僕の前を横切って
キー ....
ここしばらくは
疲れ過ぎていたから
なんら記号と変わりなかった
わたしの名前
わたしを呼ぶひとは
わたしを必要としているけれど
その必要を満たすのが
わたしである必要は
ど ....
窓の外に火星が出ている 部屋の中にグロキシニア
手のひらにひやりとする不在と堆積する夜 闇夜
少女のいない部屋で道具にぐるり囲まれ
憧れに取り残されてシャツを濡らす惨めな男
目に見えるもの ....
変らぬ旧友
変らぬ自分
変らぬ町並み
変らぬ心
変った名前
変った駅
変った建物
変った畳
変らぬ
親心
変らぬ
気持
最後の
別れ
最後の
食事
白いボールがカート道を跳ねて
金網のそとに出てしまうのが見えた
蝉が鳴いていた
蝉はずっと鳴いているに違いなかった
集中力をかき集めてもういっかい打つ
7番アイアンで打っ ....
風呂上がりの
弱りきった小さいお婆さんの体を
気の早いOさんがタオルで拭き
気の付くMさんが傾きを支え
気の穏かなIさんが、パンツを穿かせている。
日頃ああでもないこうでもない ....
田んぼの道ぬけて
山ひとつ越えて市街地に帰った
藍いろの街のひかり
遠くからだからかやさしい眺めだ
あのひかりの中でぼくは
ハードルを下げたまま生きているひとを
....
ボタンを外していく器用な指の動き
パンをちぎり口へ運ぶ迷いなき指の動き
ミメーシスの強迫観念もなりをひそめて
肩の高さで揺れる髪に無言になる宇宙
丸い乳房 しなやかなアキレス腱 唇 声
....
蝶に
蟻
蝉に
蚊
昔が懐かしい
カブトムシ
クワガタと
カナブンを取った
魚を食べて
サイダー飲んで
海に行って
昼寝する
うすく流れる明け空に
寝返りをひとつ
隕石とか堕ちてこないだろうか
僕は僕の人生を
いいかげん
供養してあげたい
逃れようのない角度で
刺し込む朝は
強制ですか
それとも、任 ....
緑の旋律 てのひらよりこぼれおちて
レティナに舞うすべての形 曲線 肌の白さ
優美で華奢な少女というニセモノじみた絶対
ひとつの奇跡のようにひらく花のような軽さ
笑い声泣き顔 細い指薄い瞼 ....
咳が止まらない
咳をするたびに
砂を吐く
新型のインフルエンザだという
汗ばんだ 熱を孕む額が
妙にかさつく
少しずつ
崩れてきているのだろうか
それが現れたとき
随分と騒が ....
水に
突き刺さることができるのは
真夏のひかり
真夏、という
ひかり
湖面にそそぐ陽光は
銀のうろこの魚に変わる
気ままに歌うぼくたちは
それを統 ....
スキップする/スキップして笑い/唄う
遠ざかってしまった青い空も雲の上には
きっと、まだ残っているのだろう
目に見えないからと諦めてしまうのは
いけないことではないのでしょうか
背伸びした位 ....
迷って
悩んで
苦しんで
笑う
最近泣いてないな
最近喜んでいないな
最近痩せたな
最近幸せだな
命を大切にな!は
ヒイじいちゃんの
口癖だった
今生きています。
てっぽうゆり
武器の名を持つ 白い精神には
滑走路はありますか
新月の日の始めの朝には
草原を はだしで歩いてごらんなさいな
一足ごとに 露がはじけることでしょう
....
届かないと思っていた扉の取っ手は
いつの間にか腰の位置になっていた
背が伸びて視野が広がる
遮っていたものに追いつき追い越し
世界の大きさに少しずつゆびが触れる
もうすっかり ....
わたしは
風をおよぐのがすきだから
太陽との相性は
とてもいいのだと
思う
汗ばむ腕と首筋に
水の匂いがたむろして
わたしをいっそう
およがせる
夏にはもと ....
喪服を着たおばさん四人
交差点を渡り、口々に話す。
一人は楽しげに
久しぶりねぇ
などと通夜であることを忘れ
一人は怒ったような顔をして
どうしてなんでしょうねぇ
などと宣う
....
暦を一枚、捲った下に
「我事に於て後悔せず」
と云う、宮本武蔵の一行が
過去から語りかけていた。
侍の幻影、目の玉を動かさず
うらやかに 空 を観る
暦を一枚、捲 ....
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